257 / 280
三章 聖女さん、冒険者やります
46 聖女さん達、始動
しおりを挟む
「よし、じゃあこれからやる事の再確認だ」
あの後続々とマフィアさん達の面々も揃ってきてた後、その場を取りまとめるように部長さんが話し始める。
折角主要メンバーが全員揃っている訳だし、やる事の再確認という訳だ。
「まず里帰りチーム」
私達の事だ。
なんかチーム名ほんわかしてて違和感が凄い……あと基本毎日帰ってるから里帰りって言葉事態への違和感も凄いし。
まあその辺はもうどうでも良いけどね。
いい加減擦り過ぎだし。
「一度ドルドット王国へ行って貰って、向こうの外務省に頼んで各国の状況を探る。ミーシャが居ればなんとかなりそうな感じはするし、最悪何かあってもお前達の腕っぷしならどうにかできるだろうが……気を付けてな」
「うん。搔き集められるだけの情報を搔き集めて来るよ。そんな訳でよろしくね、ミーシャ」
「ええ、勿論ですわ。あとついでにアンナさん追放問題も綺麗な形で解決させます」
「あの……多分それもできるならやっといた方が良いとは思うんだが、穏便にな……穏便にだぞ」
「なんか嫌な予感がするって顔してるっすね」
「……申し訳ないが、バイオレンスな予感がするんだ」
……マフィアに言われたくねぇ。
まあその事に関して言えば、向こうから何かしてこない限りはそういう事にはならないでしょ。
まさかこっちからカチコんであの馬鹿ぶん殴る訳じゃあるまいし。
「……とりあえず何かあった場合は頼むな」
部長さんはシズクとシルヴィに向けてそう言う。
「任せてくださいっす」
「私達が組めば負ける事は無いと思うんで」
「頼むって、そういう意味だけどそういう意味じゃねえ…………マジで穏便に頼むぞ本当に」
そう言って深々と溜息を吐いた後、気を取り直すように一拍空けてから部長さんは続ける。
「で、お前らがドルドットにに行っている間に俺達はもう一度あの地下を調べる。今回は心強い味方が居るんだ。何か分かるかもしれねえ……えっと本当に居るんだよな。この期に及んでドッキリでしたみたいな事はないよな?」
「ワシはちゃんと此処におるぞ……ってまあ聞こえていないんじゃよなぁ。他は皆見えているのに一人だけ全く見えんというのはある意味持っておるのかもしれん」
「だね。ウチもそう思うよ」
しーちゃんの言葉に同調するように、その場の皆も頷く。
「あの……なんだ。俺今日やって行けるのか? 普段とは違うタイプのプレッシャーがえぐいんだが」
そう言って改めて溜息を吐く部長さん。
……この人どこに居ても溜息絶えないんじゃないかな。
「まあとにかくだ」
部長さんは纏めるように言う。
「いつのまにか各々信じられねえ程大きな一件に巻き込まれちまってる訳だが、それと比例してこれ以上無い位のメンツが揃ってるんだ。正直何を相手にしているのかも良く分からねえが勝てねえなんて事は無い筈だ。勝つぞ」
あの後続々とマフィアさん達の面々も揃ってきてた後、その場を取りまとめるように部長さんが話し始める。
折角主要メンバーが全員揃っている訳だし、やる事の再確認という訳だ。
「まず里帰りチーム」
私達の事だ。
なんかチーム名ほんわかしてて違和感が凄い……あと基本毎日帰ってるから里帰りって言葉事態への違和感も凄いし。
まあその辺はもうどうでも良いけどね。
いい加減擦り過ぎだし。
「一度ドルドット王国へ行って貰って、向こうの外務省に頼んで各国の状況を探る。ミーシャが居ればなんとかなりそうな感じはするし、最悪何かあってもお前達の腕っぷしならどうにかできるだろうが……気を付けてな」
「うん。搔き集められるだけの情報を搔き集めて来るよ。そんな訳でよろしくね、ミーシャ」
「ええ、勿論ですわ。あとついでにアンナさん追放問題も綺麗な形で解決させます」
「あの……多分それもできるならやっといた方が良いとは思うんだが、穏便にな……穏便にだぞ」
「なんか嫌な予感がするって顔してるっすね」
「……申し訳ないが、バイオレンスな予感がするんだ」
……マフィアに言われたくねぇ。
まあその事に関して言えば、向こうから何かしてこない限りはそういう事にはならないでしょ。
まさかこっちからカチコんであの馬鹿ぶん殴る訳じゃあるまいし。
「……とりあえず何かあった場合は頼むな」
部長さんはシズクとシルヴィに向けてそう言う。
「任せてくださいっす」
「私達が組めば負ける事は無いと思うんで」
「頼むって、そういう意味だけどそういう意味じゃねえ…………マジで穏便に頼むぞ本当に」
そう言って深々と溜息を吐いた後、気を取り直すように一拍空けてから部長さんは続ける。
「で、お前らがドルドットにに行っている間に俺達はもう一度あの地下を調べる。今回は心強い味方が居るんだ。何か分かるかもしれねえ……えっと本当に居るんだよな。この期に及んでドッキリでしたみたいな事はないよな?」
「ワシはちゃんと此処におるぞ……ってまあ聞こえていないんじゃよなぁ。他は皆見えているのに一人だけ全く見えんというのはある意味持っておるのかもしれん」
「だね。ウチもそう思うよ」
しーちゃんの言葉に同調するように、その場の皆も頷く。
「あの……なんだ。俺今日やって行けるのか? 普段とは違うタイプのプレッシャーがえぐいんだが」
そう言って改めて溜息を吐く部長さん。
……この人どこに居ても溜息絶えないんじゃないかな。
「まあとにかくだ」
部長さんは纏めるように言う。
「いつのまにか各々信じられねえ程大きな一件に巻き込まれちまってる訳だが、それと比例してこれ以上無い位のメンツが揃ってるんだ。正直何を相手にしているのかも良く分からねえが勝てねえなんて事は無い筈だ。勝つぞ」
2
あなたにおすすめの小説
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
金貨増殖バグが止まらないので、そのまま快適なスローライフを送ります
桜井正宗
ファンタジー
無能の落ちこぼれと認定された『ギルド職員』兼『ぷちドラゴン』使いの『ぷちテイマー』のヘンリーは、職員をクビとなり、国さえも追放されてしまう。
突然、空から女の子が降ってくると、キャッチしきれず女の子を地面へ激突させてしまう。それが聖女との出会いだった。
銀髪の自称聖女から『ギフト』を貰い、ヘンリーは、両手に持てない程の金貨を大量に手に入れた。これで一生遊んで暮らせると思いきや、金貨はどんどん増えていく。増殖が止まらない金貨。どんどん増えていってしまった。
聖女によれば“金貨増殖バグ”だという。幸い、元ギルド職員の権限でアイテムボックス量は無駄に多く持っていたので、そこへ保管しまくった。
大金持ちになったヘンリーは、とりあえず念願だった屋敷を買い……スローライフを始めていく!?
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。
「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」
そう言われて、ミュゼは城を追い出された。
しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。
そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
聖女が降臨した日が、運命の分かれ目でした
猫乃真鶴
ファンタジー
女神に供物と祈りを捧げ、豊穣を願う祭事の最中、聖女が降臨した。
聖女とは女神の力が顕現した存在。居るだけで豊穣が約束されるのだとそう言われている。
思ってもみない奇跡に一同が驚愕する中、第一王子のロイドだけはただ一人、皆とは違った視線を聖女に向けていた。
彼の婚約者であるレイアだけがそれに気付いた。
それが良いことなのかどうなのか、レイアには分からない。
けれども、なにかが胸の内に燻っている。
聖女が降臨したその日、それが大きくなったのだった。
※このお話は、小説家になろう様にも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる