14 / 431
一章 人尊霊卑の異世界
13 自分との戦い
しおりを挟む
「安全に暮らせるって事は、ドール化される心配の無い所って事か?」
「そういう事になるんですかね……実は詳しくは知らないんです」
「知らない?」
「風の噂って言うんですかね。でも、出会った精霊のほぼ全員から、そういう場所だと聞いています。何かあった時、いつでも戻ってこられる様な準備をして、確かにその地に赴いた精霊達は、誰一人として戻ってきていない。そういう話を」
「戻ってきていない……つまり、戻る必要が無くなったからか?」
「そうだと皆思ってます。もちろん、私も」
だけどもそれはあくまで噂だ。それはエル自身も自覚しているだろう。
そういう噂が間違っているかもしれない可能性だって充分にある。
……それでも。
「例え噂でも信じたいんです。その話を」
そういう噂に縋る段階にまで、精霊の立場は酷い物になってしまっている。
「じゃあそのまま信じてろよ、その話」
だけどそんな噂でも、縋る事はきっと間違いじゃない。目にもくれなければ何かあっても分からない。眼で見て初めてそこにある物が自分の求めた物か知る事が出来る。
だからエルをその場所に連れて行くのは、決して間違いじゃない。
だったらそこを目指してみよう。
「確かめに行こうぜ。その噂が本当かどうか」
例えそれがガセであったなら、その時はその時だ。
その際訪れた状況を打開すればいい。幸い今、何が来ても何とかできそうな力が俺にはある。何が来たって、最終的には何とかできる筈だ。
だから確かめる事に、何も悪いことなんて無い。
ぼんやりとそうしようと思った事に、明確な理由が生まれた。
だったら後は行動に移すのみだ。
「良いんですか?」
「良いんだよ。行くあても無いしな」
俺自身がどうするべきかというのは、最終的に元の世界に戻れるのがベストだというのは分かっているけれど、その方法が分からない。だからそれもついでに探して行けばいい。
つまりもうその、絶界の楽園と呼ばれる地に向かう事に躊躇う要素なんて何もない。
「……ありがとうございます。まさかもう一度、あの場所を目指す日が来るなんて、思いもしませんでした」
「という事は……一度は目指してたのか」
「……ええ。何人かの精霊と一緒に。そして最終的に、私は偶々私のテリトリーとして作用した地……この森に流れ着きました」
「他の精霊は?」
言ってそれは、聞いてはならない事だとすぐに悟った。
「いませんよ。此処に居るのは私一人なんです。行くあても無く、一人で結界を張って閉じこもって……今日、エイジさんに出会った」
そして出会えなければ、エルも他の精霊と同じ様な事になっていた。
……本当に今日、出会えてよかったと思う。
目の前で普通に話をしている女の子がああいう状態になるなんて事は、考えたくもない。
だから今後もそうならない為に。そうさせない為に。あるかどうかも分からない場所に絶対に辿りつかなければならない。
その為にもこんな所で倒れる訳にはいかないんだ。
「……そうか。悪いな、嫌な事聞いて」
そう言いながら、痛みで表情が歪みそうになるのを必死にこらえた。
……限界だ。
表情に関しては平静を保てている。きっとそれは肉体強化で怪我した部位を無理矢理動かせる事に加え、多分痛みに対しある程度の耐性が付いているからなのだろう。耐性が付いていなければ、とうに気を失っている。
……それにしても、本当にまずい。
傷口が開きかかっているとか開いているかもしれないとか、そういうレベルじゃなく……俺を半殺しにしたあの傷は、確かに開いてしまっている。
開いてしまっている筈なのに、着ている服に血液が滲んでくる事は無い。
……一体俺の体は今、どうなっている?
「……どうしたんですか?」
エルが心配そうに尋ねてくる。
どうやらもう表情にも出てきてしまっているみたいだ。だとすると本当に限界な訳だ。
少しでも応急処置が必要。その事は容易に把握できる。
「いや、ちょっとな。まあ、その……アレだよ。こうしてカッコつけてお前を治療している時に言うのもなんだけどさ……ちょっと、トイレ行きたい。行ってきていいか?」
……まあ、こう言う状況でいうのは非常に格好悪いが、一時的に場から離れる事の理由付けには充分で……そして俺の表情の変化の理由を誤解させられる。
「え、あ、はい。別にいいですけど……」
「悪い。すぐ戻る」
そう言って俺は割と強引に回復術を打ち切って、その場から駆けだす。
茂みに入り、少し進んだ所……俺達が今通ってきた所にあった、開けた場所に辿りつくと、俺はその場に膝を付き服を捲る。
「……ッ」
その光景を見て、俺は思わず言葉を失ってしまう。
確かに皮膚に損傷は殆ど無い。あるのはルキウスから受けた傷位だ。
だけどその奥。皮膚の内側。そこが目に見えて分かる程、酷く充血し、膨れていた。
……内出血。
その有様は今すぐにでも手術……いや、もうどうしたって助からない位に、体内の器官がズタズタになっているであろう事を、素人眼で見ても感じさせる。
「クソ……ッ」
俺は地面に掌を置き周囲に魔法陣を展開。回復術を発動させる。
……一体何がどうなったら、こんな事になる?
その答えを推測する事は、決して難しい事では無かった。
内出血はしているが、普通の傷は開いていない。そうなっているのは多分、肉体強化の影響だ。強化された皮膚が、傷を開かせる事を許さなかった。
だけども内側には効果があっても皮膚と比べて効果が薄かった。だからこうなっている。
そしてその肉体強化が、体の危険信号を遮断していた。
こうなるまで、俺に行動させなかった。
一体どのタイミングで傷が開いたのかは分からない。契約前でも痛みを耐えられたから、契約して肉体強化を発動させた以降だというのは間違いないのだろうけれど、それ以降のどのタイミングであったとしても、ここまで酷い状態になる前に、手を打っておかなければならなかった。
だけどそんな事を考えても後の祭り。今は今やれる事をやるしかない。
この傷をなんとかするしかない。でも、どうすれば?
このまま回復術を使っているだけでいいのか? この溜まっている血液をどうにかしなくていいのか? 抜けばいいのか? 一体何をどうすれば、俺の命は助かる?
考えても答えは出てこず、それでも一つの選択肢を否定する事は出来た。
エルを呼ぶ事はできない……こんな状態だからこそ、尚更だ。
こんな酷い有様を、この傷を作ったエルに見せるなんて、絶対にできる訳が無いだろ。
だから治せ。死ぬ気で治せ。なんでもいいからとにかく治せ!
そんな思いで必死に回復術を使い続けた。
だけど症状は一向に良くならない。寧ろ悪化している。精々その進行を止めているだけだ。新たに生まれた傷やそれに伴う出血などを、どうにかしているだけで、元々の所にまで手が回って居ないのではないだろうか。
「……」
今よりも酷い有様だった俺を助けだしたエルドさんは一体何をどうしたんだ? 回復術の根本的な出力が違うのか、それとも他の何かか。それは分からないし、分からないからエルドさんの様にうまくはやれない。
そして回復術を続行しながらも、気が付けば俺は地に倒れ伏せていた。
起き上がろうにも起き上がれない。視界は薄暗いし意識も飛びそうだ。
そして実際に飛んだのだろう。この時視界は確かにブラックアウトした。
……だけど俺は再び瞼を開ける。一度眼を瞑ってしまえばもう開けられないのではないかとさえ思ったのに。意識を通り戻した時には、全身に纏わりついていた痛みは殆ど消えていた。
そして開いた眼に映ったのは……まるで返り血でも浴びた様に血で汚れた、エルの姿。そして後頭部に感じるのは、独特の柔らかさと心地よさ。
「……エル?」
どういう訳か俺は、泣きそうになっているエルに膝枕をされていた。
「そういう事になるんですかね……実は詳しくは知らないんです」
「知らない?」
「風の噂って言うんですかね。でも、出会った精霊のほぼ全員から、そういう場所だと聞いています。何かあった時、いつでも戻ってこられる様な準備をして、確かにその地に赴いた精霊達は、誰一人として戻ってきていない。そういう話を」
「戻ってきていない……つまり、戻る必要が無くなったからか?」
「そうだと皆思ってます。もちろん、私も」
だけどもそれはあくまで噂だ。それはエル自身も自覚しているだろう。
そういう噂が間違っているかもしれない可能性だって充分にある。
……それでも。
「例え噂でも信じたいんです。その話を」
そういう噂に縋る段階にまで、精霊の立場は酷い物になってしまっている。
「じゃあそのまま信じてろよ、その話」
だけどそんな噂でも、縋る事はきっと間違いじゃない。目にもくれなければ何かあっても分からない。眼で見て初めてそこにある物が自分の求めた物か知る事が出来る。
だからエルをその場所に連れて行くのは、決して間違いじゃない。
だったらそこを目指してみよう。
「確かめに行こうぜ。その噂が本当かどうか」
例えそれがガセであったなら、その時はその時だ。
その際訪れた状況を打開すればいい。幸い今、何が来ても何とかできそうな力が俺にはある。何が来たって、最終的には何とかできる筈だ。
だから確かめる事に、何も悪いことなんて無い。
ぼんやりとそうしようと思った事に、明確な理由が生まれた。
だったら後は行動に移すのみだ。
「良いんですか?」
「良いんだよ。行くあても無いしな」
俺自身がどうするべきかというのは、最終的に元の世界に戻れるのがベストだというのは分かっているけれど、その方法が分からない。だからそれもついでに探して行けばいい。
つまりもうその、絶界の楽園と呼ばれる地に向かう事に躊躇う要素なんて何もない。
「……ありがとうございます。まさかもう一度、あの場所を目指す日が来るなんて、思いもしませんでした」
「という事は……一度は目指してたのか」
「……ええ。何人かの精霊と一緒に。そして最終的に、私は偶々私のテリトリーとして作用した地……この森に流れ着きました」
「他の精霊は?」
言ってそれは、聞いてはならない事だとすぐに悟った。
「いませんよ。此処に居るのは私一人なんです。行くあても無く、一人で結界を張って閉じこもって……今日、エイジさんに出会った」
そして出会えなければ、エルも他の精霊と同じ様な事になっていた。
……本当に今日、出会えてよかったと思う。
目の前で普通に話をしている女の子がああいう状態になるなんて事は、考えたくもない。
だから今後もそうならない為に。そうさせない為に。あるかどうかも分からない場所に絶対に辿りつかなければならない。
その為にもこんな所で倒れる訳にはいかないんだ。
「……そうか。悪いな、嫌な事聞いて」
そう言いながら、痛みで表情が歪みそうになるのを必死にこらえた。
……限界だ。
表情に関しては平静を保てている。きっとそれは肉体強化で怪我した部位を無理矢理動かせる事に加え、多分痛みに対しある程度の耐性が付いているからなのだろう。耐性が付いていなければ、とうに気を失っている。
……それにしても、本当にまずい。
傷口が開きかかっているとか開いているかもしれないとか、そういうレベルじゃなく……俺を半殺しにしたあの傷は、確かに開いてしまっている。
開いてしまっている筈なのに、着ている服に血液が滲んでくる事は無い。
……一体俺の体は今、どうなっている?
「……どうしたんですか?」
エルが心配そうに尋ねてくる。
どうやらもう表情にも出てきてしまっているみたいだ。だとすると本当に限界な訳だ。
少しでも応急処置が必要。その事は容易に把握できる。
「いや、ちょっとな。まあ、その……アレだよ。こうしてカッコつけてお前を治療している時に言うのもなんだけどさ……ちょっと、トイレ行きたい。行ってきていいか?」
……まあ、こう言う状況でいうのは非常に格好悪いが、一時的に場から離れる事の理由付けには充分で……そして俺の表情の変化の理由を誤解させられる。
「え、あ、はい。別にいいですけど……」
「悪い。すぐ戻る」
そう言って俺は割と強引に回復術を打ち切って、その場から駆けだす。
茂みに入り、少し進んだ所……俺達が今通ってきた所にあった、開けた場所に辿りつくと、俺はその場に膝を付き服を捲る。
「……ッ」
その光景を見て、俺は思わず言葉を失ってしまう。
確かに皮膚に損傷は殆ど無い。あるのはルキウスから受けた傷位だ。
だけどその奥。皮膚の内側。そこが目に見えて分かる程、酷く充血し、膨れていた。
……内出血。
その有様は今すぐにでも手術……いや、もうどうしたって助からない位に、体内の器官がズタズタになっているであろう事を、素人眼で見ても感じさせる。
「クソ……ッ」
俺は地面に掌を置き周囲に魔法陣を展開。回復術を発動させる。
……一体何がどうなったら、こんな事になる?
その答えを推測する事は、決して難しい事では無かった。
内出血はしているが、普通の傷は開いていない。そうなっているのは多分、肉体強化の影響だ。強化された皮膚が、傷を開かせる事を許さなかった。
だけども内側には効果があっても皮膚と比べて効果が薄かった。だからこうなっている。
そしてその肉体強化が、体の危険信号を遮断していた。
こうなるまで、俺に行動させなかった。
一体どのタイミングで傷が開いたのかは分からない。契約前でも痛みを耐えられたから、契約して肉体強化を発動させた以降だというのは間違いないのだろうけれど、それ以降のどのタイミングであったとしても、ここまで酷い状態になる前に、手を打っておかなければならなかった。
だけどそんな事を考えても後の祭り。今は今やれる事をやるしかない。
この傷をなんとかするしかない。でも、どうすれば?
このまま回復術を使っているだけでいいのか? この溜まっている血液をどうにかしなくていいのか? 抜けばいいのか? 一体何をどうすれば、俺の命は助かる?
考えても答えは出てこず、それでも一つの選択肢を否定する事は出来た。
エルを呼ぶ事はできない……こんな状態だからこそ、尚更だ。
こんな酷い有様を、この傷を作ったエルに見せるなんて、絶対にできる訳が無いだろ。
だから治せ。死ぬ気で治せ。なんでもいいからとにかく治せ!
そんな思いで必死に回復術を使い続けた。
だけど症状は一向に良くならない。寧ろ悪化している。精々その進行を止めているだけだ。新たに生まれた傷やそれに伴う出血などを、どうにかしているだけで、元々の所にまで手が回って居ないのではないだろうか。
「……」
今よりも酷い有様だった俺を助けだしたエルドさんは一体何をどうしたんだ? 回復術の根本的な出力が違うのか、それとも他の何かか。それは分からないし、分からないからエルドさんの様にうまくはやれない。
そして回復術を続行しながらも、気が付けば俺は地に倒れ伏せていた。
起き上がろうにも起き上がれない。視界は薄暗いし意識も飛びそうだ。
そして実際に飛んだのだろう。この時視界は確かにブラックアウトした。
……だけど俺は再び瞼を開ける。一度眼を瞑ってしまえばもう開けられないのではないかとさえ思ったのに。意識を通り戻した時には、全身に纏わりついていた痛みは殆ど消えていた。
そして開いた眼に映ったのは……まるで返り血でも浴びた様に血で汚れた、エルの姿。そして後頭部に感じるのは、独特の柔らかさと心地よさ。
「……エル?」
どういう訳か俺は、泣きそうになっているエルに膝枕をされていた。
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
自力で帰還した錬金術師の爛れた日常
ちょす氏
ファンタジー
「この先は分からないな」
帰れると言っても、時間まで同じかどうかわからない。
さて。
「とりあえず──妹と家族は救わないと」
あと金持ちになって、ニート三昧だな。
こっちは地球と環境が違いすぎるし。
やりたい事が多いな。
「さ、お別れの時間だ」
これは、異世界で全てを手に入れた男の爛れた日常の物語である。
※物語に出てくる組織、人物など全てフィクションです。
※主人公の癖が若干終わっているのは師匠のせいです。
ゆっくり投稿です。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神は激怒した
まる
ファンタジー
おのれえええぇえぇぇぇ……人間どもめぇ。
めっちゃ面倒な事ばっかりして余計な仕事を増やしてくる人間に神様がキレました。
ふわっとした設定ですのでご了承下さいm(_ _)m
世界の設定やら背景はふわふわですので、ん?と思う部分が出てくるかもしれませんがいい感じに個人で補完していただけると幸いです。
異世界帰りの少年は現実世界で冒険者になる
家高菜
ファンタジー
ある日突然、異世界に勇者として召喚された平凡な中学生の小鳥遊優人。
召喚者は優人を含めた5人の勇者に魔王討伐を依頼してきて、優人たちは魔王討伐を引き受ける。
多くの人々の助けを借り4年の月日を経て魔王討伐を成し遂げた優人たちは、なんとか元の世界に帰還を果たした。
しかし優人が帰還した世界には元々は無かったはずのダンジョンと、ダンジョンを探索するのを生業とする冒険者という職業が存在していた。
何故かダンジョンを探索する冒険者を育成する『冒険者育成学園』に入学することになった優人は、新たな仲間と共に冒険に身を投じるのであった。
30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる