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第22話 邂逅
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不思議な光に包まれたのは、確かに覚えている。
けれど、そこからの記憶はない。何が起こったのか、自分がどうなったのかさえ曖昧だった。
意識を取り戻したとき、レオンは先程までの石の広間でも、魔物の潜む遺跡の最深部でもない、奇妙に静まり返った空間にいた。天井も壁もない。ただ、柔らかな銀の霧に包まれた、幻想的な場所。床だけはなぜか石畳で、足元に確かな感触を与えてくる。まるで夢の中のような場所だった。
身体を動かそうとするが、全身に鋭い痛みが走る。ボロボロだった。骨も折れているようだ。腕が上がらない。剣もどこかに落としたのだろう。何も持っていない。意識を保っているのがやっとだ。
やがて何か気配がした。
ふらつく視界の中で、銀色に光る存在がこちらに近づいてくる。人の形をしているようにも見える。だが、その動き、輪郭、雰囲気は明らかに「人ではない」。
それでも不思議と、恐怖はなかった。
「お目覚めですか」
柔らかく、澄んだ声だった。
青年のような声にも、老いた賢者のようにも聞こえる、不思議な音の重なり。
「……ここはどこだ? お前は……誰だ?」
かすれた声を絞り出すと、銀の存在は少しだけ頭を下げた。
「申し遅れました。わたしは〈セファル〉と申します。この空間は、かつて我が主が住んでいた領域……特殊な結界に包まれた、異空間です」
レオンは理解が追いつかず、ただ瞬きをした。
「異空……間……?」
「ええ、あなたは“招かれた”のです。ここで、己が持つ力の意味を知り、鍛えるために」
レオンは目の前の銀の存在、セファルの話を、半ば夢でも見ているような心地で聞いていた。
「まずは治療を行います。あなたはここまでの戦いでボロボロですから。慣れぬ力を使用したことでより負荷もかかっているのでしょう」
セファルは小さな建物を指差した。言われるまで気が付かなかったが、この空間には家がある。
驚くレオンを家へと運び、寝室へ通す。戸惑うレオンを制し、見たこともない道具や薬を用意し、手早く治療を始める。そして治療を行いつつ、セファルは少しずつ話し始めた。
「……あなたが辿り着いた場所、あれは遺跡であり、迷宮であり、そして試練の場でもあります。あの構造を築いたのは、我が主。名は……〈オーソン・アークレイン〉。今からおよそ二百前にこの世界に“呼ばれた”者です」
「呼ばれた? それってどういうこと?」
セファルは小さく頷いた。
「主も私も、元はこの世界の者ではありません。我々をを呼び出したのは……とある“神”です」
「神……?」
「この世界の根幹にして支配者。人々に“スキル”を与え、生きる道を定める存在です。ですがそのうちの一柱は、その在り方に疑問を持ちました。すべてが神に決められた枠の中にあるこの世界に、自由はないのではないか、と」
レオンの胸に、言い知れぬ共感が芽生える。
(僕と同じじゃないか……)
スキルがない。それだけで見下され、価値がないとされる世界。その理不尽さに、レオンはずっと苛まれてきた。
セファルは言葉を続ける。
「呼ばれた主にも……当然スキルはありません。この世界の者ではないのですから。ですが、主はそれでも強かった、とてつもなく。この世界における〈剣聖〉すら超えると言われた剣術、そして、あなたが先程使った力、“意志によって万象を動かす”力があったのです」
「……僕が使った、あの力……」
「ええ、目覚めかけているのです、あなたにも。主はその【原初の力】と、鍛え抜かれた剣術──それを合わせて、人々のために戦い、導きました」
レオンの頭の中に、見たこともない剣を振るう影が浮かぶ。
「しかし、それは正統神の怒りを買いました。主はこの世界に“不要な自由”をもたらすと判断されたのです。最終的に、主は姿を消しました。己の手で作り上げた〈深淵の迷宮〉を通って、最下層から異空間へと身を隠し、生活をしたのです。ここがその空間です」
「じゃあ……この場所は……」
「主の隠れ家にして、後継者を待つ場。……あなたは、ここまで辿り着いた。つまり“見出された”のです。正統神ではなく、かつてこの世界に抗った者の意志によって」
レオンは、ぐっと拳を握った。
何かが、腹の底から湧き上がってくる。
(僕にも……この【原初の力】とかいうので、何かができるってことか?)
「……【原初の力】とは、世界の根源の力、己の意志をもって、万象に干渉するということです」
そう語るセファルは、静かに片手をかざすと、床に置かれた金属片が宙に浮かび、くるくると回転した。その動きはまるで意志を持っているかのようで、レオンは思わず見入ってしまった。
「すべての物に“流れ”があります。気配、空気、感情、重力、存在……それを感じ、読み、導くことが【原初の力】の本質です」
セファルの話は、これまでの剣術や魔法とは全く異なっていた。それも当然だろう、異なる世界の技なのだから。
「あなたが目覚めたのは、この【原初の力】への適性を見出されたからです」
レオンはその言葉に、強い決意を込めて頷いた。
「……教えてください。僕はもっと強くなりたい。誰にも奪われない、流されない、そんな自分に」
「わかりました。そのためにはまず、身体を回復させましょう。そのうえで“己を知る”ことです。本来修行は厳しく、そして長い時間を要するのですから」
こうして、レオンの新たな修行の日々が始まった。【原初の力】を感じる訓練から始まり、呼吸と瞑想、精神の集中、そして剣技……。一つ一つが想像を絶する難しさだった。
だが彼の瞳は、弱き日々の名残を払うように、強く、真っすぐに輝いていた。
けれど、そこからの記憶はない。何が起こったのか、自分がどうなったのかさえ曖昧だった。
意識を取り戻したとき、レオンは先程までの石の広間でも、魔物の潜む遺跡の最深部でもない、奇妙に静まり返った空間にいた。天井も壁もない。ただ、柔らかな銀の霧に包まれた、幻想的な場所。床だけはなぜか石畳で、足元に確かな感触を与えてくる。まるで夢の中のような場所だった。
身体を動かそうとするが、全身に鋭い痛みが走る。ボロボロだった。骨も折れているようだ。腕が上がらない。剣もどこかに落としたのだろう。何も持っていない。意識を保っているのがやっとだ。
やがて何か気配がした。
ふらつく視界の中で、銀色に光る存在がこちらに近づいてくる。人の形をしているようにも見える。だが、その動き、輪郭、雰囲気は明らかに「人ではない」。
それでも不思議と、恐怖はなかった。
「お目覚めですか」
柔らかく、澄んだ声だった。
青年のような声にも、老いた賢者のようにも聞こえる、不思議な音の重なり。
「……ここはどこだ? お前は……誰だ?」
かすれた声を絞り出すと、銀の存在は少しだけ頭を下げた。
「申し遅れました。わたしは〈セファル〉と申します。この空間は、かつて我が主が住んでいた領域……特殊な結界に包まれた、異空間です」
レオンは理解が追いつかず、ただ瞬きをした。
「異空……間……?」
「ええ、あなたは“招かれた”のです。ここで、己が持つ力の意味を知り、鍛えるために」
レオンは目の前の銀の存在、セファルの話を、半ば夢でも見ているような心地で聞いていた。
「まずは治療を行います。あなたはここまでの戦いでボロボロですから。慣れぬ力を使用したことでより負荷もかかっているのでしょう」
セファルは小さな建物を指差した。言われるまで気が付かなかったが、この空間には家がある。
驚くレオンを家へと運び、寝室へ通す。戸惑うレオンを制し、見たこともない道具や薬を用意し、手早く治療を始める。そして治療を行いつつ、セファルは少しずつ話し始めた。
「……あなたが辿り着いた場所、あれは遺跡であり、迷宮であり、そして試練の場でもあります。あの構造を築いたのは、我が主。名は……〈オーソン・アークレイン〉。今からおよそ二百前にこの世界に“呼ばれた”者です」
「呼ばれた? それってどういうこと?」
セファルは小さく頷いた。
「主も私も、元はこの世界の者ではありません。我々をを呼び出したのは……とある“神”です」
「神……?」
「この世界の根幹にして支配者。人々に“スキル”を与え、生きる道を定める存在です。ですがそのうちの一柱は、その在り方に疑問を持ちました。すべてが神に決められた枠の中にあるこの世界に、自由はないのではないか、と」
レオンの胸に、言い知れぬ共感が芽生える。
(僕と同じじゃないか……)
スキルがない。それだけで見下され、価値がないとされる世界。その理不尽さに、レオンはずっと苛まれてきた。
セファルは言葉を続ける。
「呼ばれた主にも……当然スキルはありません。この世界の者ではないのですから。ですが、主はそれでも強かった、とてつもなく。この世界における〈剣聖〉すら超えると言われた剣術、そして、あなたが先程使った力、“意志によって万象を動かす”力があったのです」
「……僕が使った、あの力……」
「ええ、目覚めかけているのです、あなたにも。主はその【原初の力】と、鍛え抜かれた剣術──それを合わせて、人々のために戦い、導きました」
レオンの頭の中に、見たこともない剣を振るう影が浮かぶ。
「しかし、それは正統神の怒りを買いました。主はこの世界に“不要な自由”をもたらすと判断されたのです。最終的に、主は姿を消しました。己の手で作り上げた〈深淵の迷宮〉を通って、最下層から異空間へと身を隠し、生活をしたのです。ここがその空間です」
「じゃあ……この場所は……」
「主の隠れ家にして、後継者を待つ場。……あなたは、ここまで辿り着いた。つまり“見出された”のです。正統神ではなく、かつてこの世界に抗った者の意志によって」
レオンは、ぐっと拳を握った。
何かが、腹の底から湧き上がってくる。
(僕にも……この【原初の力】とかいうので、何かができるってことか?)
「……【原初の力】とは、世界の根源の力、己の意志をもって、万象に干渉するということです」
そう語るセファルは、静かに片手をかざすと、床に置かれた金属片が宙に浮かび、くるくると回転した。その動きはまるで意志を持っているかのようで、レオンは思わず見入ってしまった。
「すべての物に“流れ”があります。気配、空気、感情、重力、存在……それを感じ、読み、導くことが【原初の力】の本質です」
セファルの話は、これまでの剣術や魔法とは全く異なっていた。それも当然だろう、異なる世界の技なのだから。
「あなたが目覚めたのは、この【原初の力】への適性を見出されたからです」
レオンはその言葉に、強い決意を込めて頷いた。
「……教えてください。僕はもっと強くなりたい。誰にも奪われない、流されない、そんな自分に」
「わかりました。そのためにはまず、身体を回復させましょう。そのうえで“己を知る”ことです。本来修行は厳しく、そして長い時間を要するのですから」
こうして、レオンの新たな修行の日々が始まった。【原初の力】を感じる訓練から始まり、呼吸と瞑想、精神の集中、そして剣技……。一つ一つが想像を絶する難しさだった。
だが彼の瞳は、弱き日々の名残を払うように、強く、真っすぐに輝いていた。
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