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第2部
21.
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蒼白いシノアの頬を、指の背でそっと撫でた。
ぐったりと目を閉じている彼女に反応はない。
医者が言うには、このまま容態が悪化しないことを祈るしかないらしい。
包帯を変える時以外、誰も傷口には触れないようにとも言われたが、元より、誰にもシノアに触れさせる気は毛頭ない。
軽く息を吐いて、ベッド脇の椅子に腰かけた。
そこで、ブランドンの不服そうな顔が目に入った。眉間にしわを寄せ、文句が垂れないように口を一文字に結んでいる。
「言いたいことがあるのなら、言ってくれていいよ。」
ブランドンは驚いた様子で姿勢を正し、「あ、ええと…。」と口ごもったかと思うと、ごくりと唾を飲み込み、顔に似合わない弱々しい声を出した。
「なぜ、治療をなさるのでしょうか?…しかも、この部屋で。」
ここは私の寝室の隣の部屋。シノアの為に用意した部屋だった。シノアを閉じ込めておく為に。
「トレシュ様が、その…シノアに恩義を感じていらっしゃるのは分かります。」
しかし、と語調が強まる。
「トレシュ様を殺そうとした女です。」
真っ直ぐに訴えてくる瞳を、私も真っ直ぐに見返し「それは違う。」と強く否定すると、ブランドンの眉間のしわがさらに深まった。
「失礼ですが…そう、信じたい、だけなのでは…。」
「シノアは武器を出した時、大きな足音を鳴らしたんだ。わざと襲撃に気づかせようとしたんだよ。」
「それは思い込みではないでしょうか。誰だって大きく踏み込めば、大きな足音は鳴りますよ。」
「シノアは違う。」
ブランドンは目を大きく開いた。
鈍感だとは思っていたが、やはり気がついていなかったらしい。
「どういうことですか?」
「シノアの足音はほとんど鳴らないんだよ。足音だけじゃない。布の擦れる音とか、食器の音とか、生活音の全てが静かだ。まるで隠れ潜むことに慣れているように、ね。」
「ちょっと待ってください。」
ブランドンは自身の額に触れて、「トレシュ様は…。」とまばたきを繰り返した。「シノアに見当をつけていたのですか?」と。
疑っていなかったといえば嘘になる。けれど、違って欲しいと思う気持ちもあった。私の考え過ぎだと。
それなのに、一緒に過ごせば過ごすほど疑念は深まる一方で、何よりも、くすりとも笑わないあの碧い瞳に、心の内にある天地晦冥が見て取れた。
「いつからですか?」
杖の柄に置く左手の人差し指を、ゆっくりと何度か弾ませた。
あの時の驚きが甦る。
「ここへ来てすぐ。敷地内を見て回っていた時にね、ぶつかったんだ。洗濯物干場で、干されたシーツの影から忽然と現れたシノアと。」
「ぶつかった?トレシュ様がですか?」
ブランドンが驚くのも当然のことだった。私ですら驚いたのだ。私が人とぶつかるなど、滅多にないことだったから。
長い時を戦地で過ごし、周囲を警戒することに慣れていた私は、音の聞き分けを得意としていた。
加えて、片脚が不自由であるものの元々身体能力は悪くなく、どんな人混みでも人を避けるのは特技とも言えるほどだった。
その為、人の気配がしないと思っていたあの場所に彼女が現れた時、さっそく私という餌にかかった犯人なのではないかと少し高揚した。
そしてそれが、探し求めていたシノアだと知った時、喉元に剣先を突き付けられたようだった。
「では、トレシュ様は…最初から全て、お気づきだったのですか?」
「いや。核心したのはシノアが攫われて、滝の下で保護した時だよ。」
シノアを支える私の後ろに、ひたひたと怪しく迫る足音が聞こえた。
私の足では追撃が難しい為、十分に引き付ける必要があった。一撃で致命傷を負わせることができるギリギリのラインまで。
しかし私が動く前に、シノアが私の杖を取った。そして、精確に心臓を貫いたのだ。
シノアは私の追っている罪人とは無関係の、ただの一般人かもしれない。静かな所作は、帝国人として隠れながら生きてきた故の業かもしれない。捨てきれずにしまってあったそんな淡い期待が、刺された密偵と同様に流血し、地に倒れた。
「あの時、私を狙った敵の密偵を殺したのは、シノアなんだよ。」
ブランドンは両の拳を固く握った。
「そんな…あの男は、トレシュ様が処理なさったと…。」
「…うん。君たちには嘘をついた。」
そして誰にも悟られないようにしつつ、恋人という立場を最大限に利用して、自然な理由をつけてシノアを軟禁したのだ。
麻痺が残っている内は問題なかった。動ける状態ではなかったし、1度勝手に部屋を抜け出した時も、まだ歩行が困難だった彼女を見つけるのは容易かった。
彼女の様子が変わったのは、少し経った頃だ。
窓の外に鳥がいた、と彼女は言ったが、私は鳥にしろ何にしろ、仲間と連絡を取ったのではないかと危惧していた。
しかしその日を境に、シノアはどこか雰囲気が柔らかくなった。
変化の乏しかった表情に色が付き始め、ついには笑顔まで見せてくれるようになったのだ。
美しいと思った。逆らいようのない不思議な引力が働き、彼女の肌に触れようと、勝手に手が伸びてしまう。
向けられる視線が嬉しくて、色付く頬を愛しいと感じた。
シノアといると、胸中が悦びで満ちた。が、それと同時に恐怖も沸き起こった。
なぜ急に柔和になったのか。もしかして暗殺者としての荷が下りたのではないか。私から離れようとしているのではないか。
離したくなかった。暗殺などやめて、私の側にいればいいと思った。そうしたら私が全力で満たしてあげるのにと。足りないものも欲しいものも、全部与えてやれるのにと、そんな自分本位の考えで彼女を抱いた。
「俺が…信用ならないから、ですか?」
「そうではないよ。私が欲をかいたんだ。このままシノアを囲って、誰にも気づかせずに足を洗わせようと…、狡い事を考えた。」
「それはシノアが恩人だからですよね。他意は…ありませんよね?」
私の本心はブランドンの望む答えではないだろう。かと言って、嘘をついたと告白したすぐ後に、新たな嘘を重ねる気にもならない。
私はしっかりと目を合わせて、無言を返した。
私の意を悟ったブランドンは、苦い顔をして俯いた。
「しかしトレシュ様…ここは、割り切らねばなりません。」
私に進言することが恐ろしかったのだろう。もしくは言わなければならないという使命感のせいもあったかもしれない。
ブランドンの拳は、僅かに震えていた。
「シノアは、シノアのしたことは…死して然るべきです。」
その言葉に波立つどころか、心は恐ろしく凪いでいた。「ブランドン。」と、自分でも驚くほど重く冷え切った声が出た。
ブランドンの背筋が伸びる。
「10年前、私があの森から生還した時、泣いて喜んでくれたな。」
「はい、もちろん覚えています。私が助かったのは、トレシュ様が庇ってくださったおかげでしたから。私のせいでトレシュ様が犠牲になってしまわれたかと…。」
「私はシノアのおかげで帰ることができたんだよ。私の命は、シノアが拾ってくれたものなんだ。」
言わんとしたことが伝わったらしく、ブランドンは息を呑んだ。
「私の為にシノアが死ぬなんて、あってはならないことだ。」
半分は、自分自身に向けて言っていた。
「シノアは絶対に死なせない。」
ブランドンは黙って俯いた。まだ納得はしていないのかもしれない。
私はシノアに視線を移し、再びその頬を優しく撫でた。少しひんやりとする。
「もう少し毛布を。」
「用意させます。」
従順に動いてくれるブランドンの背を見送りながら、多少の罪悪感を抱いた。
私を心配してくれているのに、責めるようなことを言ってしまった。可哀想なことをした。
シノアのことになると、つい感情的になってしまう。
こんな感情とは生涯無縁と思っていたのに。
ぐったりと目を閉じている彼女に反応はない。
医者が言うには、このまま容態が悪化しないことを祈るしかないらしい。
包帯を変える時以外、誰も傷口には触れないようにとも言われたが、元より、誰にもシノアに触れさせる気は毛頭ない。
軽く息を吐いて、ベッド脇の椅子に腰かけた。
そこで、ブランドンの不服そうな顔が目に入った。眉間にしわを寄せ、文句が垂れないように口を一文字に結んでいる。
「言いたいことがあるのなら、言ってくれていいよ。」
ブランドンは驚いた様子で姿勢を正し、「あ、ええと…。」と口ごもったかと思うと、ごくりと唾を飲み込み、顔に似合わない弱々しい声を出した。
「なぜ、治療をなさるのでしょうか?…しかも、この部屋で。」
ここは私の寝室の隣の部屋。シノアの為に用意した部屋だった。シノアを閉じ込めておく為に。
「トレシュ様が、その…シノアに恩義を感じていらっしゃるのは分かります。」
しかし、と語調が強まる。
「トレシュ様を殺そうとした女です。」
真っ直ぐに訴えてくる瞳を、私も真っ直ぐに見返し「それは違う。」と強く否定すると、ブランドンの眉間のしわがさらに深まった。
「失礼ですが…そう、信じたい、だけなのでは…。」
「シノアは武器を出した時、大きな足音を鳴らしたんだ。わざと襲撃に気づかせようとしたんだよ。」
「それは思い込みではないでしょうか。誰だって大きく踏み込めば、大きな足音は鳴りますよ。」
「シノアは違う。」
ブランドンは目を大きく開いた。
鈍感だとは思っていたが、やはり気がついていなかったらしい。
「どういうことですか?」
「シノアの足音はほとんど鳴らないんだよ。足音だけじゃない。布の擦れる音とか、食器の音とか、生活音の全てが静かだ。まるで隠れ潜むことに慣れているように、ね。」
「ちょっと待ってください。」
ブランドンは自身の額に触れて、「トレシュ様は…。」とまばたきを繰り返した。「シノアに見当をつけていたのですか?」と。
疑っていなかったといえば嘘になる。けれど、違って欲しいと思う気持ちもあった。私の考え過ぎだと。
それなのに、一緒に過ごせば過ごすほど疑念は深まる一方で、何よりも、くすりとも笑わないあの碧い瞳に、心の内にある天地晦冥が見て取れた。
「いつからですか?」
杖の柄に置く左手の人差し指を、ゆっくりと何度か弾ませた。
あの時の驚きが甦る。
「ここへ来てすぐ。敷地内を見て回っていた時にね、ぶつかったんだ。洗濯物干場で、干されたシーツの影から忽然と現れたシノアと。」
「ぶつかった?トレシュ様がですか?」
ブランドンが驚くのも当然のことだった。私ですら驚いたのだ。私が人とぶつかるなど、滅多にないことだったから。
長い時を戦地で過ごし、周囲を警戒することに慣れていた私は、音の聞き分けを得意としていた。
加えて、片脚が不自由であるものの元々身体能力は悪くなく、どんな人混みでも人を避けるのは特技とも言えるほどだった。
その為、人の気配がしないと思っていたあの場所に彼女が現れた時、さっそく私という餌にかかった犯人なのではないかと少し高揚した。
そしてそれが、探し求めていたシノアだと知った時、喉元に剣先を突き付けられたようだった。
「では、トレシュ様は…最初から全て、お気づきだったのですか?」
「いや。核心したのはシノアが攫われて、滝の下で保護した時だよ。」
シノアを支える私の後ろに、ひたひたと怪しく迫る足音が聞こえた。
私の足では追撃が難しい為、十分に引き付ける必要があった。一撃で致命傷を負わせることができるギリギリのラインまで。
しかし私が動く前に、シノアが私の杖を取った。そして、精確に心臓を貫いたのだ。
シノアは私の追っている罪人とは無関係の、ただの一般人かもしれない。静かな所作は、帝国人として隠れながら生きてきた故の業かもしれない。捨てきれずにしまってあったそんな淡い期待が、刺された密偵と同様に流血し、地に倒れた。
「あの時、私を狙った敵の密偵を殺したのは、シノアなんだよ。」
ブランドンは両の拳を固く握った。
「そんな…あの男は、トレシュ様が処理なさったと…。」
「…うん。君たちには嘘をついた。」
そして誰にも悟られないようにしつつ、恋人という立場を最大限に利用して、自然な理由をつけてシノアを軟禁したのだ。
麻痺が残っている内は問題なかった。動ける状態ではなかったし、1度勝手に部屋を抜け出した時も、まだ歩行が困難だった彼女を見つけるのは容易かった。
彼女の様子が変わったのは、少し経った頃だ。
窓の外に鳥がいた、と彼女は言ったが、私は鳥にしろ何にしろ、仲間と連絡を取ったのではないかと危惧していた。
しかしその日を境に、シノアはどこか雰囲気が柔らかくなった。
変化の乏しかった表情に色が付き始め、ついには笑顔まで見せてくれるようになったのだ。
美しいと思った。逆らいようのない不思議な引力が働き、彼女の肌に触れようと、勝手に手が伸びてしまう。
向けられる視線が嬉しくて、色付く頬を愛しいと感じた。
シノアといると、胸中が悦びで満ちた。が、それと同時に恐怖も沸き起こった。
なぜ急に柔和になったのか。もしかして暗殺者としての荷が下りたのではないか。私から離れようとしているのではないか。
離したくなかった。暗殺などやめて、私の側にいればいいと思った。そうしたら私が全力で満たしてあげるのにと。足りないものも欲しいものも、全部与えてやれるのにと、そんな自分本位の考えで彼女を抱いた。
「俺が…信用ならないから、ですか?」
「そうではないよ。私が欲をかいたんだ。このままシノアを囲って、誰にも気づかせずに足を洗わせようと…、狡い事を考えた。」
「それはシノアが恩人だからですよね。他意は…ありませんよね?」
私の本心はブランドンの望む答えではないだろう。かと言って、嘘をついたと告白したすぐ後に、新たな嘘を重ねる気にもならない。
私はしっかりと目を合わせて、無言を返した。
私の意を悟ったブランドンは、苦い顔をして俯いた。
「しかしトレシュ様…ここは、割り切らねばなりません。」
私に進言することが恐ろしかったのだろう。もしくは言わなければならないという使命感のせいもあったかもしれない。
ブランドンの拳は、僅かに震えていた。
「シノアは、シノアのしたことは…死して然るべきです。」
その言葉に波立つどころか、心は恐ろしく凪いでいた。「ブランドン。」と、自分でも驚くほど重く冷え切った声が出た。
ブランドンの背筋が伸びる。
「10年前、私があの森から生還した時、泣いて喜んでくれたな。」
「はい、もちろん覚えています。私が助かったのは、トレシュ様が庇ってくださったおかげでしたから。私のせいでトレシュ様が犠牲になってしまわれたかと…。」
「私はシノアのおかげで帰ることができたんだよ。私の命は、シノアが拾ってくれたものなんだ。」
言わんとしたことが伝わったらしく、ブランドンは息を呑んだ。
「私の為にシノアが死ぬなんて、あってはならないことだ。」
半分は、自分自身に向けて言っていた。
「シノアは絶対に死なせない。」
ブランドンは黙って俯いた。まだ納得はしていないのかもしれない。
私はシノアに視線を移し、再びその頬を優しく撫でた。少しひんやりとする。
「もう少し毛布を。」
「用意させます。」
従順に動いてくれるブランドンの背を見送りながら、多少の罪悪感を抱いた。
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