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祭りの日から一夜明け、昨夜なかなか寝付けなかったニコは、目が覚めてからもぼうっとしてしばらく動けずにいた。
世話係の使用人たちがどことなくいつもより上機嫌で明るく感じたが、それもあまり気にならなかった。
ニコは昨日の晩餐会での話題で頭がいっぱいになっていたのだ。
無理に参加しなくても良いと言われていた来賓との晩餐会だが、カルダに出てくれたら嬉しいと言われ、それならばと参席した。さらに、無理に笑わずともただ食事を楽しんでくれればいいとさえ言ってくれた。
夫婦仲をアピールする為だということが分かっていても、ニコはカルダの気づかいが嬉しかった。
来賓というのはダマルカの国王夫妻だった。
いつもは王子が来ていたが、そろそろしっかりしてきたから国の事を任せて遊びに来てしまったと夫婦揃って朗らかに笑っていた。ダマルカ王の優しげな目元のしわや、ダマルカ王妃の穏やかな笑顔を見ていると、ニコは自分の両親が思い出され、初対面にも関わらず好感を持たずにはいられなかった。
ニコの両親、故フェリディル王夫妻もいつも笑顔を浮かべ、柔らかい雰囲気を持った人物だった。
だから、ダマルカ王の容赦のない言葉に、ニコは初め自身の耳を疑った。
「ニコ様にこうやって御姿をお見せ頂けたということは、フェリディル地区をクァンザ族の脅威に陥れていた者をついに捕えた、ということですかな?」
クァンザ族というのは、火山に住む種族のことだ。
赤褐色の肌に白い髪、耳と爪が尖っているのが特徴で、厄介なのは、好戦的な性格で種族問わず襲撃し、彼らの食糧にされるということだ。もちろん人間も例外ではない。
問題は、ニコの記憶では、フェリディルにクァンザ族はいなかったということだ。ニコの父は争い事を嫌い、平和を重んじる王だった。クァンザ族の話など、ニコは聞いたことがない。手引きをしていた者がいたなどもっての外だ。
とはいえ、思ったことをそのまま発言し、万が一カルダに迷惑がかかるようなことがあってはいけないと考えたニコは、適当に笑って話を合わせるしかなかった。
「大規模な防壁の建築も着々と進んでおられるようですし、フェリディル地区の民はより安全になり、ニコ様もご安心ですな。」
「ダマルカ王、せっかくの環獣祭です。ダマルカの話もお聞きしたい。」
「ははは、そうですかそうですか。こちらでは逆に獣環祭を行う地域が減ってきましてね、アイローイの環獣祭の方が実に賑やかで楽しいですよ。」
カルダが話を逸らし、それからダマルカ中心の話題となったが、ニコはその後うまく笑えていたか自信が無かった。
「王妃様、何かあったのか?」
スヴェリオの声に、ニコははっと我に返った。朝食を食べながら考え込んでいたのだ。
「もしかして疲れてる?筋肉痛で体がしんどいとか?」
「いいえ、大丈夫。」
「筋肉痛ならマッサージでもして差し上げましょうか?」
にやりと口角を上げて指を嫌らしく動かすスヴェリオを見て、ニコの頭は急激に冷えた。じとりと軽蔑の視線でスヴェリオを刺す。
「マッサージなら先ほどしてもらったわ。」
「なぁーんだ、残念。」
なんだかんだスヴェリオの軽口が、今のニコにはありがたかった。
ただでさえ疲れた1日だったのに、昨夜から同じ事を考え続け、ニコの疲労はピークに達していた。スヴェリオと軽いやり取りをしていると、疲労が抜けるように体が軽くなる。
「スヴェリオ。」
「なんですか、王妃様?」
「クァンザ族って知っている?」
「知らない人はいないでしょ。」
「フェリディルでクァンザ族の被害があるという話は?聞いたことある?」
フェリディルに?とスヴェリオは首を傾げた。
「被害の有無は知らねぇけど、大規模な防壁を建ててるって話はよく聞くよ。そんな状況なら、被害もそんなにないんじゃねぇか?」
「被害があったから、防壁を建てているのでは?」
ニコの真っ直ぐな眼差しがスヴェリオに向けられ、スヴェリオは狩で獲物を見つけた時のような高揚感を覚えた。
「王妃様、一体何を知りたいんだ?」
スヴェリオの言葉にニコは息を飲んだ。私が知ることを望んでもいいのだろうか。そう思ったのだ。
ニコは全てを失ったあの日から、今まで何も知らされなかった。なぜフェリディルに攻め込んで来たのか。なぜみんなを殺したのか。そして、なぜ自分を妃にするのか。
この寂しい塔に案内をされ、窓にはまった鉄格子を見た時、何も望んではいけないのだと、口をつぐみ、静かにしていることが、唯一生き延びる方法だと、そう思った。
カルダがただの恐ろしい男であったなら、そんな疑問は考えるだけ無駄な事だったが、カルダが人を思いやれる人間だということを、民の為に動く王だということを知ってしまった。
そんな人間のすることならば、今までのことも何か自分が知らない理由があったのではないか。ニコはそう思うと気になって仕方が無かった。
「私が知りたいと言えば…調べてくれるの?」
スヴェリオの口角が上がる。
「どうやら俺の使い方が分かってきたようだな。」
「…どうして目を輝かせるの?」
「知らないのか?人には必要とされると満たされる承認欲求ってものがあるんだよ。」
あっはっはと笑うスヴェリオが、ニコには胡散臭く感じた。
「…大丈夫かしら。」
「任せろって。で?何を知りたい?」
ニコは手が震えないようしっかり自身の手で抑え込み、カルダを裏切っているような恐怖心を飲みこんだ。
「昨夜…ダマルカ王が仰っていたの。フェリディルに、クァンザ族を手引きしていた者がいた、と…。」
スヴェリオは黙って話を聞いている。
「でも、私がここに来る前は、そんな話聞いたことがなかった。フェリディルは平和そのものだったの。クァンザ族の被害なんて聞いたことはなかったの。今、フェリディルがどんな状況にあるのか、民は無事なのか、それが心配だわ。」
「フェリディル地区の現状なら、王様に聞いた方が早いんじゃねぇか?終戦から後始末に防壁作りに環境整備に、フェリディルにつきっきりだろ。」
「ここに来てから、自ら王様を訪ねたことがないの…。それに…どこまで聞いていいことなのか、分からなくて。」
そうやって避けてるからいつまでも距離を測りかねるんだろう、とスヴェリオは思ったが、彼は別に2人の距離が近づくことを望んでいるわけでもない為、黙っていた。なんならニコが王よりも自分を頼っていることに、優越感すら感じている。
「戦前のフェリディルにも………あるはずないけれど、そんなわけがないはずだけれど、でも万が一、私たち王家が知らないところでクァンザ族の被害があったなら………それも把握しておきたいわ…。」
「そうか。城の中で事足りると思ったけど、それなら実際現地に行って話を聞いてきた方がよさそうだな。」
「あっ、無理はしないで。」
本当にクァンザ族がフェリディルにはびこり、スヴェリオが鉢合わせてしまったら危険だ。ニコはそう焦ったが、ニコの心配そうな表情に、スヴェリオの優越感はますます満たされていた。
「大丈夫だよ。昨日俺のナイフ投げの腕を見ただろ?」
ニコはきょとんと目を点にした。
昨日、ニコの前でナイフ投げを見せたのはカルダだ。それから4投目騒動に似つかわしくない小心の青年。そこでニコはようやく気が付いた。
「あれ、あの4投目、あなただったのね。」
「あっはっは!びっくりしただろ?突然兵士に前に立たれておろおろしてたもんな!」
変なところを見られた、とニコはため息を吐いた。でも、それならあの過去の恐怖で身体が固まっていた時、助けてくれたのはスヴェリオだったというわけだ。ニコは悔しいやら恥ずかしいやらで、決まりが悪くなった。
「あちこち行ってるからな、武術の心得はあるよ。ただフェリディル地区に行って戻ってくるとなると2~3週間はかかるからなぁ、その間寂しいんじゃないの~?」
「問題ありません。」
真顔で答えるニコに、スヴェリオはまた笑った。
「はいはい。じゃあ食器を下げたら早速準備して行ってきますよ。」
スヴェリオが軽口を叩くものだから、思わずニコも軽口で返してしまうが、クァンザ族がいるかもしれない地へ人を送るというのはやはり不安だった。万が一スヴェリオに何かあったらと考えると、恐怖で手が震えそうになる。失うのは、もうたくさんなのだ。
ニコは、かちゃかちゃとすっかり慣れた手つきで食器をワゴンに片付けるスヴェリオの手を取った。
突然のことに、珍しくスヴェリオの方が呆気にとられる。
「無事に、戻って来てください。」
スヴェリオはその言葉を茶化さず受け取り、片膝をついてニコの手の甲にキスを落とした。
「貴女の為なら。」
世話係の使用人たちがどことなくいつもより上機嫌で明るく感じたが、それもあまり気にならなかった。
ニコは昨日の晩餐会での話題で頭がいっぱいになっていたのだ。
無理に参加しなくても良いと言われていた来賓との晩餐会だが、カルダに出てくれたら嬉しいと言われ、それならばと参席した。さらに、無理に笑わずともただ食事を楽しんでくれればいいとさえ言ってくれた。
夫婦仲をアピールする為だということが分かっていても、ニコはカルダの気づかいが嬉しかった。
来賓というのはダマルカの国王夫妻だった。
いつもは王子が来ていたが、そろそろしっかりしてきたから国の事を任せて遊びに来てしまったと夫婦揃って朗らかに笑っていた。ダマルカ王の優しげな目元のしわや、ダマルカ王妃の穏やかな笑顔を見ていると、ニコは自分の両親が思い出され、初対面にも関わらず好感を持たずにはいられなかった。
ニコの両親、故フェリディル王夫妻もいつも笑顔を浮かべ、柔らかい雰囲気を持った人物だった。
だから、ダマルカ王の容赦のない言葉に、ニコは初め自身の耳を疑った。
「ニコ様にこうやって御姿をお見せ頂けたということは、フェリディル地区をクァンザ族の脅威に陥れていた者をついに捕えた、ということですかな?」
クァンザ族というのは、火山に住む種族のことだ。
赤褐色の肌に白い髪、耳と爪が尖っているのが特徴で、厄介なのは、好戦的な性格で種族問わず襲撃し、彼らの食糧にされるということだ。もちろん人間も例外ではない。
問題は、ニコの記憶では、フェリディルにクァンザ族はいなかったということだ。ニコの父は争い事を嫌い、平和を重んじる王だった。クァンザ族の話など、ニコは聞いたことがない。手引きをしていた者がいたなどもっての外だ。
とはいえ、思ったことをそのまま発言し、万が一カルダに迷惑がかかるようなことがあってはいけないと考えたニコは、適当に笑って話を合わせるしかなかった。
「大規模な防壁の建築も着々と進んでおられるようですし、フェリディル地区の民はより安全になり、ニコ様もご安心ですな。」
「ダマルカ王、せっかくの環獣祭です。ダマルカの話もお聞きしたい。」
「ははは、そうですかそうですか。こちらでは逆に獣環祭を行う地域が減ってきましてね、アイローイの環獣祭の方が実に賑やかで楽しいですよ。」
カルダが話を逸らし、それからダマルカ中心の話題となったが、ニコはその後うまく笑えていたか自信が無かった。
「王妃様、何かあったのか?」
スヴェリオの声に、ニコははっと我に返った。朝食を食べながら考え込んでいたのだ。
「もしかして疲れてる?筋肉痛で体がしんどいとか?」
「いいえ、大丈夫。」
「筋肉痛ならマッサージでもして差し上げましょうか?」
にやりと口角を上げて指を嫌らしく動かすスヴェリオを見て、ニコの頭は急激に冷えた。じとりと軽蔑の視線でスヴェリオを刺す。
「マッサージなら先ほどしてもらったわ。」
「なぁーんだ、残念。」
なんだかんだスヴェリオの軽口が、今のニコにはありがたかった。
ただでさえ疲れた1日だったのに、昨夜から同じ事を考え続け、ニコの疲労はピークに達していた。スヴェリオと軽いやり取りをしていると、疲労が抜けるように体が軽くなる。
「スヴェリオ。」
「なんですか、王妃様?」
「クァンザ族って知っている?」
「知らない人はいないでしょ。」
「フェリディルでクァンザ族の被害があるという話は?聞いたことある?」
フェリディルに?とスヴェリオは首を傾げた。
「被害の有無は知らねぇけど、大規模な防壁を建ててるって話はよく聞くよ。そんな状況なら、被害もそんなにないんじゃねぇか?」
「被害があったから、防壁を建てているのでは?」
ニコの真っ直ぐな眼差しがスヴェリオに向けられ、スヴェリオは狩で獲物を見つけた時のような高揚感を覚えた。
「王妃様、一体何を知りたいんだ?」
スヴェリオの言葉にニコは息を飲んだ。私が知ることを望んでもいいのだろうか。そう思ったのだ。
ニコは全てを失ったあの日から、今まで何も知らされなかった。なぜフェリディルに攻め込んで来たのか。なぜみんなを殺したのか。そして、なぜ自分を妃にするのか。
この寂しい塔に案内をされ、窓にはまった鉄格子を見た時、何も望んではいけないのだと、口をつぐみ、静かにしていることが、唯一生き延びる方法だと、そう思った。
カルダがただの恐ろしい男であったなら、そんな疑問は考えるだけ無駄な事だったが、カルダが人を思いやれる人間だということを、民の為に動く王だということを知ってしまった。
そんな人間のすることならば、今までのことも何か自分が知らない理由があったのではないか。ニコはそう思うと気になって仕方が無かった。
「私が知りたいと言えば…調べてくれるの?」
スヴェリオの口角が上がる。
「どうやら俺の使い方が分かってきたようだな。」
「…どうして目を輝かせるの?」
「知らないのか?人には必要とされると満たされる承認欲求ってものがあるんだよ。」
あっはっはと笑うスヴェリオが、ニコには胡散臭く感じた。
「…大丈夫かしら。」
「任せろって。で?何を知りたい?」
ニコは手が震えないようしっかり自身の手で抑え込み、カルダを裏切っているような恐怖心を飲みこんだ。
「昨夜…ダマルカ王が仰っていたの。フェリディルに、クァンザ族を手引きしていた者がいた、と…。」
スヴェリオは黙って話を聞いている。
「でも、私がここに来る前は、そんな話聞いたことがなかった。フェリディルは平和そのものだったの。クァンザ族の被害なんて聞いたことはなかったの。今、フェリディルがどんな状況にあるのか、民は無事なのか、それが心配だわ。」
「フェリディル地区の現状なら、王様に聞いた方が早いんじゃねぇか?終戦から後始末に防壁作りに環境整備に、フェリディルにつきっきりだろ。」
「ここに来てから、自ら王様を訪ねたことがないの…。それに…どこまで聞いていいことなのか、分からなくて。」
そうやって避けてるからいつまでも距離を測りかねるんだろう、とスヴェリオは思ったが、彼は別に2人の距離が近づくことを望んでいるわけでもない為、黙っていた。なんならニコが王よりも自分を頼っていることに、優越感すら感じている。
「戦前のフェリディルにも………あるはずないけれど、そんなわけがないはずだけれど、でも万が一、私たち王家が知らないところでクァンザ族の被害があったなら………それも把握しておきたいわ…。」
「そうか。城の中で事足りると思ったけど、それなら実際現地に行って話を聞いてきた方がよさそうだな。」
「あっ、無理はしないで。」
本当にクァンザ族がフェリディルにはびこり、スヴェリオが鉢合わせてしまったら危険だ。ニコはそう焦ったが、ニコの心配そうな表情に、スヴェリオの優越感はますます満たされていた。
「大丈夫だよ。昨日俺のナイフ投げの腕を見ただろ?」
ニコはきょとんと目を点にした。
昨日、ニコの前でナイフ投げを見せたのはカルダだ。それから4投目騒動に似つかわしくない小心の青年。そこでニコはようやく気が付いた。
「あれ、あの4投目、あなただったのね。」
「あっはっは!びっくりしただろ?突然兵士に前に立たれておろおろしてたもんな!」
変なところを見られた、とニコはため息を吐いた。でも、それならあの過去の恐怖で身体が固まっていた時、助けてくれたのはスヴェリオだったというわけだ。ニコは悔しいやら恥ずかしいやらで、決まりが悪くなった。
「あちこち行ってるからな、武術の心得はあるよ。ただフェリディル地区に行って戻ってくるとなると2~3週間はかかるからなぁ、その間寂しいんじゃないの~?」
「問題ありません。」
真顔で答えるニコに、スヴェリオはまた笑った。
「はいはい。じゃあ食器を下げたら早速準備して行ってきますよ。」
スヴェリオが軽口を叩くものだから、思わずニコも軽口で返してしまうが、クァンザ族がいるかもしれない地へ人を送るというのはやはり不安だった。万が一スヴェリオに何かあったらと考えると、恐怖で手が震えそうになる。失うのは、もうたくさんなのだ。
ニコは、かちゃかちゃとすっかり慣れた手つきで食器をワゴンに片付けるスヴェリオの手を取った。
突然のことに、珍しくスヴェリオの方が呆気にとられる。
「無事に、戻って来てください。」
スヴェリオはその言葉を茶化さず受け取り、片膝をついてニコの手の甲にキスを落とした。
「貴女の為なら。」
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