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校則 ~kousoku ➀
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「お帰りなさい、千歳。
生徒会長のお仕事、どう?大変?」
普通下校よりも帰りが遅くなっている毎日。
本来なら帰りが遅れるとママの怒りを買う羽目になるんだけど、生徒会に関わってる事を言ってからは怒る事はなくなった。
と言ってもママは、わたしは生徒会長になっていると誤解している。
たった2票とは言え、本当は会長の座は奪われているんだけどね…。
「…あのね、ママ?
今回の試験なんだけど、ちょっと調子悪くて…」
いつまでも黙って過ごせる問題じゃないので、試験の事は一応ママには本当の事を話した。
きっとひどく怒られる。
それから生徒会も辞めろと言われる。
…そう思っていた。
なのに、
「初めての生徒会長やってるんですもの、今回は仕方ないわよ。
だけど、次回はそれも巻き返して頑張りなさいね」
「え…?
あ…うん」
…てっきり怒られると思ってた。
だけどそうすると、今更副会長だなんて言えない上に、生徒会を辞められなくなってしまった。
まさかママがそんなに生徒会長にこだわっているなんて、全く思わなかった。
__次の日。
総会用の印刷物を運んできたのはメンバーの3人だけではなく、その中に桐生珪もいた。
…昨日あんな事があったにも関わらず、桐生珪は何事もなかったかのような振る舞いをしている。
「よーし、オレたちの最初の仕事だからな、大変だけど頑張っていこー」
「はーい」
「ほーい」
長机に等間隔に印刷したものを置き、順番に1枚ずつとって背表紙部分を留める。
その冊子化作業を繰り返し繰り返し行って全校生徒分の生徒会誌を作った。
執行部の自己紹介から年間の行事予定。
前年度の会計報告に今年度の予算。
ページにすると案外厚くなったので、1冊作るのも結構手間がかかる。
桐生珪を含む執行部のメンバーたちは勉強の話やテレビの話など、それなりにだべりながら作業を進めていった。
わたしはあまり会話には入れず、適当に相づちを打つ程度にしか関われなかったんだけど。
「よぉっし、完 成ー!」
「やったー!」
「おぉー!」
5人で進めた最初の広報誌。
それを全校生徒分、ようやく冊子として作る事ができた。
閉じたカーテンの隙間からは陽の落ちた暗い空が見えるように、時計の針も随分時間が経った事を示している。
「後はクラス毎に分けるだけだから…オレと榊さんだけでやるよ。
みんなは先に帰っていいよ」
…なっ!?
他の3人は帰してわたしには居残れって言うの?
「じゃあ後は会長たちに任せて、お先ーっ」
「お疲れさま。
明日は頑張りましょう」
桐生珪のかけ声に、3人はさっさと生徒会室を出て行く。
冊子のクラス分けくらい1人で出来るでしょ!
…と思ったけど、まぁ一応副会長だし仕事は最後までやり遂げないといけないか。
さっさと終わらせて、わたしも帰るつもりでいた。
「これが1年B組分で…こっちがC組分っ」
「…よし、3年のは完了っと。
榊、そっち終わった?」
数を数えてクラス毎に紐で冊子をくくってタグを付ける。
その作業は案外たいして時間もかからずにできた。
「んー…うん、これで終わり。
もういいよね」
「あぁ、後は明日の総会を迎えるだけだな」
「じゃ、わたしはこれで…」
「待てよ。オレだって帰るんだから」
生徒会室の照明を消すと、桐生珪と一緒に部屋を出てカギを閉めた。
それから、同じ学年だから必然的に同じ昇降口に向かう。
一緒に帰ってるつもりはない。
別々に、たまたま一緒にいるだけ。
靴を履き替えた後も、同じ帰路を歩く。
「………………」
で、何でついて来てんのよ。
それとも桐生珪の家もこっちなわけ?
生徒会長のお仕事、どう?大変?」
普通下校よりも帰りが遅くなっている毎日。
本来なら帰りが遅れるとママの怒りを買う羽目になるんだけど、生徒会に関わってる事を言ってからは怒る事はなくなった。
と言ってもママは、わたしは生徒会長になっていると誤解している。
たった2票とは言え、本当は会長の座は奪われているんだけどね…。
「…あのね、ママ?
今回の試験なんだけど、ちょっと調子悪くて…」
いつまでも黙って過ごせる問題じゃないので、試験の事は一応ママには本当の事を話した。
きっとひどく怒られる。
それから生徒会も辞めろと言われる。
…そう思っていた。
なのに、
「初めての生徒会長やってるんですもの、今回は仕方ないわよ。
だけど、次回はそれも巻き返して頑張りなさいね」
「え…?
あ…うん」
…てっきり怒られると思ってた。
だけどそうすると、今更副会長だなんて言えない上に、生徒会を辞められなくなってしまった。
まさかママがそんなに生徒会長にこだわっているなんて、全く思わなかった。
__次の日。
総会用の印刷物を運んできたのはメンバーの3人だけではなく、その中に桐生珪もいた。
…昨日あんな事があったにも関わらず、桐生珪は何事もなかったかのような振る舞いをしている。
「よーし、オレたちの最初の仕事だからな、大変だけど頑張っていこー」
「はーい」
「ほーい」
長机に等間隔に印刷したものを置き、順番に1枚ずつとって背表紙部分を留める。
その冊子化作業を繰り返し繰り返し行って全校生徒分の生徒会誌を作った。
執行部の自己紹介から年間の行事予定。
前年度の会計報告に今年度の予算。
ページにすると案外厚くなったので、1冊作るのも結構手間がかかる。
桐生珪を含む執行部のメンバーたちは勉強の話やテレビの話など、それなりにだべりながら作業を進めていった。
わたしはあまり会話には入れず、適当に相づちを打つ程度にしか関われなかったんだけど。
「よぉっし、完 成ー!」
「やったー!」
「おぉー!」
5人で進めた最初の広報誌。
それを全校生徒分、ようやく冊子として作る事ができた。
閉じたカーテンの隙間からは陽の落ちた暗い空が見えるように、時計の針も随分時間が経った事を示している。
「後はクラス毎に分けるだけだから…オレと榊さんだけでやるよ。
みんなは先に帰っていいよ」
…なっ!?
他の3人は帰してわたしには居残れって言うの?
「じゃあ後は会長たちに任せて、お先ーっ」
「お疲れさま。
明日は頑張りましょう」
桐生珪のかけ声に、3人はさっさと生徒会室を出て行く。
冊子のクラス分けくらい1人で出来るでしょ!
…と思ったけど、まぁ一応副会長だし仕事は最後までやり遂げないといけないか。
さっさと終わらせて、わたしも帰るつもりでいた。
「これが1年B組分で…こっちがC組分っ」
「…よし、3年のは完了っと。
榊、そっち終わった?」
数を数えてクラス毎に紐で冊子をくくってタグを付ける。
その作業は案外たいして時間もかからずにできた。
「んー…うん、これで終わり。
もういいよね」
「あぁ、後は明日の総会を迎えるだけだな」
「じゃ、わたしはこれで…」
「待てよ。オレだって帰るんだから」
生徒会室の照明を消すと、桐生珪と一緒に部屋を出てカギを閉めた。
それから、同じ学年だから必然的に同じ昇降口に向かう。
一緒に帰ってるつもりはない。
別々に、たまたま一緒にいるだけ。
靴を履き替えた後も、同じ帰路を歩く。
「………………」
で、何でついて来てんのよ。
それとも桐生珪の家もこっちなわけ?
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