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飲食店って、まさかココですか!?①
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玄関を出て停まっている車のもとまで駆け寄ると、高梨さんは車から降りて私を迎えてくれた。
「やぁ、こんにちは。
相川さん」
「こんにちは、高梨さん。
お待たせしちゃいました」
「ううん、全然大丈夫だよ。
さ、乗って」
高梨さんは助手席側のドアを開けると、私を車内へと迎え入れた。
わざわざドアを開けてくれるなんて、社長さんなのに気配り上手だなぁ。
「ありがとうございます」
車をグルッと半周した高梨さんも運転席に乗り込み、ドアを閉めると車は動き出した。
「20分ほど走らせた辺りに、良いショッピングビルがあるんだよ。
そこでいいかな」
「はい。私も色々見てみたいので楽しみですっ」
男性へのプレゼントなんて初めてだから、どんなものにしようか迷っちゃう。
良いお店、この際だから高梨さんに教えてもらおう。
車に乗ってる間、高梨さんとは色んなお話をした。
最初は他愛のない世間話だったんだけど、それから趣味の話になったり、休みの日は何してるとかそんな話をしたり。
これまで勇さん以外の男性とそんなに話とかした事なかった私なんだけど、不思議と高梨さんとは話しやすく、つい何でも自分からあれこれ話しちゃったな。
高梨さんはお話をするのも上手だし、聞くのも上手。
だから私でも色々喋っちゃうのかもしれないね。
そうやって会話をしていると、目的地には時間を感じる事なく到着した。
地下の駐車場に車を停め、ビルの中へ直通のエレベーターに乗った。
異性とはもちろん、私もここは初めて来たショッピングビル。
こんな大それた場所でのお買い物は久しぶりなので、私も胸がワクワクしてきた。
「相川さん。
まずは相川さんの見たい所、行っていいよ」
「え、でも…」
今日の目的は、あくまでも高梨さんが想い人さんへのプレゼントを買う事。
どんなものを選んだらいいかわからないから、私に案をもらいたいって話なのだ。
そしてそのついでに、私は高梨さんに案をもらって勇さんへのプレゼントを買うつもり。
あくまでも私はついでなんだから、まずは高梨さんのプレゼントを探さなきゃだよね。
「女の子の感覚がわからなくてね。
だからまずは相川さんの好きな所に行って、いいなって物を選んでくれるかな」
「そんなんでいいんですか?」
「あぁ、むしろその方がいいんだよ。
さぁ、どんなものが見たい?」
人のプレゼントなのに、自分の感覚でいいんだぁ。
ようし、せっかく来たんだから、ウィンドウショッピングのつもりで色々歩いて見ちゃうぞ。
高梨さんのお言葉に甘えて、私は雑貨屋さんを覗いてみた。
毎日生活する事しか考えてなくて、こうやって可愛い小物を見て歩くなんて事がないのでとっても新鮮。
キラキラとプラスチックでできた飾りをつけたオルゴールだとか置物だとか。
見てるだけで楽しい!
偽物の装飾だから安物なんだけど、アクセサリーもかわいいのがたくさんある。
「うわぁ、かわいいシュシュ」
ピンク地に濃い紫の縁取りがしてある大きなシュシュがあった。
金のコインの形の飾りまで付いていて、とってもオシャレ。
「そういうのがいいのかい?」
私が陳列棚のシュシュを手に取って見ていると、高梨さんが顔を覗かせて見た。
「わ、ごめんなさいっ
高梨さんのお買い物なのに、私が好きなもの見ちゃって…っ」
「それでいいんだよ。
でも相川さんは、そんなものが欲しいの?
GUCCIのバッグだとか、VUITTONの財布だとか、そんなのは?」
高梨さんはブランド品の事を言ってるんだ。
やっぱり社長さんは高級思考なんだろうな。
「やぁ、こんにちは。
相川さん」
「こんにちは、高梨さん。
お待たせしちゃいました」
「ううん、全然大丈夫だよ。
さ、乗って」
高梨さんは助手席側のドアを開けると、私を車内へと迎え入れた。
わざわざドアを開けてくれるなんて、社長さんなのに気配り上手だなぁ。
「ありがとうございます」
車をグルッと半周した高梨さんも運転席に乗り込み、ドアを閉めると車は動き出した。
「20分ほど走らせた辺りに、良いショッピングビルがあるんだよ。
そこでいいかな」
「はい。私も色々見てみたいので楽しみですっ」
男性へのプレゼントなんて初めてだから、どんなものにしようか迷っちゃう。
良いお店、この際だから高梨さんに教えてもらおう。
車に乗ってる間、高梨さんとは色んなお話をした。
最初は他愛のない世間話だったんだけど、それから趣味の話になったり、休みの日は何してるとかそんな話をしたり。
これまで勇さん以外の男性とそんなに話とかした事なかった私なんだけど、不思議と高梨さんとは話しやすく、つい何でも自分からあれこれ話しちゃったな。
高梨さんはお話をするのも上手だし、聞くのも上手。
だから私でも色々喋っちゃうのかもしれないね。
そうやって会話をしていると、目的地には時間を感じる事なく到着した。
地下の駐車場に車を停め、ビルの中へ直通のエレベーターに乗った。
異性とはもちろん、私もここは初めて来たショッピングビル。
こんな大それた場所でのお買い物は久しぶりなので、私も胸がワクワクしてきた。
「相川さん。
まずは相川さんの見たい所、行っていいよ」
「え、でも…」
今日の目的は、あくまでも高梨さんが想い人さんへのプレゼントを買う事。
どんなものを選んだらいいかわからないから、私に案をもらいたいって話なのだ。
そしてそのついでに、私は高梨さんに案をもらって勇さんへのプレゼントを買うつもり。
あくまでも私はついでなんだから、まずは高梨さんのプレゼントを探さなきゃだよね。
「女の子の感覚がわからなくてね。
だからまずは相川さんの好きな所に行って、いいなって物を選んでくれるかな」
「そんなんでいいんですか?」
「あぁ、むしろその方がいいんだよ。
さぁ、どんなものが見たい?」
人のプレゼントなのに、自分の感覚でいいんだぁ。
ようし、せっかく来たんだから、ウィンドウショッピングのつもりで色々歩いて見ちゃうぞ。
高梨さんのお言葉に甘えて、私は雑貨屋さんを覗いてみた。
毎日生活する事しか考えてなくて、こうやって可愛い小物を見て歩くなんて事がないのでとっても新鮮。
キラキラとプラスチックでできた飾りをつけたオルゴールだとか置物だとか。
見てるだけで楽しい!
偽物の装飾だから安物なんだけど、アクセサリーもかわいいのがたくさんある。
「うわぁ、かわいいシュシュ」
ピンク地に濃い紫の縁取りがしてある大きなシュシュがあった。
金のコインの形の飾りまで付いていて、とってもオシャレ。
「そういうのがいいのかい?」
私が陳列棚のシュシュを手に取って見ていると、高梨さんが顔を覗かせて見た。
「わ、ごめんなさいっ
高梨さんのお買い物なのに、私が好きなもの見ちゃって…っ」
「それでいいんだよ。
でも相川さんは、そんなものが欲しいの?
GUCCIのバッグだとか、VUITTONの財布だとか、そんなのは?」
高梨さんはブランド品の事を言ってるんだ。
やっぱり社長さんは高級思考なんだろうな。
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