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「あの、高梨さん。
次は私に教えて下さい。
高梨さんは、どんなものをプレゼントされたら嬉しいですか?」
「僕?
あはは、今度は立場が逆になったんだね」
高梨さんの事だから、それこそブランド品かな?
お財布にあんまり余裕もないんだけど、でも今日は絶対良い物を買って帰りたいな。
「僕がプレゼントされて嬉しいものか…。
困ったな、何かほしいって思った事がないからなぁ」
「えっ、そうなんですか?」
「ん。
て言うか、ほしいって思った物は真っ先に自分で手に入れてしまうからね」
あぁ、なるほど…。
さすが社長さんは言う事が一般人である私と違うなぁ。
だとしたら、高梨さんに見繕ってもらうのは難しいのかも。
「あ、そうだ。高梨が今まで彼女さんにプレゼントされた物って、どんな物がありますか?」
2人の仲がどれくらいの関係なのかは知らないけど、何かしらプレゼントされたって物くらいあるよね。
社長さんだから、ネクタイとかかな?
でも勇さんは仕事柄ネクタイはしないから、これは贈れないかなぁ。
「プレゼントされた物…か…。
これまでいろんな物をもらったなぁ」
「え、本当ですか?
聞きたいです!」
「んー…今日乗ってきた車もそうだし…この腕時計もそうだし…」
え、車?
それに腕時計って…その袖からチラチラと見え隠れしている腕時計は…
何だかキラキラした石がたくさんついてる、物凄く高価そうな時計の事だろうか…っ
「そして一番高いプレゼントは、マンションかな。
もう売っちゃったけどね」
…話の次元が全く違っていた。
社長さんって生き物は、みんなこんな感じなのかな…。
あるいは、もしかして高梨さんの彼女さんがもの凄い人なのかもしれない。
どうしよう。
これじゃあ何を選んだらいいか、全然わかんないよぉ。
「…だけどね。
こうやって色々プレゼントされたけど、ちっとも嬉しいなんて思えなかったよ」
「えぇっ、こんなにいっぱいお金かかっちゃってるのにですか?」
「あはは。
なんて言うか…やっぱりお金じゃ心は買えないって言うのかな。
物なんかいらないんだよ。
その純粋な気持ちさえ手に入れられれば…」
お金じゃ心は買えない…。
そう、だね。
いくらお値段の高いものをプレゼントされたからって、必ずしも喜ばれるとは思えない。
本当に相手を想う気持ちこそが大事なんだよね。
「だから…僕がプレゼントされるなら、その純粋な気持ちが欲しいな」
「そう…ですね」
今は目の届かない所にいる勇さん。
高梨さんの純粋な気持ちって言葉で、何だか勇さんが愛おしくなっちゃったよ。
今晩も、起きて待ってようかなぁ…。
とは言え、せっかくここまで来たのに手ぶらで帰ってしまったら何の為に来たのかわかんない。
あ、いや、もちろん高梨さんのお買い物に付き合ったのが本来の目的だけどね。
「うーん…」
「あ、ごめんね。
僕が何か言わなきゃ、相川さんの買う物に困るんだよね」
「え、えーと…」
せっかく素敵な話をしてもらったのに、そこでまた物を選んでもらうのって水を差すみたいだよねぇ。
うーん、どうしようかな…。
「もしかして、相川さんの彼氏にプレゼントかい?」
「あ、はい…実はそうなんです…」
お見合いで知り合った人に恋人へのプレゼントを選ばせるなんて、私たちのしてる事ってきっと変なんだろうな。
一緒にお店をまわり、男性ものを扱ってる所で高梨さんは足を止めた。
「腕時計やライターとかどうかな。
彼氏はタバコとか吸う人かい?」
「あ、はい」
決してヘビースモーカーって程じゃないけど、勇さんは一応喫煙者。
タバコ屋さんでカートン買いするともらえるライターを使っているみたいだけど、もっとオシャレなライターとか買ってあげたら喜ぶかな?
「Zippoもピンからキリまであるからね。
そうだな…僕だったら、こんなのを選ぶかな」
高梨さんがショーケースを指差した先には、浮き彫りのしてある銀のライターだった。
お値段も5000円を切ったぐらいで、プレゼントにはまぁまぁ良いぐらいだよね。
というか…高梨さんからすれば、物凄く安いものを選んでくれたんだろうなぁ。
次は私に教えて下さい。
高梨さんは、どんなものをプレゼントされたら嬉しいですか?」
「僕?
あはは、今度は立場が逆になったんだね」
高梨さんの事だから、それこそブランド品かな?
お財布にあんまり余裕もないんだけど、でも今日は絶対良い物を買って帰りたいな。
「僕がプレゼントされて嬉しいものか…。
困ったな、何かほしいって思った事がないからなぁ」
「えっ、そうなんですか?」
「ん。
て言うか、ほしいって思った物は真っ先に自分で手に入れてしまうからね」
あぁ、なるほど…。
さすが社長さんは言う事が一般人である私と違うなぁ。
だとしたら、高梨さんに見繕ってもらうのは難しいのかも。
「あ、そうだ。高梨が今まで彼女さんにプレゼントされた物って、どんな物がありますか?」
2人の仲がどれくらいの関係なのかは知らないけど、何かしらプレゼントされたって物くらいあるよね。
社長さんだから、ネクタイとかかな?
でも勇さんは仕事柄ネクタイはしないから、これは贈れないかなぁ。
「プレゼントされた物…か…。
これまでいろんな物をもらったなぁ」
「え、本当ですか?
聞きたいです!」
「んー…今日乗ってきた車もそうだし…この腕時計もそうだし…」
え、車?
それに腕時計って…その袖からチラチラと見え隠れしている腕時計は…
何だかキラキラした石がたくさんついてる、物凄く高価そうな時計の事だろうか…っ
「そして一番高いプレゼントは、マンションかな。
もう売っちゃったけどね」
…話の次元が全く違っていた。
社長さんって生き物は、みんなこんな感じなのかな…。
あるいは、もしかして高梨さんの彼女さんがもの凄い人なのかもしれない。
どうしよう。
これじゃあ何を選んだらいいか、全然わかんないよぉ。
「…だけどね。
こうやって色々プレゼントされたけど、ちっとも嬉しいなんて思えなかったよ」
「えぇっ、こんなにいっぱいお金かかっちゃってるのにですか?」
「あはは。
なんて言うか…やっぱりお金じゃ心は買えないって言うのかな。
物なんかいらないんだよ。
その純粋な気持ちさえ手に入れられれば…」
お金じゃ心は買えない…。
そう、だね。
いくらお値段の高いものをプレゼントされたからって、必ずしも喜ばれるとは思えない。
本当に相手を想う気持ちこそが大事なんだよね。
「だから…僕がプレゼントされるなら、その純粋な気持ちが欲しいな」
「そう…ですね」
今は目の届かない所にいる勇さん。
高梨さんの純粋な気持ちって言葉で、何だか勇さんが愛おしくなっちゃったよ。
今晩も、起きて待ってようかなぁ…。
とは言え、せっかくここまで来たのに手ぶらで帰ってしまったら何の為に来たのかわかんない。
あ、いや、もちろん高梨さんのお買い物に付き合ったのが本来の目的だけどね。
「うーん…」
「あ、ごめんね。
僕が何か言わなきゃ、相川さんの買う物に困るんだよね」
「え、えーと…」
せっかく素敵な話をしてもらったのに、そこでまた物を選んでもらうのって水を差すみたいだよねぇ。
うーん、どうしようかな…。
「もしかして、相川さんの彼氏にプレゼントかい?」
「あ、はい…実はそうなんです…」
お見合いで知り合った人に恋人へのプレゼントを選ばせるなんて、私たちのしてる事ってきっと変なんだろうな。
一緒にお店をまわり、男性ものを扱ってる所で高梨さんは足を止めた。
「腕時計やライターとかどうかな。
彼氏はタバコとか吸う人かい?」
「あ、はい」
決してヘビースモーカーって程じゃないけど、勇さんは一応喫煙者。
タバコ屋さんでカートン買いするともらえるライターを使っているみたいだけど、もっとオシャレなライターとか買ってあげたら喜ぶかな?
「Zippoもピンからキリまであるからね。
そうだな…僕だったら、こんなのを選ぶかな」
高梨さんがショーケースを指差した先には、浮き彫りのしてある銀のライターだった。
お値段も5000円を切ったぐらいで、プレゼントにはまぁまぁ良いぐらいだよね。
というか…高梨さんからすれば、物凄く安いものを選んでくれたんだろうなぁ。
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