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それから朝
ここんとこ寝る時間が遅くて、朝がツラいかも…。
あのお見合いがあってから、高梨さんとの事でいろいろあった。
だけどもう会うつもりもないし、また早いうちにお母さんにも破談になったって言っとこう。
今晩は…日曜日は勇さんがお仕事休みで家にいるからダメだけど、明日の夜あたり電話かけようかな?
眠い目を擦りながら、でも朝の家事は一通りこなす。
何だか身体がダルいけど、寝不足のせいだよね。
仕事に行く時間になり、ベッドの中でまだ眠っている勇さんに私は目を閉じてキスをした。
行ってくるよ。
今日はゆっくり休んでね。
「────────っ」
そっと唇を離しながら目を開けると、急に頭を掴まれてまた唇を合わせるように押し付けられた。
「…んっ…んんっ!」
数秒後
ぐぐっと押しつけられた頭がようやく解放され、重ね合わせた唇も離れた。
「はぁ…はぁ…っ
もぉっ、起きてるんなら起きてるって言ってよぉ//」
何の前触れもなかったから、息もつけなくてびっくりしちゃったよっ
「ふっ…ははっ
俺だって今目が覚めたばっかだっての。
仕事、頑張れよ」
息が苦しくて顔を赤くしてしまった私を見て、勇さんは笑った。
時々こうやって私を困らせるんだもんね。
「うん、行ってくる」
「あ、優」
「ん?」
「今日はあの髪飾り、付けないのか?
なかなか可愛かったぞ」
「あ…そう?
じゃあ、していこう…かな?」
そんな風に言われたら、しないわけにもいかないよね。
でもこれじゃあ、ますます返しにくくなっちゃうよぉ…。
___お昼
「いらっしゃいませー。
ありがとうございまーす」
日曜日の本屋さんは、平日と違って3倍以上は忙しい。
レジにお客さんが長蛇の列を作られると、待たせちゃいけないとやたら焦っちゃう。
雑誌や単行本の発売日と重なると尚更で、時間に関係なくお客さんが来るからお昼休みもロクに取れないまま接客をする。
で、結局
お客さんのピークが過ぎてようやくお昼休みに入れたのは15時だった。
「お腹すいたよぉぉ」
「相川さん。
今のうちにご飯食べて来なよ」
「でも和泉さんも、まだ食べてないですよね?」
「わたしは相川さんより先にあがるから、休憩はいいよ」
「ううっ…恐縮です~」
パートの和泉さんのお言葉に甘えて、私は先に休憩に入った。
「ふぅ…」
2時間遅れのお昼休み。
立ちっぱなしの仕事だから足腰にも来ちゃう。
休憩室のロッカーからバッグを取り出すと、イスに座って荷物を広げた。
まずはお弁当。
最近お腹が空きすぎて気持ち悪くなっちゃうんだけど、だからってたくさん食べたいわけじゃない。
今日も小さなお弁当箱に簡単なおかずとご飯を詰めたもの。
昔からの小食で、どんなにお腹が空いてもそんなにたくさん食べられないんだよ。
それからケータイも一応確認しておく。
まぁ私のケータイになんか、なかなか掛かっては来ないんだけど__
「………………あ」
ケータイの画面を見て、ふと手が止まってしまった。
登録していない番号だから名前は出ないんだけど、この数字の並びには何となく覚えがあった。
…高梨さんからの着信だ。
高梨さんとあんな事があって、そういえばまだ丸一日も経っていない。
今でもまだ鮮明に思い出せる、高梨さんの言葉と感触…。
また連絡するみたいな事を言ってた。
まさかもう、こんなに早くに電話が来ると思わなかったな…。
「……………」
私はその着信履歴を消すと、ケータイを閉じてバッグにしまった。
高梨さんに言っても、ズルズルと関係を引き伸ばすだけになりそう。
破談の話はお母さんにするとして、それまでは私のケータイにかかってきても出ないようにしよう。
電話に出ないなんて、失礼…かな。
だけど、もう高梨さんとは話さない方がいいと思うの…。
ここんとこ寝る時間が遅くて、朝がツラいかも…。
あのお見合いがあってから、高梨さんとの事でいろいろあった。
だけどもう会うつもりもないし、また早いうちにお母さんにも破談になったって言っとこう。
今晩は…日曜日は勇さんがお仕事休みで家にいるからダメだけど、明日の夜あたり電話かけようかな?
眠い目を擦りながら、でも朝の家事は一通りこなす。
何だか身体がダルいけど、寝不足のせいだよね。
仕事に行く時間になり、ベッドの中でまだ眠っている勇さんに私は目を閉じてキスをした。
行ってくるよ。
今日はゆっくり休んでね。
「────────っ」
そっと唇を離しながら目を開けると、急に頭を掴まれてまた唇を合わせるように押し付けられた。
「…んっ…んんっ!」
数秒後
ぐぐっと押しつけられた頭がようやく解放され、重ね合わせた唇も離れた。
「はぁ…はぁ…っ
もぉっ、起きてるんなら起きてるって言ってよぉ//」
何の前触れもなかったから、息もつけなくてびっくりしちゃったよっ
「ふっ…ははっ
俺だって今目が覚めたばっかだっての。
仕事、頑張れよ」
息が苦しくて顔を赤くしてしまった私を見て、勇さんは笑った。
時々こうやって私を困らせるんだもんね。
「うん、行ってくる」
「あ、優」
「ん?」
「今日はあの髪飾り、付けないのか?
なかなか可愛かったぞ」
「あ…そう?
じゃあ、していこう…かな?」
そんな風に言われたら、しないわけにもいかないよね。
でもこれじゃあ、ますます返しにくくなっちゃうよぉ…。
___お昼
「いらっしゃいませー。
ありがとうございまーす」
日曜日の本屋さんは、平日と違って3倍以上は忙しい。
レジにお客さんが長蛇の列を作られると、待たせちゃいけないとやたら焦っちゃう。
雑誌や単行本の発売日と重なると尚更で、時間に関係なくお客さんが来るからお昼休みもロクに取れないまま接客をする。
で、結局
お客さんのピークが過ぎてようやくお昼休みに入れたのは15時だった。
「お腹すいたよぉぉ」
「相川さん。
今のうちにご飯食べて来なよ」
「でも和泉さんも、まだ食べてないですよね?」
「わたしは相川さんより先にあがるから、休憩はいいよ」
「ううっ…恐縮です~」
パートの和泉さんのお言葉に甘えて、私は先に休憩に入った。
「ふぅ…」
2時間遅れのお昼休み。
立ちっぱなしの仕事だから足腰にも来ちゃう。
休憩室のロッカーからバッグを取り出すと、イスに座って荷物を広げた。
まずはお弁当。
最近お腹が空きすぎて気持ち悪くなっちゃうんだけど、だからってたくさん食べたいわけじゃない。
今日も小さなお弁当箱に簡単なおかずとご飯を詰めたもの。
昔からの小食で、どんなにお腹が空いてもそんなにたくさん食べられないんだよ。
それからケータイも一応確認しておく。
まぁ私のケータイになんか、なかなか掛かっては来ないんだけど__
「………………あ」
ケータイの画面を見て、ふと手が止まってしまった。
登録していない番号だから名前は出ないんだけど、この数字の並びには何となく覚えがあった。
…高梨さんからの着信だ。
高梨さんとあんな事があって、そういえばまだ丸一日も経っていない。
今でもまだ鮮明に思い出せる、高梨さんの言葉と感触…。
また連絡するみたいな事を言ってた。
まさかもう、こんなに早くに電話が来ると思わなかったな…。
「……………」
私はその着信履歴を消すと、ケータイを閉じてバッグにしまった。
高梨さんに言っても、ズルズルと関係を引き伸ばすだけになりそう。
破談の話はお母さんにするとして、それまでは私のケータイにかかってきても出ないようにしよう。
電話に出ないなんて、失礼…かな。
だけど、もう高梨さんとは話さない方がいいと思うの…。
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