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悪役サイドとか普通に無理!
リンクした思い
しおりを挟むプレッシャーに耐えきれない。8歳児相手に容赦がないな!本当に同い年ですか!?
「早く言え」
「…っ~!」
俺様ですか!?なんか魔力みたいなやつ出てるんですけど!?汗がやばい。乙女として。やばい、気絶しそう。
…もう無理。ギブアップです。
「私は………」
私は全て彼に吐露した。
私は諦めが良い女の子です。
「……にわかに信じられることではないな」
全部吐かされました。流石に酷いと思います。死んだときのあの、めちゃくちゃ痛いときのこととか吐かせなくていいじゃないですか。
結構思い出しちゃったせいか涙がポロポロと落ちていく。昔はこんなことじゃ泣かない気がするけど精神年齢が低くなったかも知れない。
ちゃんとリンクしているのだ。ひかりの記憶とリリスの記憶は。ただ他にも色々リンクしていたらしい。
大号泣の私に彼はオドオドしている。今さっきまでの態度が嘘のように。
「えっと、悪気はなかったんだ。あの、怖がらせて……悪かった」
今さっきまで狼みたいだったのに今じゃ犬みたいな態度に少し笑える。涙も止んでいた。
「っ!と、取り敢えずは君の言ったことは信じよう。君が嘘をついているようにはどうしても思えない」
彼の言葉に信頼され過ぎやしてないかい?私とつい思ってしまう。クール系の声なのにどもっている所も可愛く見えてきて、少し調子が困る。彼のことを信用していいのか。良くないのかがわからない。
「ケリー様は…」
「ケリーで良い。俺も同じくリリスと呼ばせてもらう」
偉そうな口調に反して、無断ではなく言うところが彼のーーケリーの優しさなのだろうか。
可愛いなぁ。なんて、少し親御目線な部分もありつつそんなことを考える。
「俺が知りたかったのはリリスかどうかだからどうでもいい。お前がリリスだってことを知れたから良い」
心臓がバクバク鳴って仕方ない。彼はどうしてこうも私を喜ばせる言葉を選ぶのだろうか。
青色の瞳は子供のようにキラキラ輝いていた。
様々なことにひかりとリリスは『リンク』している。気持ちだってリンクするのだ。
リリスが魔法を使ったのは優秀なケリーに少しでも役に立ちたいからという思いからだった。リリスはこの頃からケリーのことが好きだったのだ。
リリスは私でひかりは私。だから気持ちは一緒。
『私』はケリーを好きなんだ。
この思いがどうか叶いますように、と心の中で祈って私は笑った。
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補足
※リンクとは
リンクとは思いが重なるのような意味を持ちます。リリスは恋心を。ひかりは恐怖心を抱いていたけれどリリスとリンクして良いところを見つけて恋したのがひかり。『私』はひかりとリリス両方の意味。
ここらへん、ごちゃごちゃしています。すいません(´;ω;`)
比較的前世の記憶あってのリリスと思っていただければいいです。(作者も良くわかんなくなりました)
遅くなりましたが読んで下さりありがとうございます。(人*´∀`)。*゚+
応援ありがとうございます!
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