BLゲームの悪役サイドとか普通に無理

どくりんご

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悪役サイドとか普通に無理!

恋は人を変える ケリー視点

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 今日、俺はリリスと二人で王城に来ていた。いつ来てもでかく感じる城は迫力満点だ。

 俺とウィル(この国の王子)は子供の頃から、それも5歳ぐらいから仲良くしていた。
 先日、ウィルにリリスのことを話してたら「会ってみたい」と言われた。

 はっきり言ってウィルはモテる。眉目秀麗、文武両道。身分は王子。どこをとってもハイスペック。婚約者がいないのは今、絶賛婚約者争いがおきてるからだろう。
 本人は「恋愛結婚ってあこがれるよね~」なんて気楽に話してるから救えない。
 だからこそリリスにウィルを会わせるのが嫌だったがそこは権力を使われて予定が決まった。

 その日伝えるとリリスはとても嫌がった。普通の令嬢なら喜んで行くのだから凄い差があると、少し笑える。それに、気分をよくして王城へ向かった。
 逃さないため、という名目で手を繋げて歩く。顔を真っ赤にした彼女が愛おしくてたまらない。

「ぷへぇっ!」

 ウィルの自室が見えて歩を止める。
 俺の背中に顔を、というか鼻をぶつけて痛がっている彼女に少し被虐心が目覚めそうになった。

「ウィル、入るぞ」

「え、そんな適当で良いの?」

 別にウィルなら怒らないと思う。てゆうか、こんぐらいフレンドリーにしないと怒ってくるし。身分を気にしない喋り方が気に入ってるらしい。

「やぁ、よく来たね」

 お前はどこかの王様か、と聞きたくなる第一声。それこそ小説なんかに出てくる登場人物みたい。リリスの話からすると俺達は「ゲーム」の登場人物だからあながち間違ってないかもしれない。

 あれほど嫌がっていたんだ。どんな反の……

 は?

 あれほど嫌がっていたのにリリスがウィルを見る目には好意がにじみ出てた。だって、「登場人物」ってだけで会うのすら嫌がって、俺と会ったときビクビク怯えてたリリスが?

 「前世」でウィルのことが好きだったと聞いたときのことを思い出した。今更ながら怒り狂いそうになる。

「リリス」

「え、あぁ、お初にお目にかかります
レティシオン侯爵家が長女。リリス・レティシオンと申します。以後お見知りおきを」

 俺の声を何と勘違いしたのか挨拶を始めた。上擦ったような声での挨拶はいつも俺と話す声とはあまりにも違っていた。

 それから、頭の中がこんがらがって全然頭に内容が入ってこなかった。リリスはウィルのことが好きなのか…?だから、嫌だったんだ。

 帰るとき、引っ張るようにリリスと王城をでてく。昔言っていた。リリスになぜBLゲームの登場人物はそこまでイズミという人物のことを好きになり、執着するのかと。

『恋は人をかえるのよ!』

 なんて言うのは本当らしい。こんな性格じゃなかったのに。すっかり、かえられてしまった。

「今日は、えっと、楽しかったね!」

「……そうか」

 彼女にとっては今日は楽しかったらしい。俺は断言できるほど楽しくなかったが。

「今日一日、喋って楽しかったか」

 ウィルと、の部分を強調していった。こんなことを聞いても何にもならないと分かっていながらも聞けないはずがなかった。

「いや、楽しかったけど…」

 リリスの言葉がグサグサと心に突き刺さる。

「嫉妬した」

「へ?」

「ウィルに惚れられると困るんだよ。(あいつモテるし、惚れられたらどうしようもないじゃんボソッ」

「へ!?」

 最後のほうが少し小声になってだけど気持ちは届いたと思う。リリスは確実に話を聞いてから顔を赤くした。今じゃうつむいてるリリスは可愛かった。今まで伝えてこなかった(というより恥ずかしくて伝えられなかった)ことが伝えられて満足した。

 結局、馬車の中では無言状態だったが空気が少し変わった気がする。自分の気持ちが軽くなったからかもしれないがそう感じた。それか心に余裕ができたからか。

 リリスを家まで送り届けて公爵邸に戻る。馬車の中で一人、ニヤケが止まらないという事故が起きたがそれもいい思い出だろう。

 本当に『恋は人を変える』ということを実感した日だ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ケリーからしたら→思い伝えられたヽ(=´▽`=)ノ
 リリスからしたら→ウィル様のことが好き…!?性別の壁って越えられるのかしら…?(。ŏ﹏ŏ)
 見事なすれ違い&勘違い!

 ケリーの正体がドSヤンデレイケボ君だとは……。いつか、思いが伝わるとイイね!
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