となり街のあの子

となり街のあの子 ( ４，僕たちの関係性 )

愛良と知り合って３，4ヶ月経ったとき、僕はあることに気が付いた。



それは、僕と愛良の関係性は初めてあった時から1ミリも変わっていないことだった。



毎週土曜日に会うだけの関係だけで終わっていいのかと僕は思い始めていた。これまでいろんなことをこの少ない時間で愛良と共有してきたと、僕は思っていた。

そう僕は気づき始めていた、もっと愛良と会いたい、もしかしたら自分は彼女のことが好きなのかもしれないと。

愛良も僕と会いたいと思ってくれていればうれしいが、もし思っていなかったらそう思ってもらえるようになるために、今の関係性をさらに向上させる必要がある。具体的にどうすれば良いのかわからなかった僕は、勇気を出して愛良に直接聞いてみることにした。

「ねえ愛良、僕もっと君と話したいし土曜日以外も会いたいな。もし愛良が良ければだけど。」

僕が言った後彼女は言った、

「そう思ってもらえてうれしいよ！でも今は会えないな、この日以外は用事があるから。でも毎日話せるようにお互いの連絡先を交換しよ！」

連絡先を交換するのことを聞いてくるのは予想外だった。なぜなら僕みたいな人と愛良が交換してくれるなんて考えてもいなかった。この日から僕は土曜日以外でも彼女と通話したり、メッセージを送ったりして彼女との時間を以前よりも共有するようになった気がする。愛良との距離感もこれらを通して縮まった気がした。

愛良は電話やメッセージ越しでも僕と仲良くしてくれて感謝しかない。もともとは、となり街の遠い存在の友達、という認識だった彼女がいつのまにか、僕の大切な存在の友達へと変わっていた。



恋愛や人間関係は自分からチャレンジすることで新しく築き上げることができるということを体感した時だった。