失格冒険者の傭兵戦記

Wolf cap

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第4話 帰宅部、武器を整える

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次に来たのは武器屋だ。

「ようこそ僕の武器屋へ」

そう言って店員はこちらに寄っくる。
すらっと高い身長に金髪の若いお兄さんだ。

「おっ、見ない顔だね~、駆け出し冒険者かな?」

「ああ、これから冒険者になるアキラ」

「そっか、僕はこの武器屋の店主のダレンだよ」

ダレンはさわやかに笑う。

「なになにッ!お客さんッ?」

ドタバタと店の奥から出てきたのは中学生ぐらいの女の子だ。頭にはバンダナを着けている。

「私はエデン!この店でダレン兄さんの手伝いをしているよッ!」

ダレンはエデンの頭をポンポンと撫でて言った。

「エデンは僕の姪っ子なんだ」
「店の手伝いを全然しないから留守番をまかせているよ」

「ちがうもん!ちゃんと手伝ってますぅーだッ!」

姪っ子なのか……初見なら兄妹と見間違えるな。

「さてアキラくん、君はもう適正検査をおえたのかな?」

「うん、さっきベニーの親父にしてもらったよ」

「さすがベニーさん、相変わらず気前がいいな~」
「それで結果は?」

戦士ウォーリアーだった」

俺がそう言うとダレンの顔はどんどん紅くなっていく。

戦士ウォーリアー!」

「やったねダレン兄さん!久々の戦士ウォーリアーだよッ!」

興奮しながら話すダレンはエデンそっくりだ。
うん、やっぱり兄妹に見える。

店内を見渡す。壁には沢山の武器が陳列されている。中でも目を引くのは店の中央に置いてある銃のコーナーだ。

店はかなり年季が入っている。
掃除は丁寧にされているが、やはり限界がある。
店を構成する柱の腐敗が所々進んでいるのが目立つ。

「あ~それね、本当は改装とかして綺麗にしたいんだけど……お金がね」

「ただですら客少ないのに銃なんて仕入れてるからだよッ!」

「まぁ~そうやって無駄遣いしてるせいだけじゃないんだよ」

「少し離れたところに綺麗な武器屋があるんだけど、そこがお客をみんな取っていくんだ」
 「とくに戦士ウォーリアーはそっちの店に行くから全然来ないんだけど……僕は銃が好きでね~
需要ないのに店に置いちゃうんだよね」

「おかげで経営難さ」
ダレンはハハハと笑いながら言った。

「じゃあ、久しぶりの戦士ウォーリアーとして買うよ、オススメの銃をね」

この世界のことはまだよく分からないけど、これだけ銃を押しているんだ、悪い人には見えないし銃を買うとしよう。

「買ってくれるのかい!?ありがとう!それじゃあ最高の銃を選ぶよ!」

ダレンは店の中央、1番目のつくところに置いてある銃達を1つ1つ説明していった。

普通に会話をする時は緩く話すが、商品の説明をする時は真剣な眼差しでしっかりとした口調で話す。
その説明の丁寧さや声の抑揚などから銃に対する熱意、客に最高の1品を選んでもらいたいという意思がひしひしと伝わってきた。


俺が最後に選んだのはボルトアクション式のライフル【エトロイル】と自動拳銃【テミウス】、それとナイフだ。
弾はライフル弾を80発、拳銃弾を50発購入した。
お値段合計で金貨4枚、どんどんお金が減っていく。

「街外れで試し撃ちしてみる?」

ダレンが聞いてきた。

「ああ、せっかくだから撃ってみたいな」

「よし、じゃあ行こう!」

「エデン、店番よろしく~」

「分かった!」

エデンは「まかせといて」と胸を叩いた。





ー街外れの草原ー

「うわー、ひろいなぁ!」

俺の目の前には広大な広大な草原が広がっている。

「ここなら試射しても大丈夫だろう、さあはじめよっか~」

ダレンは銃の説明を始めた。
操作方法、メンテナンス方法、安全面での注意。
ダレンはそれらの説明を終えると等間隔に的を置いた。
木の板を利用した即席の的だ。

「じゃああれらを狙ってみて」

「分かった」

ライフルのボルトハンドルを起こし、引く。
ガチャンッという金属音と同時に開放された弾倉に8発の弾を挟んだクリップを差し込む。
クリップを抜き、今度はさっきと逆の手順でボルトハンドルを押し込み、倒す。最初の1発が薬室に装填された。

「じゃあ、撃ちますね」

「はぁ~ッこれが記念すべき最初の1発だよ!」
「さあ!やってくれたまえッ!」

意識を集中させる。


いや無理だ。
ダレンさん、嬉しいのは分かるけど少し静かにしてくれませんかね。集中出来ない!

よ、よしもう1回集中し直すぞ。
俺はトリガーに人差し指を掛けた。
フゥゥ……、息を吐き、狙いを定める。

草原に乾いた発砲音が響く。

ボルトハンドルを引き、コッキング。
煙を帯びた薬莢が銃の中からはじき出される。
ボルトハンドルを押し倒し、照準を合わせ、トリガーを引く。俺は立て続けに射撃、ひとつの的に対して1発ずつ弾を撃った。

「……め、命中だ……全弾命中」

用意された木の的は全て倒れていた。

ダレンは驚いて驚いて言葉を失ったように言った。それからしばらくしてダレンは口を開いた。

「アキラは射撃経験はあるのかい?」

「まあ、そこそこですね」
「このタイプの銃も撃ったことある」

「そ、そうなんだ……どうりで射撃が上手いわけだ」

ライフルのセーフティをかけ、革製の肩掛け紐を肩にかける。

「それじゃあ、射撃訓練も済んだし帰ろうか」
「素晴らしい射撃技術だったよ!」

「お褒めに頂き光栄です」

俺は笑顔でそう返した。
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