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第二章
22.告白
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茄治がなかなか起きないから、シャワーを浴びてた。
「兄さん?」
茄治が風呂場のドアを開けて来た。こんな無防備なとこ見られて、恥ずかしくなる。
「ちょっ、待、戻れって」
帰るように言おうと思ったのに。
「何今更。見られて困るものなんか」
「違っ。そうじゃなくて」
まずい。抑えられなくなる。家じゃまずいって。
このまま帰したくなくなるから。
しかも何で脱いで入ってくるんだ。
こんな風にまじまじと茄治の体を見たことがなかった。
「たってるよ」
と言いながら唇を合わせてくる。
「入って来んなよ。帰れって」
「何で?」
俺のを触ってくる。やばい。
「体は正直だね」
「やめろって」
「何あの男がいいの?」
「違うって」
これ以上触れられたらおかしくなる。
「兄さん」
「兄さんなんかじゃない」
もう、赤の他人だから。
「何? 桔梗って呼ばれたいの?」
良い兄さんにはなれないから。
「そういえば出てく前の日にそんなこと言ってた」
そういう問題じゃなくて。
「いなくなるつもりだったから?」
「茄治」
「生でやってとかさ」
そんな目で見つめないで欲しい。
「何で出て行ったの?」
今はじめて聞かれた。
「それは、だから」
言っていいのかと口をつぐむ。
「何?」
「怖かったから」
本当に怖かったんだ。
「茄治を壊しそうで」
「は?」
「いないと、生きていけなくなりそうで」
「何それ」
茄治は変な顔をする。当たり前だ。
「そんな風に思ってるの俺だけだから」
おかしいんだ。
「何言ってんの?」
「茄治には他にふさわしい人が」
「はあ?」
「駄目なんだよ。離れたくなくなるから」
「兄さん」
兄さんじゃないって。
「帰れって」
「無理」
キスして抱きしめられて、胸の突起を舌で転がされる。
「あ、いやっ」
家でやったりなんかしたら、茄治がいない時におかしくなるから。ここに置いておきたくなるから。駄目なんだよ。
「茄治、待」
「待てない」
茄治の舌が少しずつ下の方にずれてきて、股間の方まで降りてくる。
雄の先に舌が当たる。
「やっ」
変な声をあげても、茄治はやめようとしない。しかも、俺のを口に咥えてきたりしてさ。今までそんなことしたことなかったじゃん。
おかしいだろ。
「せめて風呂出てさ」
言っても、やめようとしない。
「茄治?」
だんだん刺激が強くなってきて、こらえきれなくて。
「ああっ」
「気持ちぃ?」
だからやばすぎるって。風呂場で、大きく口を開けて、俺のもの咥えるなんてさ。そのシチュエーションだけでくらくらする。やばすぎて立ってられない。
つい尻餅をつくみたいに、後ろに座ってしまう。
「茄治、やばい。イっちゃうから」
「イけば?」
ちょっ。何言ってんだ。
「おかしいだろ。今までそんなこと」
「にいさ」
「ちょっ、あ、出る」
茄治の口の中に出してしまった。そんなことはじめてだった。
しかも飲むなよ。
「出せよ」
「何で?」
「汚いだろ。そんなの」
「兄さん飲んでたじゃん」
「俺はいいんだよ。俺は」
「意味わかんないし」
茄治が何考えてんのかわかんない。
「ねえ、酔っぱらってた時なんか言った?」
「や、何も」
嘘をついた。聞かなかったことにして終わらせられると思ったから。
「本当に?」
「茄治は俺のこと好きじゃないから」
大丈夫だって言いたかったんだ。
「何言ってんの?」
「もう、帰ろう」
忘れて。俺のことなんか。
「ふざけんな」
怒った顔も好きなんだ。
「俺はずっと誰ともやらなかったのに」
茄治?
「兄さんだけやってさ」
「だからそれは」
「俺、馬鹿みたいじゃん」
「茄治だと思ったんだって」
「は?」
「顔あんま見ないで茄治だと思って抱かれたんだ。ちょっとだけ似てたし、それに」
茄治にまた会えるなんて思ってなかった。
「もう、会わないと思ったから。我慢できなかったから。茄治じゃないと無理だってわかってたのに」
「兄さん?」
「だから兄さんじゃないって」
「桔梗?」
名前を呼んでくれたから、言っちゃ駄目な言葉を言ってしまう。
「茄治が好きなんだ」
好きすぎてどうしようもないほど。
「ずっと欲しかったんだ」
言葉が止まらない。
「だけど、怖くて言えなかっ」
最後まで言う前に口を塞がれる。
「俺も好きだよ。兄さんが」
茄治?
「ずっと離したくない」
今なんて……?
「茄治」
風呂を出たら、終電の時間だった。
「帰らないと」
茄治は名残惜しそうに言う。
茄治が行ってしまうと思ったら、つい口を出たんだ。
「帰らないで」
言ってしまったら駄目なのに。
学校があるのに。親に心配かけるのに。
駄目だってわかってても、止められなかった。
「兄さん?」
茄治が風呂場のドアを開けて来た。こんな無防備なとこ見られて、恥ずかしくなる。
「ちょっ、待、戻れって」
帰るように言おうと思ったのに。
「何今更。見られて困るものなんか」
「違っ。そうじゃなくて」
まずい。抑えられなくなる。家じゃまずいって。
このまま帰したくなくなるから。
しかも何で脱いで入ってくるんだ。
こんな風にまじまじと茄治の体を見たことがなかった。
「たってるよ」
と言いながら唇を合わせてくる。
「入って来んなよ。帰れって」
「何で?」
俺のを触ってくる。やばい。
「体は正直だね」
「やめろって」
「何あの男がいいの?」
「違うって」
これ以上触れられたらおかしくなる。
「兄さん」
「兄さんなんかじゃない」
もう、赤の他人だから。
「何? 桔梗って呼ばれたいの?」
良い兄さんにはなれないから。
「そういえば出てく前の日にそんなこと言ってた」
そういう問題じゃなくて。
「いなくなるつもりだったから?」
「茄治」
「生でやってとかさ」
そんな目で見つめないで欲しい。
「何で出て行ったの?」
今はじめて聞かれた。
「それは、だから」
言っていいのかと口をつぐむ。
「何?」
「怖かったから」
本当に怖かったんだ。
「茄治を壊しそうで」
「は?」
「いないと、生きていけなくなりそうで」
「何それ」
茄治は変な顔をする。当たり前だ。
「そんな風に思ってるの俺だけだから」
おかしいんだ。
「何言ってんの?」
「茄治には他にふさわしい人が」
「はあ?」
「駄目なんだよ。離れたくなくなるから」
「兄さん」
兄さんじゃないって。
「帰れって」
「無理」
キスして抱きしめられて、胸の突起を舌で転がされる。
「あ、いやっ」
家でやったりなんかしたら、茄治がいない時におかしくなるから。ここに置いておきたくなるから。駄目なんだよ。
「茄治、待」
「待てない」
茄治の舌が少しずつ下の方にずれてきて、股間の方まで降りてくる。
雄の先に舌が当たる。
「やっ」
変な声をあげても、茄治はやめようとしない。しかも、俺のを口に咥えてきたりしてさ。今までそんなことしたことなかったじゃん。
おかしいだろ。
「せめて風呂出てさ」
言っても、やめようとしない。
「茄治?」
だんだん刺激が強くなってきて、こらえきれなくて。
「ああっ」
「気持ちぃ?」
だからやばすぎるって。風呂場で、大きく口を開けて、俺のもの咥えるなんてさ。そのシチュエーションだけでくらくらする。やばすぎて立ってられない。
つい尻餅をつくみたいに、後ろに座ってしまう。
「茄治、やばい。イっちゃうから」
「イけば?」
ちょっ。何言ってんだ。
「おかしいだろ。今までそんなこと」
「にいさ」
「ちょっ、あ、出る」
茄治の口の中に出してしまった。そんなことはじめてだった。
しかも飲むなよ。
「出せよ」
「何で?」
「汚いだろ。そんなの」
「兄さん飲んでたじゃん」
「俺はいいんだよ。俺は」
「意味わかんないし」
茄治が何考えてんのかわかんない。
「ねえ、酔っぱらってた時なんか言った?」
「や、何も」
嘘をついた。聞かなかったことにして終わらせられると思ったから。
「本当に?」
「茄治は俺のこと好きじゃないから」
大丈夫だって言いたかったんだ。
「何言ってんの?」
「もう、帰ろう」
忘れて。俺のことなんか。
「ふざけんな」
怒った顔も好きなんだ。
「俺はずっと誰ともやらなかったのに」
茄治?
「兄さんだけやってさ」
「だからそれは」
「俺、馬鹿みたいじゃん」
「茄治だと思ったんだって」
「は?」
「顔あんま見ないで茄治だと思って抱かれたんだ。ちょっとだけ似てたし、それに」
茄治にまた会えるなんて思ってなかった。
「もう、会わないと思ったから。我慢できなかったから。茄治じゃないと無理だってわかってたのに」
「兄さん?」
「だから兄さんじゃないって」
「桔梗?」
名前を呼んでくれたから、言っちゃ駄目な言葉を言ってしまう。
「茄治が好きなんだ」
好きすぎてどうしようもないほど。
「ずっと欲しかったんだ」
言葉が止まらない。
「だけど、怖くて言えなかっ」
最後まで言う前に口を塞がれる。
「俺も好きだよ。兄さんが」
茄治?
「ずっと離したくない」
今なんて……?
「茄治」
風呂を出たら、終電の時間だった。
「帰らないと」
茄治は名残惜しそうに言う。
茄治が行ってしまうと思ったら、つい口を出たんだ。
「帰らないで」
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学校があるのに。親に心配かけるのに。
駄目だってわかってても、止められなかった。
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