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婚約者破棄では…?
しおりを挟む「あいつ殺すか?」
イザーク兄様の顔は怒りの色が見られます
「そうだな、物理的に殺すのではなく世間からいないものとして扱うようにしようか」
静かに恐ろしいことを呟くユリウス兄様
「あのクズ男は顔は良いけど最低じゃないの!フランク様より最低ね。ティーナの相手として相応しくありません」
ミーナも怒っているようで唇を震わせていました
「怒って良いんだぞティーナ!」
イザーク兄様は鬼のような形相でした
「うちの可愛い妹を蔑ろにして、我が家を敵に回すとは良い度胸だよな、たかが第三王子風情が。まぁあいつの評判はこれでガタ落ちだ、こっちが何もしなくとも勝手に落ちていくだろう」
ユリウス兄様の言う通りだと思います
いつもわたくしに優しく微笑んでくださったメイナード様が違う人に思えました。
あのような方だったとは…愛していると言ってくださった言葉…
怒ると言うか、事前に分かっていた事です、納得はもちろん出来ません。泣きたい気持ちではありますが、何か引っかかって…
「今日婚約破棄を言い渡されると思っていたのですが…されませんでした…結婚しません。とは言いましたけど」
三人共ハッとした顔をされました。
「そう言えば…決定打にかける言葉って無かったわね…」
ミーナも不思議そうな顔をしました
「「そういえば…」」
「頭を冷やすように言われたので、国を出ようと思います。顔を見せるなと言われましたし、領地にいると噂も耳にしなくてはなりませんし、ルアン王国の叔父様の家でお世話になろうかと」
隣国に住むお母様の実兄、わたくしにとって叔父様はお会いする度にいつでもおいでと。言ってくださるので、お母様が話をしてくださったそうです
領地と言っても王都からは近くて馬車で数時間もあれば着いてしまいます。馬だと男性が飛ばしてニ時間もあれば着いてしまう距離なのです
第二の王都と呼ばれていて、公爵領は栄えているので、噂なんかはあっという間に耳に入ってしまうから
「…なにか納得いかないのは気のせいかしら?」
ミーナは眉を顰めてしまった
「婚約破棄もなし、愛しているとかほざくんだもんな…どう言う思考回路なんだろうか…でも、良く言えたな、結婚しないって…」
イザーク兄様が言いました
「そうだよなぁ。頑張ったな…えらいぞティーナ。とりあえず王都から出る準備が整っているから、このまま領地へと行こう。ヘルミーナ嬢はどうする?」
ユリウス兄様がミーナに聞く
「お邪魔でなければ、ティーナと一緒にいてもよろしいでしょうか?」
「「もちろん」」
お兄様達はそう答えてくださいました
事前にわかっていた事ですが、ちゃんと意見を言えたんだ…言い返せたんだ。と思うと少しだけ気持ちが強くなったような気がしました
領地に着いたのは、日を跨いだまだ暗い時間だったのに本邸では執事からメイド長その他の使用人がずらりと並んで待ちかねていた。
「「「「「おかえりなさいませ」」」」」
夜中だと言うのに申し訳ない気分になった
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