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次の日王宮にて
しおりを挟む「陛下カルム公爵から、辞表が!」
「陛下カルム公爵家ユリウス殿からも辞表が!!」
「陛下!第二王子殿下、カルム公爵家イザーク殿からも辞表が!!!」
「昨日の騒動のせいか…カルム公爵の邸に行って、連れてきてくれ。話を聞きたい」
「…それが」
「陛下、おはようございます。何やら騒がしいようですな」
のんびりと歩いて陛下執務室へと入った
「公爵、この辞表はなんだ?長い間私の右腕として側にいてくれたではないか、考え直してくれないか」
「最近イライラすると、自分でも何をするかわからなくなってきましてね
…つい先日も嫌なことがありまして…この怒りを抑える自信がなくて…歳のせいですかねぇ」
穏やかな表情で陛下を見るが、周りの者は皆青ざめた顔をしていた。
「ユリウスとイザークの辞表はどう捉えればいいのだ」
「我が息子たちは娘を大変可愛がっておりまして…ご存知でしょう?私でさえ異常なのではないかと心配になるくらいです…まだ息子達は若くて血気盛んと言いますか…文官の仕事をしているのに、剣の腕もそこそこ強くて、決闘なんてされたら、誰が止められましょうか…?」
「…先日の第三王子の件だが、謝罪に行かせる」
「謝罪…ですか?うち無理して王家との繋がり要らないんだよね、知ってるとは思いますけど」
王家と公爵家は親戚関係、何かあった時のためユリウスもイザークも私も継承権が与えられている
「アルベルティーナを嫁がせないと言うことか?」
「娘は第三王子殿下に頭を冷やせと言われたらしい、登城も禁止されているから娘はもうここに来ることはないぞ」
「そんなバカな…あの二人は昔から仲良くてお互い思いあっていたではないか…一時の気の迷い…若気の至りだ。私がきちんと言い聞かせる…メイナードとアルベルティーナが結婚しないとなると…大変なことに、」
「陛下がそう仰ったところで第三王子の気持ちは変わりませんよ、みんなを平等に愛せる博愛主義者だ。
仕事は、優秀なものが多いから私の家が抜けたくらいではなんともありませんよ。
こんなこともあろうかと事前に指示書も作成済みです、それでは失礼」
有無も言わさず執務室を出た。さぁみんなの待つ家へ帰ろう。
荷物は全て運び出してある。久しぶりに馬に乗って全力で帰る事にした。
護衛の数が多いのは、公爵家の力を見せつける為だ
ーーーーーーーーーー
「おかえりなさいませ旦那様」
領地の執事長が頭を下げた
「ティーナの様子は?」
「お嬢様はご友人と坊ちゃま方とお過ごしです」
「そうか、気落ちした様子はないか?」
ティーナは第三王子の事を好きだった。
昔から仲が良くて美男美女の似合いの二人だと親の私でさえ思っていた。
五つ上の王太子との婚約話が出たときに、第二王子もティーナの事を望んだ。
それでメイナード殿下とティーナは家出をしようとしていた
…まぁ家出ごっこみたいなものだったが。
それに折れてメイナード殿下との婚約を結んでやったのに…うちの大事な娘よりも良い令嬢なんているわけないだろうが!
妻に似て美人で性格は愛らしく、小さい頃から貴族令嬢としての教育を怠らず、息子たちと公爵家の子供として頑張ってきた努力家でもある。王家に嫁いでもなんの謙遜もない、我が家の大事な姫だ。
「旦那様、どのように処理するおつもりですか?」
執事長が笑顔で聞いてくるも
「王家がどう出るか、それとも勝手に落ちていくか。それまでは高みの見物としよう」
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