婚約破棄されて国外追放…?の予定だった

さこの

文字の大きさ
12 / 48

次の日王宮にて

しおりを挟む


「陛下カルム公爵から、辞表が!」
「陛下カルム公爵家ユリウス殿からも辞表が!!」
「陛下!第二王子殿下、カルム公爵家イザーク殿からも辞表が!!!」

「昨日の騒動のせいか…カルム公爵の邸に行って、連れてきてくれ。話を聞きたい」

「…それが」

「陛下、おはようございます。何やら騒がしいようですな」
 のんびりと歩いて陛下執務室へと入った

「公爵、この辞表はなんだ?長い間私の右腕として側にいてくれたではないか、考え直してくれないか」

「最近イライラすると、自分でも何をするかわからなくなってきましてね
 …つい先日も嫌なことがありまして…この怒りを抑える自信がなくて…歳のせいですかねぇ」
 穏やかな表情で陛下を見るが、周りの者は皆青ざめた顔をしていた。

「ユリウスとイザークの辞表はどう捉えればいいのだ」

「我が息子たちは娘を大変可愛がっておりまして…ご存知でしょう?私でさえ異常なのではないかと心配になるくらいです…まだ息子達は若くて血気盛んと言いますか…文官の仕事をしているのに、剣の腕もそこそこ強くて、決闘なんてされたら、誰が止められましょうか…?」


「…先日の第三王子メイナードの件だが、謝罪に行かせる」

「謝罪…ですか?うち無理して王家との繋がり要らないんだよね、知ってるとは思いますけど」
 王家と公爵家は親戚関係、何かあった時のためユリウスもイザークも私も継承権が与えられている

「アルベルティーナを嫁がせないと言うことか?」

「娘は第三王子殿下に頭を冷やせと言われたらしい、登城も禁止されているから娘はもうここに来ることはないぞ」

「そんなバカな…あの二人は昔から仲良くてお互い思いあっていたではないか…一時の気の迷い…若気の至りだ。私がきちんと言い聞かせる…メイナードとアルベルティーナが結婚しないとなると…大変なことに、」


「陛下がそう仰ったところで第三王子の気持ちは変わりませんよ、みんなを平等に愛せる博愛主義者だ。
 仕事は、優秀なものが多いから私の家が抜けたくらいではなんともありませんよ。
 こんなこともあろうかと事前に指示書も作成済みです、それでは失礼」
 有無も言わさず執務室を出た。さぁみんなの待つ家へ帰ろう。

 荷物は全て運び出してある。久しぶりに馬に乗って全力で帰る事にした。
護衛の数が多いのは、公爵家の力を見せつける為だ


ーーーーーーーーーー


「おかえりなさいませ旦那様」

 領地の執事長が頭を下げた

「ティーナの様子は?」

「お嬢様はご友人と坊ちゃま方とお過ごしです」  
「そうか、気落ちした様子はないか?」

 ティーナは第三王子の事を好きだった。
昔から仲が良くて美男美女の似合いの二人だと親の私でさえ思っていた。

 五つ上の王太子との婚約話が出たときに、第二王子もティーナの事を望んだ。
それでメイナード殿下とティーナは家出をしようとしていた

…まぁ家出ごっこみたいなものだったが。

 それに折れてメイナード殿下との婚約を結んでやったのに…うちの大事な娘よりも良い令嬢なんているわけないだろうが!


 妻に似て美人で性格は愛らしく、小さい頃から貴族令嬢としての教育を怠らず、息子たちと公爵家の子供として頑張ってきた努力家でもある。王家に嫁いでもなんの謙遜もない、我が家の大事な姫だ。
 
「旦那様、どのように処理するおつもりですか?」
執事長が笑顔で聞いてくるも

「王家がどう出るか、それとも勝手に落ちていくか。それまでは高みの見物としよう」












しおりを挟む
感想 82

あなたにおすすめの小説

お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ

Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。 理由は決まって『従妹ライラ様との用事』 誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。 「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」 二人の想いは、重なり合えるのだろうか …… ※他のサイトにも公開しています。

私が嫌いなら婚約破棄したらどうなんですか?

きららののん
恋愛
優しきおっとりでマイペースな令嬢は、太陽のように熱い王太子の側にいることを幸せに思っていた。 しかし、悪役令嬢に刃のような言葉を浴びせられ、自信の無くした令嬢は……

【本編,番外編完結】私、殺されちゃったの? 婚約者に懸想した王女に殺された侯爵令嬢は巻き戻った世界で殺されないように策を練る

金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベルティーユは婚約者に懸想した王女に嫌がらせをされたあげく殺された。 ちょっと待ってよ。なんで私が殺されなきゃならないの? お父様、ジェフリー様、私は死にたくないから婚約を解消してって言ったよね。 ジェフリー様、必ず守るから少し待ってほしいって言ったよね。 少し待っている間に殺されちゃったじゃないの。 どうしてくれるのよ。 ちょっと神様! やり直させなさいよ! 何で私が殺されなきゃならないのよ! 腹立つわ〜。 舞台は独自の世界です。 ご都合主義です。 緩いお話なので気楽にお読みいただけると嬉しいです。

愛しいあなたは竜の番

さくたろう
恋愛
 前世で無惨に処刑された記憶を持つ少女フィオナは、今世では幼い頃から番である竜族の王に保護されて塔の中で大切に育てられていた。  16歳のある日、敵国の英雄ルイが塔を襲撃しにきたが、なんとフィオナは彼に一目惚れをしてしまう。フィオナを人質にするために外へと連れ出したルイも、次第に彼女に離れがたい想いを感じ始め徐々に惹かれていく。  竜人の番として育てられた少女が、竜を憎む青年と恋に落ちる物語。 ※小説家になろう様に公開したものを一部省略して投稿する予定です。 ※全58話、一気に更新します。ご了承ください。

【完結】冤罪で殺された王太子の婚約者は100年後に生まれ変わりました。今世では愛し愛される相手を見つけたいと思っています。

金峯蓮華
恋愛
どうやら私は階段から突き落とされ落下する間に前世の記憶を思い出していたらしい。 前世は冤罪を着せられて殺害されたのだった。それにしても酷い。その後あの国はどうなったのだろう? 私の願い通り滅びたのだろうか? 前世で冤罪を着せられ殺害された王太子の婚約者だった令嬢が生まれ変わった今世で愛し愛される相手とめぐりあい幸せになるお話。 緩い世界観の緩いお話しです。 ご都合主義です。 *タイトル変更しました。すみません。

【完結】消えた姉の婚約者と結婚しました。愛し愛されたかったけどどうやら無理みたいです

金峯蓮華
恋愛
侯爵令嬢のベアトリーチェは消えた姉の代わりに、姉の婚約者だった公爵家の子息ランスロットと結婚した。 夫とは愛し愛されたいと夢みていたベアトリーチェだったが、夫を見ていてやっぱり無理かもと思いはじめている。 ベアトリーチェはランスロットと愛し愛される夫婦になることを諦め、楽しい次期公爵夫人生活を過ごそうと決めた。 一方夫のランスロットは……。 作者の頭の中の異世界が舞台の緩い設定のお話です。 ご都合主義です。 以前公開していた『政略結婚して次期侯爵夫人になりました。愛し愛されたかったのにどうやら無理みたいです』の改訂版です。少し内容を変更して書き直しています。前のを読んだ方にも楽しんでいただけると嬉しいです。

<完結> 知らないことはお伝え出来ません

五十嵐
恋愛
主人公エミーリアの婚約破棄にまつわるあれこれ。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

処理中です...