婚約破棄されて国外追放…?の予定だった

さこの

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アルベルティーナ

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 家族総出で領地に戻ってきてから一週間が経ち、各方面からお父様、お兄様方、お母様宛にお手紙が届いているようです
 わたくしにも心配する友人からの手紙と、この度の元凶でもあるメイナード様から手紙が…

「手紙を読む必要はないよ」


 内容は分かりませんが手元に手紙があるとメイナード様を思い出してしまいます。
 心を寄せていた事は確かです。メイナード様への気持ちを忘れるために、隣国へ行くのですからお父様のいう通り、手紙は読まない事にしました

「はい、この手紙はお父様に預けます」
 失礼かもしれませんが、お返しする事にします

「お父様にはたくさん手紙が届いていますね」
 領地へきてから毎日何十通もの手紙を受け取っていましたが、返事はしていないような…中には読まずに返す手紙まで…

「ほとんどは王宮からだよ。仕事の指示書を作ってあるから、ちゃんと読んで理解すれば誰にでも出来る簡単な仕事ばかりだよ。有能な人が多いからね、安心だよ」

 …嘘、ですね。
お父様が抜けて陛下の周りの環境も変わったと思います。お父様は簡単な仕事だと仰いましたが、陛下の分の執務をしているのはわたくしの耳にまで入ってきますもの
 手伝っているだけだよ。とお父様は以前おっしゃいましたが、視察や外国からの来客対応まで幅広く活躍されていました。
 早くお兄様に家督を譲りたいと、口癖のように仰っていましたよね…


「お兄様方にも手紙がたくさん届いてますね」

 お兄様達は視察という名で、出かけていきました。お二人とも王都より自然が多いカルム公爵家の領地が好きだと、答えてらっしゃいました。

「イザークが抜けた事は大きいと思うよ?第二王子の補佐官なんて、誰がしたい?面倒な仕事ばかりだ。戻ってきて欲しいという嘆願書まで届いた。ユリウスは計算がとても得意だろ?…国庫関連の把握をしているのはユリウスだから、困っているだろうね、まぁ気にするな。愉快だね」

 とてつもなく良い笑顔を見せるお父様


「それは…早く戻るように説得されないと!」
 わたくしのせいで国が!荒れてしまっては取り返しのつかない事に…


「そもそも、一人でやる仕事ではないんだよ。一人しか把握できていないなんて、もしユリウスが今突然不慮の事故に遭ったらどうする?国の予算が動かないのはユリウスのせいかい?それは違うよね、働き方を変えていくためには、丁度いいタイミングだった。バタバタと皆が倒れていく様を見るのは辛いものだよ。だからティーナは悪くないんだよ」

 色々事情があるようです

「それと、ティーナが隣国に留学へ行くまで家族で過ごしたかったんだよ。
 愛する娘としばらく会えないなんて、寂しすぎる。だから早く帰ってきて欲しい。このまま領地にいてくれたら良いのだけど、メイナード殿下が追いかけてこられては困るから、しばらくの間隣国へ行く事を許すんだよ。覚えておいてほしい」

 お父様は頭を撫でながら優しい笑みを向けてくださいました。とてもリラックスしている様子で、なんだか嬉しくなり久しぶりに甘えるようにお父様に抱きつきました

「傷が癒えたらすぐに戻ってくるように」
 ぽんぽんと幼な子をあやす様に背中を優しく叩かれました

「はい」



 それからお兄様達とミーナと領地の街へ行ったり、ピクニックをして過ごしました。
 のんびりとした領地での生活は楽しかったのですが、隣国へ旅立つ日がやって来ました。
 家族とお別れをするのは思っていた以上に寂しかったけれど、ミーナがいるので頑張れそうです。

「それでは行ってきます」

「体に気をつけて」
「早く戻っておいで」
「お兄様によろしくね」
「手紙を書くよ」


「ヘルミーナ嬢、娘を頼みます」
「はい、お世話になりました、ありがとうございました」

 こうして、ミーナと共に隣国へと旅立つ事になりました



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