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ルアン王国です
しおりを挟むお母様とミーナの母国という事で、初めて来た国なのに懐かしいような不思議な感覚になりました。
地続きの両国で言葉も同じなので、困ることが無さそうですし、お母様の母国という事でルアン王国の礼儀作法も幼い頃から習っていたのは幸いですわね。
うちの邸にはルアン王国の使者も訪れることが多々ありましたし、交流は出来ていたはず。わからない事は現地で学ぶ事にします
「ティーナ、どうしたの?」
ミーナがこちらを見て、声をかけてくれます
「不安だらけでしたけど、来て良かったと思えたの。わたくしも半分はルアン王国の血が流れているからかしら?楽しくなってきました」
これは本心からの言葉。ミーナも国を離れるときはこういう気持ちだったのかしら?
「そう?それなら良かったわ。今日は次の街で一泊してから明日うちに行きましょう」
「ミーナのご家族に会うのが楽しみだわ」
ミーナと領地で十日間、馬車で数日過ごして分かったのだけど、儚げな美少女からは思いもつかない、お転婆なところがあった。
ピクニックに行った際にはお兄様と釣りをして過ごしたり、乗馬も得意で護身術も嗜む程度で習っていた。
見た目の可憐さでいうと白バラという例えが相応しいと思っていたのに、見た目とは違った様ですが、ミーナと言う女性と友達になれたことで勇気が湧いた。
ミーナは明るく頼りになる存在
わたくしはミーナに返せる恩があるのかしら?ここルマン王国で探さなくてはいけませんね
今夜の宿泊場所は港町だった。
疲れている体を休ませるためにお昼過ぎに宿に着きました。
せっかくなので外を歩きたいと願い出ると、ミーナも護衛も快く外歩きに付き合ってくれました。
見たことのない魚や果物が並んでいる市場にも立ち寄り、新鮮に楽しみました
王都と領地以外の街に来たのは初めてで、ここは外国!わたくしの事を知っている人はいないのですから。
きっとシーバ国ではメイナード様との話が面白おかしく噂されている事でしょう。
王族のゴシップはみんなの好物ですものね
早めに夕飯を取り、明日の為に体のメンテナンスを侍女によってされた。馬車に乗り疲れていた体を解され、ゆっくりと湯浴みをすると、体が軽くなって来ました
今回一緒について来てくれた侍女は、私よりも二つ上で姉の様な存在のニーナとサラ
二人とも子爵家、男爵家の三女ということでうちで働いてくれています。
「こんなところまでついて来てくれてありがとう、ニーナ、サラ」
私付きの侍女と言っても、遠いところまで付き合ってくれて感謝の言葉を言うと
「アルベルティーナ様の行くところならどこへでもお付き合いします」
「そうですよ。今回は私たちにとっても初めての外国ですから、楽しませて貰っています」
「そう?それなら良いのだけれど」
二人の言葉は本心である事も分かっているけれど、メイナード様との事があり、二人とも心を痛めていると言うことも知っているので、隣国へ来た事は良かったのだと思いました
******
「ティーナ、うちが見えて来たわ」
ミーナが指をさすので見てみると、川沿いに立つ見事な装飾のお邸でした。
「素晴らしいですわ!」
馬車の窓に顔を近づけて見入ってしまいました
「古いだけなんだけど…川面が夕陽に照らされると美しいのよ!そこは自慢ね」
「それは楽しみですね」
お城の話を聞いていたらいつのまにか馬車が止まり扉を開けられた
ミーナが先に馬車から降りて案内してくれるようなので、後ろからついて行きました
入り口扉には使用人一同が並んでいて
「お嬢様おかえりなさいませ」
声を揃えてミーナを迎えていた。中には涙している人が居て、ミーナが帰って来た事を喜んでいる様子がひしひしと伝わって来た
「「「ヘルミーナ!」」」
「お父様、お母様、お兄様ただいま戻りました。こちらは手紙で書いていたからご存知だとは思いますが、シーバ国でお友達になったカルム公爵のアルベルティーナよ。ファルク公爵の姪にもあたるの」
ミーナが家族に紹介をしてくれたので、胸に手を当てドレスの裾を掴み挨拶をしました
「隣国から来ましたカルム公爵が娘アルベルティーナと申します。ヘルミーナ様のお言葉に甘えて、図々しくもお邪魔させていただきました」
「遠いところをようこそおいでくださったね。歓迎します」
ミーナのお父様はお髭の似合うダンディでミーナと同じグレーの瞳
「ようこそ、アルベルティーナ嬢。お疲れでしょう?お茶にしましょう」
ミーナによく似た優しそうな、銀色の髪の毛の美しい夫人です
「…………」
「お兄さまどうかされたの?」
「い、いやなんでもない。アルベルティーナ嬢ようこそ、ヘルミーナの兄のマティアスです」
とても優しそうなハンサムなお兄様、ミーナと同じグレーの瞳が神秘的ですわね
「挨拶もすんだのでお茶にしましょう」
ミーナの明るい笑顔を見てご家族の方も安心された様子でした
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