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子供ではありません
しおりを挟む「もう子供ではないのだから分かるだろう?ティーナは私と結婚して、次期シーバ国の王妃となる。私の側にいてくれれば良い」
「……なんで…嫌です」
「ティーナ、諦めてくれ。大事にすると誓うよ」
「ベルナルド様もビクトル様も私が公爵家の娘だから…メイナード様はわたくしの意見をいつも聞いてくれました」
「違う!私は昔からティーナのことを好きだったんだ。それをメイナードが奪った」
「…ベルナルド様はメイナード様にわたくしを奪われたから取り返しに来たんですか?」
「ティーナは元々私と婚約する予定だったんだ、知っているだろう」
「わたくしは物じゃありません…わたくしにだって選択肢があるんです」
「帰ってゆっくり話そう、おいで」
グイッと腕を掴まれました。痛い
「いやっ!痛い」
「アルベルティーナ!良い加減にしないと無理矢理国に連れて帰る事になる」
「ベルナルド様とは結婚しません。したくないの…」
「…そんなにメイナードが好きなのか?」
「メイナード様は関係ありません…」
そういうとまたベルナルド様に腕を掴まれました。今度は優しい手付きで
どうしようかと思っていたら、マティアス様と目が合い苦しそうな顔で見ていました
「マティアス様…」
どうかしましたか?声を掛けようとしたところ
「アルベルティーナ嬢…私は貴女の手助けをしたいと思っていました、いえ。今でもそう思います…。しかし今の会話を聞いていると、何故拒否をしているのか分からない。
子供が駄々を捏ねているかのようです…
ちゃんと自分の言葉で王太子殿下に伝えなくてはいけないのではないのですか?」
マティアス様の仰る通りでした。
わたくしは逃げることばかり考えていました。いつも誰かが助けてくれるから…甘やかされているから。今まではそれで良かった
嫌なことから目を背けていた。それなのにマティアス様に酷いことを…言ってしまいました。八つ当たりのように。
ミーナは前を向いて進んでいるのにわたくしは置いてけぼり…自分の意見を言って良いの…?
マティアス様は敢えてわたくしを突き放すような言い方をされているように思えたのは、気のせいでしょうか
「ティーナ行こう」
チラッとベルナルド様がマティアス様を見られました。
「ベルナルド様、いえ。王太子殿下におかれましてはお忙しい中、わたくしの事を思って来てくださった事には感謝致します。
先ほども発言させて頂きましたが、わたくしは王太子殿下のお気持ちに答える事は出来ません」
「理由を聞かせて貰おう」
取られていた腕を外されご自分の腕を組みました
「幼少の頃からわたくしは王妃様になると言う覚悟がありません。…生まれた時から恵まれた環境で育って参りましたが、それと同時に周りの環境に甘えてしまいました…
それを分かっていながら、その考えを直さずに…いたから…メイナード様にもご迷惑をお掛けしてしまいました。わたくしのせいでメイナード様は国から出てしまいました。
わたくしを自由にすると仰って…王太子殿下や両陛下からしますとメイナード様は大事なご家族ですのに…わたくしが至らないせいです。どうか罰を与えて下さい」
頭を下げ唇をぎゅっと噛み、ベルナルド様の返答を待ちました
「おまえもメイナードもよく似ている。優しいところがな…。爪が甘いところも似ている。おまえは今この男に言われなかったら、嫌だと言いながらも…国へ帰っていただろう?そして嫌だと言いながらも私の妻になっていた、どうだ?」
「…そうなっていたかも知れません」
マティアス様に言われるまでは、ベルナルド様に嫌だと言いながらも、向き合う事はせずにされるがままだったと思う。
昨日も抵抗はしなかった。本当は出来たのに…それが楽だったのです
「でも私は無理矢理アルベルティーナを奪いたくなかった。奪えるのならばもっと早くしていた」
そっと頭を上げベルナルド様と視線を合わせました
「…教えてください…王太子殿下はメイナード様の命を…不敬罪だと思いますがお答えください…」
メイナード様に何かあったらのは分かっていました。聞いても惚けるから真相はわかりませんでした。
「あれは私ではない。そうだな…シーバ国王太子の名にかけて誓う」
きちんと答えてくださり、誓いの言葉も頂けてホッとしました。ベルナルド様は厳しい方ですけど自分にも厳しい方…そんな卑怯な事はしないと思っていたから
「失礼致しました。それでは…ビクトル殿下の落馬の件について、何かご存知ですよね?これには王太子殿下は関わっていますか?」
「…あぁ」
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