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子供ではない
しおりを挟む「あぁ」
「…それは…どうしてですか?」
「メイナードとおまえの婚約がなくなったからだよ。ビクトルもお前のことを好きだ
メイナードがいなくなったら、お前を自分のものにしたいと思ったんだろう…メイナードの身に危険が迫っていた事を知っていたし、私が犯人だと言う事になっているが、実行犯は捕まっているが、その男は牢の中で死んだ。メイナードの毒見係は、私が毒に精通している者を送ったんだ。
…メイナードも体に毒を慣らしてあるが、大量に摂取すると命に関わる。メイナードはムカつくやつだけど、死んで欲しいとは思っていない。だが、その毒見係も王族殺しの汚名を着せられ死んだ」
「…もしかして犯人は」
「あぁ、おまえが思っている人物だよ」
ビクトル様が…そんな事って…あんなに優しいあの方が
「落馬の原因は馬が興奮して暴れたからだが、あいつが逃げないように愛馬に少し細工をしていた。この大舞踏会にきてティーナを自分のものにしようとしていたんだ。
命に別状はないし、この事は信頼する一部の人間しか知らない、もうおまえも子供ではないのなら言っている意味分かるな?」
他言無用という事。
「あのお方はどうなるのですか?」
兄弟王子の命を狙ったのだから刑罰は避けられない
「幽閉する事になった。メイナードが寛大な処置を求めてきた。甘すぎると言ったが、あいつは王族ではなくなり国から出るから許してやってほしいと…。しばらくは病気療養という形での幽閉だ………反省して過ちを認めるのならいつかは」
そこで言葉を留めました。家族への想いと捉えました。難しい立場に立っているのでしょう…両陛下も心を痛めている事ですから
「わたくしが…悪いんですね」
ベルナルド様はちゃんと話に耳を傾けてくれました。ちゃんと話せば分かる方でした
ビクトル様とは王宮で開かれるパーティー以外でお会いする事はありませんでした。
挨拶をするくらいで、いつも優しい眼差しを向けてくださりました。メイナード様の婚約者として妹の様に接してくださっていた…
でもそれは思い違いだったという事
「わたくしに…罰を与えて下さい」
「なぜ?私たちの事情に巻き込んでしまったのに。私は今日正式におまえに振られた。明日国へ帰る、ただそれだけだ」
「でも…っ!それでは」
「今まで巻き込んで悪かったな。メイナードにも好きに生きると良いと伝えてくれ。
生活力はあるだろうし、あいつは意外と事業に向いているみたいだな。何か困ったことがあったら言うように、助けにはなろう。これはあいつへの伝言だ」
「…はい」
メイナード様が王族を抜けて、ビクトル様は病気療養という名の幽閉…これから批判も受けるでしょう。
ビクトル様はそれを全て自分で受け止めようとしている
「ティーナも、自分で言った通り逃げてばかりではなく、これから言いたい事はちゃんと言え。そうじゃないとまた同じことが起きる。いいな?」
泣きそうになるのをグッと堪える。今泣いたらベルナルド様はきっと慰めてくれるから
頭の中の整理が付かない
「?…はい」
くしゃっと頭を掻き上げ、大きなため息を吐かれました
「わかってないようだ。ティーナが私と結婚すれば一番良い解決になると思っていたけど、断られたから仕方がないが、貴族の娘としては家の為にも結婚しなくてはならないだろう?ユリウス達に一生面倒見てもらうのか?それではあいつらも結婚出来ないだろう」
「……はい」
「もし気になる相手が出来たなら、シーバ国でもルアン王国でも気にせず気持ちを伝える事だな。そして嫌なら断れ。この私の事を振る位だ。簡単だろ?
私からはそれくらいだな。恋のアドバイスなんてしたくない。落ち着いて国に帰ってきたら挨拶くらいは来い、顔を…見せに来い」
「…はい」
「じゃあ、元気でな」
「王太子殿下もお元気で」
ベルナルド様が歩き出した先にはマティアス様が居ました。
「確かオーバリ侯爵の…」
「はい。オーバリ公爵が嫡男マティアスと申します」
胸に手を当てベルナルド様に挨拶をされました
「マティアス殿、そこに控えていたのはアルベルティーナを見守っていたんだろうか」
「はい、僭越ながら」
「ここでの出来事は他言無用とする。国に関わる重要事項が大いに含まれている。貴殿の胸の内に秘めておいて欲しい」
ベルナルド様が頭を下げた事により、マティアス様は
「御意のままに」
と言って頭を下げられました
周りは人払いをしてあったようで、ベルナルド様は、侍従とともに帰って行きました
マティアス様と二人になり気まずい雰囲気が漂いました……
どうしよう。謝らなきゃいけないのに
「アルベルティーナ嬢、私は貴女に謝らなくてはいけないことがあります」
マティアス様がボソッと口を開きました
「いえ、謝るのはわたくしの方で、」
「「「ティーナ」」」
「お兄様達、どうしたの?慌てて」
はぁはぁと息を整えるお兄様達
「やっと抜け出せた…この国の令嬢は中々おしが強くて…」
「いや…シーバ国の令嬢も中々…」
ぐったり疲れた様子のお兄様達
「マティアス殿が居てくれたのか…助かったよ」
ニコラウス兄様が言いました
ユリウス兄様とイザーク兄様は、マティアス様を鋭い目で見ていました
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