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大舞踏会の終わり
しおりを挟むお兄様方にベルナルド様との事をお話ししました。
求婚されちゃんとお断りした事を、ユリウス兄様とイザーク兄様は驚きの表情を隠しきれませんでしたが、説明をしたところ納得したようで、一週間ほど滞在してシーバ国へ帰るとのことです。
「あのベルナルドが、大人しく引いたとは…」
「信じられない…」
「ベルナルド様と仲直りして下さいね」
お兄様方に言うと
「うーん。あっちの出方次第…かな」
「一度話はしてこよう」
と言いました。
ちょうどミーナとフランク殿下が、言い争いをしながらこちらへ来ました。
幼馴染だからか、そんな姿も仲が良さそうに見えました。
「ティーナ、ごめんね、何かあった?」
言えることだけをミーナにも伝えました
「そんなことがあったのね…ごめんね。知らなくて、こいつが令嬢に囲まれていて、助けを求めてきたから仕方がなく…助けてあげたら、以外と時間が経っていて」
こいつとフランク殿下を指をさしていました。これには笑ってしまいました
完全に仲直りの様子です
「シーバ国の令嬢に囲まれて…ダンスの誘いが次々と…押しが強くてホスト国の王子として断れなくて、たまたまヘルミーナが近くに来たから、つい」
「殿下…うちの妹をいいように使うのはやめて下さいね…」
マティアス様がお顔に青筋を立てて怒っていらっしゃいました
「はい、すみません。ヘルミーナ助かったよ」
げっそりした様子でした
「ティーナ帰ろうか。私は疲れたよ」
ニコラウスお兄様の提案で解散となりましたが…
「マティアス様…」
気がつくとマティアス様の上着を引っ張り、引き止めてしまいました。
「はい、どうされましたか?」
にこりと笑顔を見せて下さいました。落ち着くその笑顔を見てホッとしました
「お話があります、先ほどの続きを、」
「わかりました。少しお待ちください」
そう言ってマティアス様は、お兄様方達の元へ行き話をして戻って来られました。
「お許しが出ました。ここではなんですので場所を変えましょうか」
******
「わぁっ…素敵な場所ですね」
つるバラでアーチが作ってある。
いま立っているところはピンクのバラのアーチなのに、奥に行くたびに色の違うバラが楽しめるようになっていて、ランプの光と相まってとっても幻想的な雰囲気に飲み込まれそうになった。
「気に入って貰えましたか?」
「はい、とても美しいです」
近くには小さな噴水まで…外は空気が澄んでいて、星も美しく水面に映る
「こちらに座りましょうか?」
バラ園が鑑賞出来る様にベンチが備え付けてありました
マティアス様はわたくしが座れるようにとハンカチを敷いてくださいました。
手を取られたので、大人しくベンチに座る事にしました。
「少し肌寒いですね、私の物で失礼ですが…」
そう言って上着を肩に掛けてくださいました。
「それではマティアス様が、」
慌てて上着を取ろうとしました
「いいから掛けていてください。私はこう見えても鍛えていますし、あなたのドレスは寒そうです」
肩が出ているデザインのドレスでは確かに肌寒く感じるので、ありがたく上着を借りることにしました。
「ありがとうございます。お借りします」
シーンと静まり返ってしまいました
「「あの」」
同時に声を発した事で少し緊張が解け、お互い目があい笑いました
「あっ、マティアス様からどうぞ」
「はい、それではお先に失礼します」
コホンと咳払いをされて
「先程は、失礼いたしました。口が過ぎました。そして偉そうに口を挟んでしまいました」
頭を下げられました。謝られることなどないのに
「いいえ。悪いのはわたくしです。ちょっとした八つ当たりというか。本当にごめんなさい」
頭を下げました。そおっっとこちらを伺うマティアス様
「頭を上げてください、貴女に謝られる事などありません」
「ありがとうございました。気持ちは決まっていたのですが、ちゃんと返事をしないから、昨日は王太子殿下にされるがままでした。逃げることばかりで、わたくしは卑怯な人間なのです」
「いいえ、そうではありません。私が貴女の事情も知らずに偉そうな事を言ってしまいました」
「マティアス様に言われて、ちゃんと自分の気持ちを伝えなくてはと思いました。分かっていたのに怖くて言えなっかことを、マティアス様は背中を押してくださいました」
首を振るマティアス様
「偉そうなことを貴女に言っておきながら自分は何も言えないんですよ。だから貴女を通じてヘルミーナを見ているだなんて思わせてしまったんです。卑怯なのは私の方です」
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