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ジェフェリーの休日
「母上、お呼びですか?」
週末家(王宮)に帰ると早速母である王妃に呼び出された。
「少し聞きたいことがあるのだけれど?」
若干の怒気を含んだ声……
「はい、どうかされました?」
心当たりは……
「セリーナの事なんだけど」
「セリーナに何か! もしかして昨日の外出で体調不良になったとか!」
「何バカなことを言っているの! ランディ侯爵が変なことを言っているの! セリーナが婚約を解消したがっているのだけれど、どう言うことかと聞かれたわ! どういう事よ!」
「母上の耳にも入っているとは! 私が聞きたいですよ! こんなに私はセリーナの事を好きなのに、そんな一方的に…………ん?」
「あなた、学園でセリーナと交流をしていないでしょう! あなたが学園に入ってから手紙のやり取りしかしていないと報告がありました! そんなんだからセリーナが離れて行ったんでしょうが!」
「離れて行っただなんて! そんな……セリーナが……私に死ねとおっしゃるのですか!」
「なんで死ぬのよ!」
「セリーナがいない人生なんて生きている価値が有りません……」
「死にたくなかったらとっとと誤解を解きなさい! 先日セリーナとお茶をしていたら、慣れない寮生活が寂しいと言っていたわよ。あなた何をしているの! こんな時こそ寄り添うのがパートナーでしょうが!」
「私もそうできればどんなに幸せか……」
「うじうじしてないで、とっととなんとかしなさい! 仕事ばっかりして!」
「仕事をしないと、書類が滞ると民のためにならないではないですか……」
「……そうでした。あなたの仕事ぶりは陛下も宰相も大臣も褒めていたわ、よくやっています」
「お褒めいただきありがとうございます」
「良いですか? とりあえず仕事はほどほどに、セリーナの事を早急によ!」
「はい」
「私たちがなんとかしようとするのは嫌なんでしょう?」
「自分の口で伝えないと意味がないと思います」
十年間も言えなかった。でもセリーナに対する気持ちは変わらないし増える一方。
明日は王宮に来るはずだから、明日こそ伝えよう。
******
次の日
「サムさん、ダニエルさんそれではよろしくお願いしますね」
「「はい。お任せください」」
教会のバザーに出すお菓子を届けました。昨日一日中お菓子を作っていたので、身体中から甘い匂いがします。
「おはようございますセリーナ様! いつもお気遣いありがとうございます」
神父さまが挨拶に来られました。
「おはようございます。お役に立てたなら嬉しいですわ。子供達から感謝の手紙を頂戴しましたの。皆さんが成長する姿が見れて私も嬉しく思います」
「セリーナ様のような方が将来この国の王妃様になられるなんて、私は心から嬉しく思います。更に国が発展する様、毎日神に祈りを捧げさせていただきます」
……ごめんなさいね。その願いは叶える事は出来ませんが、次のお相手の方の為にお祈りしていただければよろしいですわね。
とりあえず、笑ってお別れをしました。
******
「あら? サムにダニエルじゃない」
「ジュリアナさんか、どうしたんだい?」
「バザーに来たのよ。あんた達も大変ね、バイト代も出ないのにご苦労様」
「教会のためになるんだから当たり前だろう?」
「はいはい。大変ね、寄付しにきてあげたの。どこに行けばいいの?」
「寄付に来てくれたのか。それは有り難い。教会の入り口に神父さまがいるからそちらでお願いします」
「分かったわ」
まぁまぁ盛り上がっているわね。しかしあいつら私が声をかけたんだから、クッキーの袋の一つくらい渡してくれればいいのに! 本当貧乏人はケチなんだから。
この寄付だってお父様が体裁を良くする為に出すんだからね。ここでは名の知れた商売をしていると寄付の話ばっか! 嫌になっちゃう。
この古い教会も陰気くさいわね……。あら? かなり身なりの良い男性がいるわ。
「神父さま? 寄付に参りました」
「これはこれは。ありがとうございます。フロス商会のお嬢様ですか。お父上によろしくお伝えください」
「えぇ。父に伝えておきますわね」
こういう時だけ擦り寄るのよね。神職なのに!
「それでは神父様、また」
身なりの良い男性は頭を下げて帰っていった。
「失礼ですが神父さまあちらの方は?」
「ボランティアで子供に勉強を教えてくださっている方です。貴族の方ですが、とても気さくな方でらして、頭が下がる思いです」
こんな場所にボランティアだなんて、変な貴族もいるのね……。そういえばセリーナ様も変な人だったわ!
さて、お役御免だわ。時間が余っちゃった。こういう時にジェフェリー様とデートできたら良いのになぁ。
******
「今日はセリーナが王宮に来る日ではなかったのか?」
朝からソワソワして待っていた
「言っていませんでしたか? 今日は用事があるそうで、一昨日王宮に来られました。夕方に来られて、その後ランディ侯爵とお帰りになられましたよ」
「聞いてない!」
「言いましたよ。でも殿下はうつらうつらとされていたかも知れませんねぇ」
「徹夜した時か……」
「そうですね」
「あっ、こちら大臣からで思ったより整備が安く上がりそうだとお褒めの言葉を頂きましたよ」
「うむ。市民の会社を何社か使う。それに市民を雇えば、生活も少しは楽になるだろう。冬支度に間に合う様に給金も出すように」
「はい、その様に致します」
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