お姉さまが家を出て行き、婚約者を譲られました

さこの

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フェリシア

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「ねぇ、フェリシアったら何があったの?私にも言えないの?エクトル殿下が心配していたのよ?」
あれから姉の待つ庭には戻らず邸に勝手に戻ってきたフェリシア


涙を浮かべながら走ってくるフェリシアを見て従者は慌てるが
「馬車を出して、お願い…」
フェリシアに言われ馬車を出す。念のためアリシアに伝言を頼んだとの事だ


「またお茶会に誘われたの、フェリシアも来てくれなきゃ困るわ」

布団を被り顔を見せないフェリシア
「行かない…」
「もう、困った事言わないで、ね」
「…行きたくない」


ふぅっとアリシアが小さく息を呑む音が聞こえる
「分かった、何があったか分からないけど、話したくなったら言ってね遠慮しないのよ?」
布団を被るフェリシアの頭を撫でてアリシアは部屋から出て行った

アリシアが出て行ったのを確認し起き上がる
お姉様とエクトル殿下の邪魔をしたくない…それに殿下に合わす顔がないもの。お茶会にはもう行けない



お茶会当日

「ねぇ、フェリシア本当に行かないの?エクトル殿下がね心配をされていたのよ?あの後急にいなくなるんだもの。フェリシアも招待されたのに…」
アリシアが目を合わせてくるがそっと目を逸らしふるふると頭を左右に振る

「…行かない。第三王子殿下によろしくお伝えください」
目を瞑って下を向いた
「…せっかくのお誘いだったのに仕方ないわね、また今度行きましょうね。ファビオ一緒に来てくれない?どうせ王宮に行くんでしょ」
ファビオに声をかけるアリシア

「えっ?何で!嫌ですよ、お邪魔ですからお断りします」
急に声をかけられ目を丸くして驚くファビオ
「良いでしょう?お願い」
手をギュッと握られたじろぐファビオだが諦めた様子だ
「…わかりました、少しの間だけですよ」
「ありがとう頼りになるわね。弟よ」
微笑むアリシアにため息を吐きながら
「ところで、フェリシアは何で行きたくないんだ?」
何も知らないファビオが純粋に聞いてくる

「だって宿題がたくさん出てるもの…全然終わらないの」
全くの嘘ではないが適当に答える
「珍しいな、遊びすぎたのか?」
ポンと肩を叩かれた


「お姉様、お兄様いってらっしゃいませ」
アリシアとファビオが揃って出て行くので見送った

部屋に戻りぽすんとソファに沈み込んだ
エクトルとアリシアが一緒にいる所を…見たくない
考えるだけでずきんと心が痛む
アリシアは大好きで尊敬する姉だ、こんな気持ちを知られたくない
姉には幸せになってほしい。心からそう思う
先日エクトルに偶然とは言え抱きしめられた事は言えない…言いたくない
エクトルが身体を張って蜂から救ってくれたのだ
クッションをギュッと抱きしめる
なんだろうこの気持ち




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