かつて番に婚約者を奪われた公爵令嬢は『運命の番』なんてお断りです。なのに獣人国の王が『お前が運命の番だ』と求婚して来ます

「運命の番に出会ったからローズ、君との婚約は解消する」

 ローズ・ファラント公爵令嬢は婚約者のエドモンド・ザックランド公爵令息にそう言われて婚約を解消されてしまう。

 ローズの居るマトアニア王国は獣人国シュガルトと隣接しているため、数は少ないがそういった可能性はあった。

 だが、今回の婚約は幼い頃から決められた政略結婚である。

 当然契約違反をしたエドモンド側が違約金を支払うと思われたが――。

「違約金? 何のことだい? お互いのうちどちらかがもし『運命の番』に出会ったら円満に解消すること、って書いてあるじゃないか」

 確かにエドモンドの言葉通りその文面はあったが、タイミングが良すぎた。

 ここ数年、ザックランド公爵家の領地では不作が続き、ファラント公爵家が援助をしていたのである。

 その領地が持ち直したところでこの『運命の番』騒動である。

 だが、一応理には適っているため、ローズは婚約解消に応じることとなる。

 そして――。

 とあることを切っ掛けに、ローズはファラント公爵領の中でもまだ発展途上の領地の領地代理として忙しく日々を送っていた。

 そして半年が過ぎようとしていた頃。

 拙いところはあるが、少しずつ治める側としての知識や社交術を身に付けつつあったローズの前に一人の獣人が現れた。

 その獣人はいきなりローズのことを『お前が運命の番だ』と言ってきて。 

 

  
 ※『運命の番』に関する独自解釈がありますm(__)m




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