真実の愛のお相手に婚約者を譲ろうと頑張った結果、毎回のように戻ってくる件

さこの

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ルイスの決心

「さぁ、ルイスどうする?」
アベルがニヤけている
「何が?」
「リージアちゃんフリーになったな」
「そうだな…」
「もうすぐ約束の二年だろ?」
「そうだな…」

無言の二人…

「なんだよっ!」
ルイスがアベルに向かって強めの口調で問いかけた
「好きなんじゃないの?リージアちゃん」
「…なんのこと?」
「歩く芸術品なのに気取ってなくて可愛いよな」
「そうだな…」
「きっとモテるだろうね、フリーだし」
「…そうだ、な」
「早く戻ったほうが良いんじゃないか?」
「まだ半年…あるんだけど」
「その半年の間に悔やむ事になるかもしれないな、可愛いよな、リージアちゃん」
「分かったよ!」
「そうこなくっちゃ」



たしかに可愛い、というか美しい少女だ
気取っていなくて、変なところで一生懸命な姿を見るとつい助けたくなる。
エプロン姿も、メイド服さえも似合っていた
王子との婚約解消を手伝ってしまったのも自分だ。リージアに惹かれている…

今を逃すと、恐らくリージアの相手はすぐに決まるだろう。王子妃教育を受けていたということはリカルド王太子との話も出るかもしれない…
考えれば考えるほど沼だ…
帰ることを決めたからには、店を閉める事にした。
楽しかったがこの店がなかったらリージアと知り合うこともなかった事だろう


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あれ?お店が…」
ルイスの店が閉店したのか、もぬけの殻になっている…
この前まではちゃんとお店があったのに…
ルイスに何かあったのかと心配になる
近隣の店にルイスの店について尋ねてみた

「あぁルイスさんかい?急に実家に帰らなきゃいけなくなったらしくて店を閉めたんだって。良い男だったのに残念だよ」

隣のお店の奥さんに言われ、心にぽっかり穴が空いたような気分だ

もうルイスに会えない、お別れも言えなかった。
どこに行くかも教えてくれなかった
お店を閉店する事も知らない
特に友達と言うわけでもない、単なる気まぐれでふらふらと来る貴族の娘としか思われていなかったのだろうか…
「寂しい」
ポツリと呟く

その後アベルの元へ行こうと思ったが、劇団はすでに次の公演先へと向かったそうだ

「アベルさんにも会えなかった…」

フェリクスに好きな人が出来ても、ルシアが子爵家に戻った時もこんなに悲しくなかった
「面白くない…」

その後邸に帰り落ち込んでいた事もあり不貞寝した


お茶会のお誘いや、夜会の招待状が届いたが気分が乗らず断り続けた
夜会に行かなくなる事数ヶ月カインに

「良い加減に顔を見せないと、フェリクスとの婚約解消が辛くて傷心していると思われているぞ?良いのか?」
「それは困ります!」
「父上の誕生日パーティーは参加するだろう?」
「…うん」


久しぶりのパーティーだ、楽しもう
「あっ!ドレスを新調しなきゃ」
もう贈ってくれる相手はいないのだ、すっかり忘れていた。

「母上が段取りをしている。明日デザイナーが来るそうだ」
「さすがお母様!」

母と和解してからたくさん話を聞いてくれて、優しく接してくれる。
今までの空白の期間を埋めるかのような時間は照れ臭かったが心地よく、両親に甘えている。
カインも同じ気持ちらしく、なるべく早く帰ってくるようになり、家族での時間が増えた
心配はルシアだったが、どうやら父の紹介で彼氏が出来たそうだ。誕生日会で紹介すると言っていた。

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