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「ごはんできたってー」

「おう、ありがとな」

「はぁ。まだ終わってないのにな……」

 ボソリと愚痴を零しながらポールは広げた道具を少し片付けていた。

「すみません……」

 門の方から声がした。するとそこには、鎧を纏った男たちがずらりと立っていた。

「こちらに、ルージュ様とリージュ様はおられますか?」

 先頭の男が、ニヤリと笑いながらそう問う。

 二人は無意識のうちに少し前に出ていた。

「下がって」

「おや、ルージュ様、リージュ様。ハイト国へ向かわれたのではないですか? 王の命令ですよ」

「悪いな、カイル。俺たちはそれには従えない。このまま引き返してくれ」
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