創世の賢者【騒動誘引体質者《トラブルメイカー》な弟子と厭人師匠の旅の記録】

春風駘蕩

文字の大きさ
11 / 48
第0章(お試し版) 黒猫少女と仮面の師

04.冒険者ギルド

しおりを挟む
 扉を開け、室内に足を踏み入れた途端、わっと喧しさが耳をつく。
 そこら中から聞こえてくる笑い声や怒鳴り声、ガチャガチャと食器を鳴らす音に、ヒミコは思わずびくっと肩を震わせる。

 酒場のような、役所のような、その二つを混ぜ合わせたような施設だと思った。
 二種類のカウンターがあり、片方にはきっちりとした制服を纏った女性が二人、もう片方には露出の高い格好をした女性がいて、何やら飲み物を作っている。
 見ているうちに、むんと伝わってくる酒の臭いに、ヒミコは知らず顔をしかめていた。

「……あんた達、ここで待ってなさい。依頼人を連れてくるから」

 女の口調に戻った師が、それだけ伝えてその場を後にする。
 カツカツと靴音を立て、奥に向かってしまう魔女の背を見送り、シオンは立ち尽くしているヒミコに目をやる。

「…そこらで座って待ってよう。たぶんすぐに戻って来るけど」
「あ、うん……わかった」

 近くにあった空席に腰を下ろし、ひょいひょいと手招きをするシオン。
 辺りをちらちらと見やり、促されたヒミコはおずおずと椅子に座る。そしてまた、辺りに屯している者達をちらちらと覗き見る。

 先ほど見た、獣の耳や長い耳を持った異なる人種の男女が、鎧などを身に纏って談笑している。
 外にいた人々とは異なり、どこか荒っぽいというか、野蛮な印象を受ける格好や態度で、ヒミコは思わず座ったまま引いてしまう。
 思わず、頬杖をついて寛いでいるシオンの耳に、口を寄せていた。

「あの……結局ここはどこなの?」
「冒険者組合ギルド、〝翼獅子の瞳グリフォン・アイズ〟。師匠と私の……職場?みたいなところ」
「ああ……ここが」

 シオンに説明され、ヒミコは少しだけ気分を落ち着ける。
 初めて見た姿は、ならず者や破落戸ごろつきにしか見えない彼らだが、物語で一度は見たことのある施設と合わせて見ると、その印象が少し変わった。

「街中から寄せられる依頼を、ランクに応じた冒険者が受注して、解決に向かう……要は何でもやる組合。この国には騎士団もいるけど、そっちは主に治安維持が仕事」
「えっと……警察と探偵、みたいな?」
「よくわかんないけど多分そう」

 くぁっ、と大きな欠伸をこぼし、問いに答えるシオン。
 居心地悪そうにあたりを見渡し、忙しそうにカウンターの中を歩き回る職員や、屯している冒険者達を眺めていた。
 そして、視界に入る人々の殆どに、獣の耳や尾が生えていることに気付く。

「なんか、ちょっとびっくりした…あたし、亜人とか獣人とか初め―――」

 初めて見た、と言おうとした瞬間、がばっと突然シオンがヒミコの口を塞いでくる。
 卑弥呼はギョッとし、血相を変えて自分の口を押さえつけてくる黒猫の少女の手を掴んで抵抗する。無理矢理引きはがしてから、シオンに抗議の声を返した。

「ちょっ…! 何!?」
「滅多な事…! ――ああ、ごめん。知らないのか」

 先ほどとはまるで異なる、怒りと焦りで引き攣った顔で睨みつけていたシオンは、困惑の表情を浮かべるヒミコに気付き、すぐに元の無表情に戻る。
 呼吸を落ち着け、椅子に座り直し、辺りを見渡してから、シオンは訝し気に見つめてくるヒミコの耳に口を寄せる。

「この国……ううん、この世界において、『亜人』や『獣人』は蔑称……差別用語」
「えっ……」
「少し前まではそうじゃなかったらしいけど、いまそういうの口にした人は、周りから白い目で見られる。気を付けた方がいい」

 そう言われ、ヒミコは慌てて辺りに目を向ける。
 牛の角が生えた巨漢が一人、ヒミコに胡乱気な視線を向けていたが、やがて興味をなくしたのかすぐに目を逸らす。
 他に彼女達に気を向ける者はおらず、ヒミコはホッと安堵の息をついた。

「……ごめん」
「いい。こっちに来る人は大抵そこで躓くから、通過儀礼みたいなものだと思ってる。言えば直してくれるし」

 ぺこりと頭を下げると、無表情のまま帰ってくる気づかいの言葉。
 迂闊なことは言えない、と自分の常識が全く通用しない世界にきているのだ、と改めて認識する。

 そこでふと、ヒミコはふとある事が気になり、今度は自分からシオンの方に近づいていく。

「…あのさ、こっちに来る人、って言ったよね」
「ん」
「それってさっき言ってた……漂流者?の事だけど、それって誰が私を―――」

 ヒミコが尋ねようとしたその時、彼女の肩が不意に軽く叩かれる。
 振り向くと、熊の顔を持つ巨大な男が近づいてきて、遥か頭上からシオンを見下ろしてくる姿に気付いた。

 思わず後ずさるヒミコを置き去りに、熊人ウルスス・サピエンスの男は牙の並んだ口を開き、声を発する。

「おいシオン! 魔女さんは今いねぇのか!? こないだの礼を言いてぇと思ってたんだがよ!」

 酒を片手にした、赤ら顔の男がシオンにふらついた足で近付いてきて、視線がそちらに寄せられる。
 酔った勢いのせいか、声は大きく荒々しいため、、ヒミコは思わず身を縮こまらせる。

 巨漢の圧と、むわっと漂ってくる酒の臭いに思わず顔をしかめるヒミコを他所に、シオンは手早く酔っぱらいの体の向きを変えさせる。

「今ギルドに報告中。その内戻って来るから、あとで私が伝えておく」
「うはは……そうかそうか、ありがとよ!」

 軽くあしらわれ、男はふらふらとどこかへ歩き去っていく。それだけ伝えたかったのか、熊人の男は自分が座っていた席に戻り、机に突っ伏して眠りに落ちてしまった。
 酒の臭いの元が離れ、沈黙したことでヒミコが息をついていると、また別の方向から声が上がり出した。

「シオンちゃん、俺からも礼を言いたいって伝えといてくれ! 薬、ありがとよって」
「私からもよろしく~」
「あ、俺も」

 わらわらと、近くに居た冒険者達がシオンに気付いては、感謝の言葉を置いていく。
 シオンはそれに相手をしつつ、朝から酔っ払った彼らを適当にあしらっていく。慣れているのか、シオンの顔に躊躇いはまるでなかった。

 ヒミコは非常に驚き、冒険者たちに手を振るシオンを見て、ここにいない師の事を思い浮かべる。
 ぶっきらぼうで、やや冷たい印象を抱かせるあの大男(今は女の姿をしているが)が、ここにいる者達からこうも頼られているのだと知り、彼の者に対する印象が変化する。

「……慕われてるんだ、あの人」
「本人は否定するけどね。年季があるから、ここにいる大抵の冒険者は師匠に世話になってる。それで、頼まれたら師匠は大抵断らないし」
「年季って……何年ぐらい?」
「さぁ、何ヶ月かの周期で国をあちこち転々としてるから」

 シオン自身もよくは知らないのか、情報があいまいでいまいち要領を得ない。
 しかし少なくとも、そこらの冒険者よりは経験豊富なベテランなのだという事を理解し、ヒミコは思わず感嘆の声を上げる。

 そして、疑問に思う。

「……それで結局、誰が私を探してるの?」
「……会えばわかる」

 不安げな様子で尋ねるヒミコに、シオンはそれ以上教えてくれない。
 自分の今後がかかわる大事な質問なのだと、ヒミコが思わず大きな声で尋ねようとした時、カツカツと聞き覚えのある足音が戻ってきた。

「…待たせたわね。依頼人のところに行くわよ」

 シオンとヒミコの前に戻ってきた師がそう告げ、また歩き出す。
 シオンはすぐさま立ち上がってその後を追い、ヒミコも慌てて立ち上がり彼女達についていく。

 師は無言でギルドの受付に向かい、職員の女性に一声かけると、その隣にある階段を登っていく。
 シオンは軽快な足取りで、ヒミコはおっかなびっくりといった様子で段差を登り、ギルドの情会の廊下を進む。

 いくつかの部屋の前を通り過ぎ、奥の扉の前に辿り着いた師は、こんこんこんと扉を叩いて合図を送る。

「…ああ、入ってくれ」
「ええ。……ほら、あんたも来なさい」

 中から男性の声が返ってくると、師はすぐに扉を開けて中に入ってしまう。
 シオンが先に入り、取り残されかけたヒミコも、意を決して扉を潜り、入室する。

 不安げにうつむいていたヒミコは、おずおずと視線を上げ、部屋の中を見渡す。
 上品そうな調度品に囲まれた、応接間のような部屋だ。貴族でも住んでいるんじゃないかと思えるほどに綺麗で、掃除の行き届いた清潔な部屋に思えた。

 その中心に置かれたソファに、一人の男が座っていた。
 格好こそ、見たことのある兵士の鎧だが、顔立ちはどう見ても自分と同じ日本人。白髪交じりの頭をした、60代くらいの男だ。

「……えっと?」
「おう、よく来たな。まぁ、歩き通しで疲れてんだろ……そこに座りな」

 困惑するヒミコに、初老の男は気さくに話しかけ、対面の椅子に座るように促す。
 助けを求めるようにしとシオンに振り向くと、二人ともいつの間にか男の横の椅子に腰を下ろしていて、ヒミコを待つ体勢になっている。

 退路を断たれたヒミコは、しばらくの間葛藤するもやがて諦め、大人しく男の体面に腰を下ろした。

「毎回ありがとよ、先生。あんたにゃいつも感謝してるよ」
「探して連れてくるだけだもの……大した労力じゃないわ」
「いやいや…あんた以外にこの役目を任せられる奴はいねぇよ。他の奴だったらどうなるか、先生が一番わかってんだろ?」

 斜め隣に腰かけた初老の男とアザミが、何やら意味深な会話をしている。
 シオンはそれを平然と見やっていて、唯一関係性を知らないヒミコは困惑しっぱなしで、二人を見つめる他にできない。
 やがて彼女に初老の男が気付き、穏やかな笑みを見せて話しかける。

「大変だったな、妃……いや、ヒミコって呼んだ方がいいか。こんな大事に巻き込まれるなんて、俺もお前もどんだけツイてないんだって話だ。まぁ、しばらくは俺が面倒見るから、気を楽にしな」
「……何で、私の名前を」

 いきなり名字だけでなく仇名の方でも呼ばれ、ヒミコは疑わしげな視線を男に向ける。
 名字だけなら、アザミが持っていた名簿からわかるだろう。しかし、前にいた世界で友人達から呼ばれていた仇名までわかるはずがない。

 鋭い目で睨んでくるヒミコに、男はやがて大きな声で笑い始めた。

「はっはっは…! そう構えるなよ。こんな格好してるが、俺だってちっとは恥ずかしいと思ってんだぞ。そんな目で見るなよ」
「え……」
「なんだ、わかんないのか? 俺ぁ土日以外はいつもお前らと話してたのに、もう忘れちまったのか? こちとらここに来て幾年、一時も忘れた事ぁなかったってのになぁ」

 訝しげに首をしかめるヒミコの前で、男は寂しげに眉尻を下げ、肩を竦める。
 以前からの知り合いのような雰囲気を出す彼に、ヒミコは困惑したまま記憶を探る。異世界の住人に、知り合いなどいるはずがないのに、と。

 そこで、ヒミコははっと息を呑む。
 目の前にいる彼、そして、自分の中にある一人の男の顔と―――ほぼ毎日顔を合わせていた、自分の担任教師の顔と不意に一致し始める。

「……近藤、先生?」
「久しぶりだな、妃。30年振り……いや、お前からすりゃそんなに経っちゃいないわな」

 ゲラゲラと笑う、つい数時間前まで30代だったはずの担任教師。
 すっかり髪が白くなり、雰囲気もまるで異なるものとなってしまった彼を見つめたまま、ヒミコは呆然と固まっていた。

「まずは話そうや。お前の知らねぇ事、できるだけ教えてやるからよ」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

おばさんは、ひっそり暮らしたい

波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

処理中です...