春風駘蕩

春風駘蕩

主に真面目系ハイファンタジーを書いています。ギャグっぽいのも書きたいけど……なぜか糞真面目な話ばかり書いてしまう性分のようです。
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とある王国のとある街、数多の傭兵が集まる組合に、一人の女傭兵が―――〝紅痕淑女〟と呼ばれる者がいた。 万人が振り返るような美しい顔に、涎が出るほどに豊満でしなやかな身体には―――無数の痛々しい紅い傷痕が刻まれている。 無口で無表情、人との関わりが異様に少ない彼女だが、身体と顔を目当てに言い寄る男は多く、しかし誰一人として彼女の心を開く事ができた者はいない。 それもそのはずだ。 彼女の過去を―――かつて由緒正しき貴族の長女に生まれ、一国の王太子と婚約した身でありながら、売国奴の汚名を着せられて投獄され、あらゆるものを失う羽目になった傷物の美女の真実を、誰も知らないのだから。 これは、とある女狐によって不幸のどん底にまで叩き落とされた過去を持つ彼女が、そっと静かに幸福を得るまでの物語である。
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小説 4,975 位 / 144,457件 ファンタジー 984 位 / 34,710件
文字数 66,097 最終更新日 2022.07.04 登録日 2022.06.01
その世界には、遠い昔より伝わりしある一人の〝賢者〟の伝説があった――― 『見上げる程に大きな躰に、獣の貌を持った白い者。  神の御業と見紛うべき力を振るい、数多の人民を苦しめり乱世を終わらせた、二つと並ぶ者のいない偉大なる導師あり。  彼の者は後に多くの弟子を取り、自らの御業を〝技〟として授けり。  賢者の教えは広く伝わり、やがてその技は〝魔術〟と呼ばれ、人々の生活の支えとなりけり。  しかし、一人の弟子が禁術を使いしに端を発し、人々はやがて〝力〟を誤った方向を育てり。  他者の命を軽んじ、海と大地を穢れさせ、再び世を乱す火種となりけり。  賢者は裏切り者の弟子を屠りこれを止めんとするも、狂い始めた世は最早戻す事能わず、滅びの道を着々と進み始めり。  故に賢者は姿を消せり。  自ら滅びを迎える人々を救わず、事態の根源たる自身を封じ人の世より去れり。  人の世は一度滅び、また初めから始まれり。  されど〝魔術〟と賢者の存在は残り、人々は神の御業を広めし者として彼の者を末代まで伝え、彼の者は〝創世の賢者〟と呼ばれけり』―――と。  今でこそ、空想上の偉人として名を知られるその者の事を、人々はよく知らない。  彼がかつて、異なる世界から紛れ込んできた〝漂流者〟であった事も。  自分一人が生き延びる為に魔術を編み出した事も。  禁術を使ったかつての弟子の所為で不老不死となり、今も尚その世界に存在させられ続けている事も。  今の時代に生きる者は誰も、知らない。  彼の最後の弟子である、黒猫の少女を除いて―――。
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小説 144,457 位 / 144,457件 ファンタジー 34,710 位 / 34,710件
文字数 184,984 最終更新日 2022.04.09 登録日 2021.06.16
「お前なんて作らなければよかったよ……この役立たずが‼︎」 愛玩用品となるためにこの世に生まれ、失敗作として蔑まれ続けてきたとあるハーフエルフの少女。 彼女が自分を作った男の元から逃げ込んだ先、誰も近寄らない深い森の中で出逢ったのは、黒い髪のエルフの薬師見習いとその師である賢者と呼ばれる大男。 一族にはありえない髪色で生まれ、異端として蔑まれ追い出された少女と、弟子に裏切られ、多くの人の悪意に翻弄され、他人を信じられなくなった不死の魔術師。 片や優しくお人好しな、片や冷たく愛想無しの、まるで正反対の在り方をした二人に拾われた少女は、次第に心に負った傷を癒され、笑顔を取り戻していく―――筈だった。 不幸すぎて会う人会う人を泣かせる幸薄系ハーフエルフ少女と、同じくらい重い過去を背負った追放系異端エルフ、色々ありすぎて人間滅ぶべし思考になった厭世系賢者によるダークファンタジー。 『小説家になろう』にも投稿させていただいております。
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小説 28,013 位 / 144,457件 ファンタジー 4,586 位 / 34,710件
文字数 150,785 最終更新日 2022.01.15 登録日 2021.05.01
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