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第三部 暗殺者編
第156話 あんた、どういうつもりだ?
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【警告 毒物を検出!】
【警告 毒物を検出!】
【警告 毒物を検出!】
左眼の中で点滅するメッセージ。
クレイが眠って(意識を失って)リルディオンに転送されると、自動的に健康チェックが行われる。そして、先日睡眠薬を盛られた時、リルディオンは睡眠薬の成分を検知していたのである。
そこで、クレイが口にする飲み物・食べ物に有害成分が含まれていないか、自動的に分析する機能をクレイの左目の義眼に追加で組み込んでいたのである。
リルディオンとしても、自分を作った文明が滅んでから数千年、朽ちていくの待つだけかと思っていたところにやっと現れた主である、失うわけには行かないので、かなり過保護である。
クレイ 「エリー? …そうか、毒物ね…。
――店員が犯人か?」
毒を入れた犯人は誰か、エリーなら分かるのではないかと思い尋ねてみたが、返答は芳しくなかった。分析して毒物を検出する事はできても、それを入れた犯人が検出できるわけではないらしい。
クレイ 『……アレ? 確かエリー(リルディオン)は世界の全てを記録している “謎のデータベース” に接続して情報を抽出できるんじゃなかったか?』
エリー 『データベースに事象が記録され、抽出できるようになるまでにはタイムラグがあるのです。今さっき起きたばかりの出来事は、記録はされているのでしょうが、情報として取り出せる状態になってないのです』
クレイ 『そうなのか…』
そう言えば、地球でコンピュータを使っていた時も、たかが十数テラバイトのHDDですら、検索を掛けるとかなり待たされたのをクレイは思い出した。地球で最もメジャーなOSであった “ドアーズ” では、データが大容量化するにともない、検索を高速化するために空き時間にインデックスを作っておくような機能が追加実装されたのだ。
世界の全ての事象を記録するとなったら、それはとんでもなく膨大なデータとなるだろう。それが整理され保存されるのにも時間が掛かるのは仕方がないかも知れないと納得するクレイであった。
仕方なく、犯人を自分で調べる事にしたクレイ。(実はこれはかなり危うい行動であったのだが、この時はまだクレイは気づいていない。)
クレイ 「おい、ちょっと…」
クレイは自分にお茶を運んできた給仕係の女に声を掛けた。まず疑わしいのはこの女であろう。
だが女は目を反らして聞こえないフリをする。
クレイ (うん、怪しいな)
クレイ 「おーい? 君だよ君! 聞こえないフリをしても無駄だぞ?」
だが、女は聞こえないフリをしたまま店の奥へと逃げるように入ってしまった。
クレイ 「ちょ、待てよ!」
女が待つわけもなく。厨房に入ると女は足早に中を突っ切り、そのまま裏口から店の外に飛び出した…
…はずなのだが、女が踊り出た場所は、何故か客席のある店内であった。
クレイ 「逃さんよ?」
クレイが女の腕を掴む。
女が店内に戻ってしまったのはもちろんクレイの仕業である。クレイは女の足元に転移魔法陣を投写し、女を店内に転移させたのだ。
なぜ店内に戻ってしまったのか混乱しつつも、女はクレイから逃げようとする。
女 「いやっ! 何するんですか!」
クレイ 「このお茶を入れたのはお前だな?」
女 「そっ、そうですけど!? それが何か!?」
クレイ 「毒を入れたのはお前という事だな?」
女 「毒?! 何の事ですか! 私、毒なんて…知りません!」
クレイ 「そうか…じゃぁこのお茶を飲んでみてもらおうか」
女 「そっ、嫌です!」
クレイ 「なぜだ? 毒など入れていないと言うなら飲めるはずだろ?」
女 「そんな、何が入ってるか分からないモノ、飲めるわけないじゃないですか!」
クレイ 「語るに落ちたな。お前が出したお茶だろう? それとも誰か別の人間が淹れたのを持ってきただけか?」
女 「いえ…私が…淹れましたけど…」
クレイ 「お前以外誰も触ってないなら、毒を入れたのはお前しかいないだろう?」
女 「それは……いいえ、お茶に触った人間はもうひとりいますわ!」
クレイ 「何? 誰だ?」
女 「あなたよ!」
クレイ 「…………は?」
その時、厨房から店の主人が出てきた。
ポンズ 「どうしたサリー? 何かあったか?」
女 「それが、この人が急に私にお茶を飲めって、きっとお茶に何か入れて、言いがかりをつけて私に飲ませようとしたんだと思います!」
クレイ 「なっ…にを言ってる?!?! 何で俺がそんな事する必要があるんだよ?!」
サリー 「大方、眠り薬でも入れて、私を眠らせてどうにかする気だったんじゃないですか?! たまに居るんですよね、そういう馬鹿な事を考える奴が」
ポンズ 「お客さん…困るんだよね! 店の女の子にちょっかい出されちゃ」
クレイ 「ちょっかいなんか出してないっつーの!
お茶に毒が入れられてたんだ、入れたのはこの女が怪しいだろうが? それともこの店は客に毒入り茶を出して饗すのが流儀なのか?」
ポンズ 「おい…聞き捨てならねぇ事を言うじゃねぇか?! 飲食店が客に毒なんぞ出すわけないだろうが! 営業妨害か?!」
クレイ 「現にこのお茶には毒が入っている。入ってないと言い張るなら飲んでみるか? 言っとくが、猛毒だから飲んだら助からんぞ?」
サリー 「…それって何かおかしくないですか? なんで猛毒だって知ってるんですか? あなたが入れたから、じゃないんですか?」
クレイ 「え…それは…」
ポンズ 「あんた…
…確かブラーが連れてきた客だよな? どういうつもりだ?」
【警告 毒物を検出!】
【警告 毒物を検出!】
左眼の中で点滅するメッセージ。
クレイが眠って(意識を失って)リルディオンに転送されると、自動的に健康チェックが行われる。そして、先日睡眠薬を盛られた時、リルディオンは睡眠薬の成分を検知していたのである。
そこで、クレイが口にする飲み物・食べ物に有害成分が含まれていないか、自動的に分析する機能をクレイの左目の義眼に追加で組み込んでいたのである。
リルディオンとしても、自分を作った文明が滅んでから数千年、朽ちていくの待つだけかと思っていたところにやっと現れた主である、失うわけには行かないので、かなり過保護である。
クレイ 「エリー? …そうか、毒物ね…。
――店員が犯人か?」
毒を入れた犯人は誰か、エリーなら分かるのではないかと思い尋ねてみたが、返答は芳しくなかった。分析して毒物を検出する事はできても、それを入れた犯人が検出できるわけではないらしい。
クレイ 『……アレ? 確かエリー(リルディオン)は世界の全てを記録している “謎のデータベース” に接続して情報を抽出できるんじゃなかったか?』
エリー 『データベースに事象が記録され、抽出できるようになるまでにはタイムラグがあるのです。今さっき起きたばかりの出来事は、記録はされているのでしょうが、情報として取り出せる状態になってないのです』
クレイ 『そうなのか…』
そう言えば、地球でコンピュータを使っていた時も、たかが十数テラバイトのHDDですら、検索を掛けるとかなり待たされたのをクレイは思い出した。地球で最もメジャーなOSであった “ドアーズ” では、データが大容量化するにともない、検索を高速化するために空き時間にインデックスを作っておくような機能が追加実装されたのだ。
世界の全ての事象を記録するとなったら、それはとんでもなく膨大なデータとなるだろう。それが整理され保存されるのにも時間が掛かるのは仕方がないかも知れないと納得するクレイであった。
仕方なく、犯人を自分で調べる事にしたクレイ。(実はこれはかなり危うい行動であったのだが、この時はまだクレイは気づいていない。)
クレイ 「おい、ちょっと…」
クレイは自分にお茶を運んできた給仕係の女に声を掛けた。まず疑わしいのはこの女であろう。
だが女は目を反らして聞こえないフリをする。
クレイ (うん、怪しいな)
クレイ 「おーい? 君だよ君! 聞こえないフリをしても無駄だぞ?」
だが、女は聞こえないフリをしたまま店の奥へと逃げるように入ってしまった。
クレイ 「ちょ、待てよ!」
女が待つわけもなく。厨房に入ると女は足早に中を突っ切り、そのまま裏口から店の外に飛び出した…
…はずなのだが、女が踊り出た場所は、何故か客席のある店内であった。
クレイ 「逃さんよ?」
クレイが女の腕を掴む。
女が店内に戻ってしまったのはもちろんクレイの仕業である。クレイは女の足元に転移魔法陣を投写し、女を店内に転移させたのだ。
なぜ店内に戻ってしまったのか混乱しつつも、女はクレイから逃げようとする。
女 「いやっ! 何するんですか!」
クレイ 「このお茶を入れたのはお前だな?」
女 「そっ、そうですけど!? それが何か!?」
クレイ 「毒を入れたのはお前という事だな?」
女 「毒?! 何の事ですか! 私、毒なんて…知りません!」
クレイ 「そうか…じゃぁこのお茶を飲んでみてもらおうか」
女 「そっ、嫌です!」
クレイ 「なぜだ? 毒など入れていないと言うなら飲めるはずだろ?」
女 「そんな、何が入ってるか分からないモノ、飲めるわけないじゃないですか!」
クレイ 「語るに落ちたな。お前が出したお茶だろう? それとも誰か別の人間が淹れたのを持ってきただけか?」
女 「いえ…私が…淹れましたけど…」
クレイ 「お前以外誰も触ってないなら、毒を入れたのはお前しかいないだろう?」
女 「それは……いいえ、お茶に触った人間はもうひとりいますわ!」
クレイ 「何? 誰だ?」
女 「あなたよ!」
クレイ 「…………は?」
その時、厨房から店の主人が出てきた。
ポンズ 「どうしたサリー? 何かあったか?」
女 「それが、この人が急に私にお茶を飲めって、きっとお茶に何か入れて、言いがかりをつけて私に飲ませようとしたんだと思います!」
クレイ 「なっ…にを言ってる?!?! 何で俺がそんな事する必要があるんだよ?!」
サリー 「大方、眠り薬でも入れて、私を眠らせてどうにかする気だったんじゃないですか?! たまに居るんですよね、そういう馬鹿な事を考える奴が」
ポンズ 「お客さん…困るんだよね! 店の女の子にちょっかい出されちゃ」
クレイ 「ちょっかいなんか出してないっつーの!
お茶に毒が入れられてたんだ、入れたのはこの女が怪しいだろうが? それともこの店は客に毒入り茶を出して饗すのが流儀なのか?」
ポンズ 「おい…聞き捨てならねぇ事を言うじゃねぇか?! 飲食店が客に毒なんぞ出すわけないだろうが! 営業妨害か?!」
クレイ 「現にこのお茶には毒が入っている。入ってないと言い張るなら飲んでみるか? 言っとくが、猛毒だから飲んだら助からんぞ?」
サリー 「…それって何かおかしくないですか? なんで猛毒だって知ってるんですか? あなたが入れたから、じゃないんですか?」
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