24 / 40
本編
23 死神皇帝は押され気味です
しおりを挟む
フレドはセレスの両肩を軽く掴み、顔を近づけていく。
数分前の出来事が脳裏を過る。セレスは涙を流しながら、自分が大聖女だと告白した。奇跡が起きたのである。これからずっとセレスと一緒に居られるのかと思うと、フレドは涙を堪え切れなかった。――――女神、ありがとう。本当に感謝してもし切れない。
(あり得ない展開で、フレドと恋人に!?どうしよう!ドキドキし過ぎて、倒れそうなのだけど!!)
肩にのせられた手の重さと彼のくちびるが近寄って来る気配を感じた。セレスは心臓が破けそうなほどドキドキしている。――――僅か数分前までの絶望は一体、何だったのだろうか?
(黒髪はともかく、金色の瞳は皇族の証。そのままウロウロしていたら、直ぐに皇帝陛下だとバレてしまうわ。――――だから変装していたのだろうけど・・・。それにしても、皇宮から滅多に出ない皇帝陛下がこんな辺鄙なところへ休憩をしに来て、しかも、ウサギとお喋りしているなんて、誰が想像出来る?)
フワッとした感触。二人のくちびるが重なった。一つ、二つ三つと数えるくらいのわずかな時間を経て、ゆっくり離れていく。
あなたのことが愛おしいと言われているような、優しくて丁寧なキスだった。
(あっ、離れていく・・・。ああ、顔が熱い。多分、真っ赤な顔をしているわ、私)
――――セレスは両手で顔を覆い隠す。これは照れ隠しだ。
フレドは身体が火照って、ぼーっとしてしまう。大好きな相手との口づけ。それは幸せを感じると同時に心の奥底に隠していた欲情を遠慮なく引っ張り出してくる。もっとキスがしたい、深く・・・。彼女に触れたい、もっと激しく・・・。フレドの妄想が一線を越えそうになったところで、優秀な理性がストップを掛けた。――――焦るな、落ち着け。セレスとお別れする可能性は無くなったのだから、少しずつ進んで行けばいいじゃないか!と。
(恥ずかしいけど、キスって凄いのね。こんなに幸福な気持ちになるなんて!!――――もう一度キスしたいと言ったら、ダメかな?)
キスした後、二人はその場に立ったまま黙り込んでいる。別に雰囲気が悪いとか、相手のことが気に入らないということではない。ただ、お互いに初めて恋をして、その相手と心が通じ合い、口づけを交わした。そこで生まれた新たな感情を持て余しているだけだった。
その二人の目の前にあるイーリスの泉は陽の光を浴びてキラキラと七色に輝いている。残念ながら湖面を滑る水鳥は不在のようで見当たらない。
森に流れる清流のせせらぎ、森の奥から聞こえて来る小鳥たちのお喋り、木立の葉っぱと毛足の長い草の囁き。いつも耳にしているノキニアの森の音が、壮大な交響曲のように聞こえてしまうのは、二人の心が舞い上がっているからだろうか。
「フレド?」
「どうした」
「お願いがあるのだけど・・・」
セレスは話している途中で言葉を止めた。彼女の様子が、お互いの正体を告白し合う前に戻ってしまったような気がして、フレドは不安になる。
「遠慮しなくていいから、言ってくれないか」
「――――ええっと、良かったら、もう一回お願いします」
「――――?」
フレドは意味が分からず、彼女を見つめ返す。意図が伝わっていないと感じたセレスは、フーっと深呼吸を一度してから、つま先立ちになった。そして、フレドの首に腕を回し・・・。
「!?」
セレスは突然、フレドにくちびるへチュッと軽いキスをした。
「はっ!?セレス・・・、どうした!?」
「足りないの・・・」
「足りない?」
「もっとして!!」
セレスの強烈な一撃で、フレドの優秀な理性がぶっ飛んだ。
彼女の腰に腕をまわし、自然のカーペット(草の上)に押し倒したところまではかろうじて覚えている。
――――我に返った時、二人は草まみれになっていた。
「――――満足しました」
(ああ、最高に甘い時間だった。キス、最高!!思い出したら顔が緩んでしまう・・・)
セレスは真っ赤な顔で乱れた髪を整えながら、ボソッと言った。続けて服に付いた草も手で払っていく。
「満足って、セレス・・・。ブッ、ハハハハ」
フレドは吹き出した。思ったことを素直に言う。彼女はそんな人だったと改めて認識する。――――とはいえ、まさかセレスの方から攻めて来るなんて思わなかった。そういう誤算はとても嬉しい。
「笑わなくてもいいじゃない。だって、一度切りじゃ足りなかったのだもの」
「ああ、俺もそう思っていた」
フレドはセレスに習い、本心を告げた。
「そうでしょう?そういう時は遠慮しなくていいのよ。ん?何、その表情。私がおかしい?」
(何かマズいことを言ってしまった???フレドがこめかみを押さえているけど?)
「大聖女のイメージが・・・」
「イメージなんて気にしないわ。私はフレドが大好きだから、沢山キスがしたいと思っただけ。それの何が問題?」
「セレス、気持ちいいほど正直だな。俺も見習おう。次回は本能に逆らわない。セレスにもう止めてと言わせる」
(フレドの目がギラッと光った!?私、言葉選びを間違えた??)
諸々のやらかしを誤魔化すため、セレスは営業用スマイルを顔に貼り付けて受け流そうとする。感情の籠ってない微笑みを見せつけられ、フレドは苦笑いした。
「セレス、ロドニー爺さんはどうだ?」
――――仕事用の顔をしているセレスに丁度良さそうな話題を振ってみる。
「あっ、急に仕事の話!?うーん、ロドニー翁は毎日大聖堂まで通って来てくれて、指導の仕方もとても丁寧よ。私、経営のことなんて何も知らなかったから、本当に助かっているわ。これまでは大司祭たちがお金の管理をしていたのだけど、最初から私が彼らの仕事をチェックしていたら、ここまで悪い状態にはならなかったのかも知れないわね」
セレスが後悔している気持ちは分かるが、幹部たちは彼女に帳簿を見せる気など全くなかっただろう。桁外れの大金を稼ぐセレスに銀貨一枚しか与えず、私腹を肥やす悪質極まりない集団。それがベリル教団の本性なのだから。
「俺はこうなって良かったと思っている。国もベリル教団を放置し過ぎた。これを機に帝国民の祈りの場を整えよう」
「そうね。私も頑張るわ。だけど、新体制に移行するのは結構、時間が掛かりそうよ。フレド、いつ結婚する?」
セレスは何気なく、フレドへ問う。この発言を聞いて、彼は彼女に皇家のことも色々と教えなければならないと気付く。セレスは人生のほとんどを大聖堂の中で過ごしてきた。外の世界に疎いのは仕方がないだろう。そこは自分フレドがフォローすればいい。
「――――セレス、皇帝が結婚するには莫大な費用と準備期間が必要だ。日取りは周辺諸国へ事前に打診して、スケジュールの調整をしてから決める。他には婚礼に関する儀式やお披露目パーティーの準備、パレードの準備、妃関係者の人事、宮殿の改修、ハネムーンの準備もしなければならない。どんなに急いでも二年はかかる」
「最短で二年!?それまでに赤ちゃんが出来たらどうするの?」
「もう妊娠の心配をするのか?――――大聖女、積極的過ぎるだろう・・・」
フレドは天を仰ぐ。理性をしっかり持っておかないと、セレスの押しの強さに負けてしまいそうだ。
「だって、絶対無理だと思う。色々・・・」
セレスは口を尖らせて不服そうにボヤく。
フレドはこれまで『大聖女は神聖力を保たないといけないが故、男性と交わることはない』と教えられてきた。だから、顔も知らない大聖女と結婚したら、どういう風にコミュニケーションを取ればいいのだろうと密かに悩んでいたのである。『最悪の場合、第二妃が必要になるだろう』というところまで考えた。
ところが、顔も知らない大聖女の正体はセレスで、しかも彼女は男女の営みに抵抗がない様子。もしかするとセレスは男女の営みが神聖力に影響を与えるという通説を知らないのかも知れない。フレドは彼女に聞いてみることにした。
「大聖女は膨大な神聖力を持っていると聞いているが、俺と交わることでその神聖力に影響が出たらどうする?不安はないのか?」
(交わり・・・?ああ、マリアンナさんが言っていた話のことね。私の神聖力は底なしに湧いて来るから、少しくらい減っても大丈夫だと思うわよ?それに初代大聖女さまも祝福して下さっているし)
「そんな話もあるみたいね。だけど、大丈夫だと思うわ。初代大聖女のイーリスさまが祝福を下さっているのだもの。何の問題もないと思う」
フレドはセレスの冷静な判断に驚いた。彼女が言う通り、大預言者イーリスは初代大聖女でもある。そんなイーリスが二人の結婚にお祝いまで用意したのだ。問題があるのなら、そんなことはせず警告文でも残しただろう。
――――ただ、気を付けておくことは悪い事ではない。
「問題ないのかも知れないが念のため学者に依頼して、あの贈り物はもう少し入念に調べさせる。何かあってからでは遅いだろう?」
「そうね」
「他に俺に聞きたいことはないか?明日、皇宮へ来るのだろう?大聖女どの」
先日、セレスは第四騎士団を派遣してくれたお礼を皇帝陛下へ伝えたいとロドニー伯爵に伝えていた。
(陛下のスケジュールが詰まり過ぎていて、たった数分の枠(お礼を伝えるために必要な時間)を確保するために、十日も待たされたのよ!!)
そして漸く、明日の午前にセレスは皇帝陛下へ謁見する。
「あ、そうだったわね。ご多忙な皇帝陛下、私はどういう感じであなたの前に現れたらいいのかしら?」
「どんなセレスでも俺は大歓迎だ。そんなに構えなくていい。既に婚約者なのだから」
「そう?それなら気楽な感じで登場しようかしら、明日は宜しくね!!」
数分前の出来事が脳裏を過る。セレスは涙を流しながら、自分が大聖女だと告白した。奇跡が起きたのである。これからずっとセレスと一緒に居られるのかと思うと、フレドは涙を堪え切れなかった。――――女神、ありがとう。本当に感謝してもし切れない。
(あり得ない展開で、フレドと恋人に!?どうしよう!ドキドキし過ぎて、倒れそうなのだけど!!)
肩にのせられた手の重さと彼のくちびるが近寄って来る気配を感じた。セレスは心臓が破けそうなほどドキドキしている。――――僅か数分前までの絶望は一体、何だったのだろうか?
(黒髪はともかく、金色の瞳は皇族の証。そのままウロウロしていたら、直ぐに皇帝陛下だとバレてしまうわ。――――だから変装していたのだろうけど・・・。それにしても、皇宮から滅多に出ない皇帝陛下がこんな辺鄙なところへ休憩をしに来て、しかも、ウサギとお喋りしているなんて、誰が想像出来る?)
フワッとした感触。二人のくちびるが重なった。一つ、二つ三つと数えるくらいのわずかな時間を経て、ゆっくり離れていく。
あなたのことが愛おしいと言われているような、優しくて丁寧なキスだった。
(あっ、離れていく・・・。ああ、顔が熱い。多分、真っ赤な顔をしているわ、私)
――――セレスは両手で顔を覆い隠す。これは照れ隠しだ。
フレドは身体が火照って、ぼーっとしてしまう。大好きな相手との口づけ。それは幸せを感じると同時に心の奥底に隠していた欲情を遠慮なく引っ張り出してくる。もっとキスがしたい、深く・・・。彼女に触れたい、もっと激しく・・・。フレドの妄想が一線を越えそうになったところで、優秀な理性がストップを掛けた。――――焦るな、落ち着け。セレスとお別れする可能性は無くなったのだから、少しずつ進んで行けばいいじゃないか!と。
(恥ずかしいけど、キスって凄いのね。こんなに幸福な気持ちになるなんて!!――――もう一度キスしたいと言ったら、ダメかな?)
キスした後、二人はその場に立ったまま黙り込んでいる。別に雰囲気が悪いとか、相手のことが気に入らないということではない。ただ、お互いに初めて恋をして、その相手と心が通じ合い、口づけを交わした。そこで生まれた新たな感情を持て余しているだけだった。
その二人の目の前にあるイーリスの泉は陽の光を浴びてキラキラと七色に輝いている。残念ながら湖面を滑る水鳥は不在のようで見当たらない。
森に流れる清流のせせらぎ、森の奥から聞こえて来る小鳥たちのお喋り、木立の葉っぱと毛足の長い草の囁き。いつも耳にしているノキニアの森の音が、壮大な交響曲のように聞こえてしまうのは、二人の心が舞い上がっているからだろうか。
「フレド?」
「どうした」
「お願いがあるのだけど・・・」
セレスは話している途中で言葉を止めた。彼女の様子が、お互いの正体を告白し合う前に戻ってしまったような気がして、フレドは不安になる。
「遠慮しなくていいから、言ってくれないか」
「――――ええっと、良かったら、もう一回お願いします」
「――――?」
フレドは意味が分からず、彼女を見つめ返す。意図が伝わっていないと感じたセレスは、フーっと深呼吸を一度してから、つま先立ちになった。そして、フレドの首に腕を回し・・・。
「!?」
セレスは突然、フレドにくちびるへチュッと軽いキスをした。
「はっ!?セレス・・・、どうした!?」
「足りないの・・・」
「足りない?」
「もっとして!!」
セレスの強烈な一撃で、フレドの優秀な理性がぶっ飛んだ。
彼女の腰に腕をまわし、自然のカーペット(草の上)に押し倒したところまではかろうじて覚えている。
――――我に返った時、二人は草まみれになっていた。
「――――満足しました」
(ああ、最高に甘い時間だった。キス、最高!!思い出したら顔が緩んでしまう・・・)
セレスは真っ赤な顔で乱れた髪を整えながら、ボソッと言った。続けて服に付いた草も手で払っていく。
「満足って、セレス・・・。ブッ、ハハハハ」
フレドは吹き出した。思ったことを素直に言う。彼女はそんな人だったと改めて認識する。――――とはいえ、まさかセレスの方から攻めて来るなんて思わなかった。そういう誤算はとても嬉しい。
「笑わなくてもいいじゃない。だって、一度切りじゃ足りなかったのだもの」
「ああ、俺もそう思っていた」
フレドはセレスに習い、本心を告げた。
「そうでしょう?そういう時は遠慮しなくていいのよ。ん?何、その表情。私がおかしい?」
(何かマズいことを言ってしまった???フレドがこめかみを押さえているけど?)
「大聖女のイメージが・・・」
「イメージなんて気にしないわ。私はフレドが大好きだから、沢山キスがしたいと思っただけ。それの何が問題?」
「セレス、気持ちいいほど正直だな。俺も見習おう。次回は本能に逆らわない。セレスにもう止めてと言わせる」
(フレドの目がギラッと光った!?私、言葉選びを間違えた??)
諸々のやらかしを誤魔化すため、セレスは営業用スマイルを顔に貼り付けて受け流そうとする。感情の籠ってない微笑みを見せつけられ、フレドは苦笑いした。
「セレス、ロドニー爺さんはどうだ?」
――――仕事用の顔をしているセレスに丁度良さそうな話題を振ってみる。
「あっ、急に仕事の話!?うーん、ロドニー翁は毎日大聖堂まで通って来てくれて、指導の仕方もとても丁寧よ。私、経営のことなんて何も知らなかったから、本当に助かっているわ。これまでは大司祭たちがお金の管理をしていたのだけど、最初から私が彼らの仕事をチェックしていたら、ここまで悪い状態にはならなかったのかも知れないわね」
セレスが後悔している気持ちは分かるが、幹部たちは彼女に帳簿を見せる気など全くなかっただろう。桁外れの大金を稼ぐセレスに銀貨一枚しか与えず、私腹を肥やす悪質極まりない集団。それがベリル教団の本性なのだから。
「俺はこうなって良かったと思っている。国もベリル教団を放置し過ぎた。これを機に帝国民の祈りの場を整えよう」
「そうね。私も頑張るわ。だけど、新体制に移行するのは結構、時間が掛かりそうよ。フレド、いつ結婚する?」
セレスは何気なく、フレドへ問う。この発言を聞いて、彼は彼女に皇家のことも色々と教えなければならないと気付く。セレスは人生のほとんどを大聖堂の中で過ごしてきた。外の世界に疎いのは仕方がないだろう。そこは自分フレドがフォローすればいい。
「――――セレス、皇帝が結婚するには莫大な費用と準備期間が必要だ。日取りは周辺諸国へ事前に打診して、スケジュールの調整をしてから決める。他には婚礼に関する儀式やお披露目パーティーの準備、パレードの準備、妃関係者の人事、宮殿の改修、ハネムーンの準備もしなければならない。どんなに急いでも二年はかかる」
「最短で二年!?それまでに赤ちゃんが出来たらどうするの?」
「もう妊娠の心配をするのか?――――大聖女、積極的過ぎるだろう・・・」
フレドは天を仰ぐ。理性をしっかり持っておかないと、セレスの押しの強さに負けてしまいそうだ。
「だって、絶対無理だと思う。色々・・・」
セレスは口を尖らせて不服そうにボヤく。
フレドはこれまで『大聖女は神聖力を保たないといけないが故、男性と交わることはない』と教えられてきた。だから、顔も知らない大聖女と結婚したら、どういう風にコミュニケーションを取ればいいのだろうと密かに悩んでいたのである。『最悪の場合、第二妃が必要になるだろう』というところまで考えた。
ところが、顔も知らない大聖女の正体はセレスで、しかも彼女は男女の営みに抵抗がない様子。もしかするとセレスは男女の営みが神聖力に影響を与えるという通説を知らないのかも知れない。フレドは彼女に聞いてみることにした。
「大聖女は膨大な神聖力を持っていると聞いているが、俺と交わることでその神聖力に影響が出たらどうする?不安はないのか?」
(交わり・・・?ああ、マリアンナさんが言っていた話のことね。私の神聖力は底なしに湧いて来るから、少しくらい減っても大丈夫だと思うわよ?それに初代大聖女さまも祝福して下さっているし)
「そんな話もあるみたいね。だけど、大丈夫だと思うわ。初代大聖女のイーリスさまが祝福を下さっているのだもの。何の問題もないと思う」
フレドはセレスの冷静な判断に驚いた。彼女が言う通り、大預言者イーリスは初代大聖女でもある。そんなイーリスが二人の結婚にお祝いまで用意したのだ。問題があるのなら、そんなことはせず警告文でも残しただろう。
――――ただ、気を付けておくことは悪い事ではない。
「問題ないのかも知れないが念のため学者に依頼して、あの贈り物はもう少し入念に調べさせる。何かあってからでは遅いだろう?」
「そうね」
「他に俺に聞きたいことはないか?明日、皇宮へ来るのだろう?大聖女どの」
先日、セレスは第四騎士団を派遣してくれたお礼を皇帝陛下へ伝えたいとロドニー伯爵に伝えていた。
(陛下のスケジュールが詰まり過ぎていて、たった数分の枠(お礼を伝えるために必要な時間)を確保するために、十日も待たされたのよ!!)
そして漸く、明日の午前にセレスは皇帝陛下へ謁見する。
「あ、そうだったわね。ご多忙な皇帝陛下、私はどういう感じであなたの前に現れたらいいのかしら?」
「どんなセレスでも俺は大歓迎だ。そんなに構えなくていい。既に婚約者なのだから」
「そう?それなら気楽な感じで登場しようかしら、明日は宜しくね!!」
14
あなたにおすすめの小説
冷酷騎士団長に『出来損ない』と捨てられましたが、どうやら私の力が覚醒したらしく、ヤンデレ化した彼に執着されています
放浪人
恋愛
平凡な毎日を送っていたはずの私、橘 莉奈(たちばな りな)は、突然、眩い光に包まれ異世界『エルドラ』に召喚されてしまう。 伝説の『聖女』として迎えられたのも束の間、魔力測定で「魔力ゼロ」と判定され、『出来損ない』の烙印を押されてしまった。
希望を失った私を引き取ったのは、氷のように冷たい瞳を持つ、この国の騎士団長カイン・アシュフォード。 「お前はここで、俺の命令だけを聞いていればいい」 物置のような部屋に押し込められ、彼から向けられるのは侮蔑の視線と冷たい言葉だけ。
元の世界に帰ることもできず、絶望的な日々が続くと思っていた。
──しかし、ある出来事をきっかけに、私の中に眠っていた〝本当の力〟が目覚め始める。 その瞬間から、私を見るカインの目が変わり始めた。
「リリア、お前は俺だけのものだ」 「どこへも行かせない。永遠に、俺のそばにいろ」
かつての冷酷さはどこへやら、彼は私に異常なまでの執着を見せ、甘く、そして狂気的な愛情で私を束縛しようとしてくる。 これは本当に愛情なの? それともただの執着?
優しい第二王子エリアスは私に手を差し伸べてくれるけれど、カインの嫉妬の炎は燃え盛るばかり。 逃げ場のない城の中、歪んだ愛の檻に、私は囚われていく──。
乙女ゲーの世界に聖女様として召喚されたけど興味がないので妹に譲ります
ゆずぽんず
恋愛
ある日、ユウとチカの姉妹が乙女ゲームの世界に聖女様として召喚された。
好きなゲームの世界に入れたと喜ぶ妹のチカ。
本来、聖女様として召喚されるのだったの一人。どちらかが死に、召喚された。
妹のことが大切な姉のユウは、妹がこの世界にいたいのならば私が偽物となってこの世界から消えようと決意する。
*乙女ゲーマーによる小説です。乙女ゲーになろう設定混ぜ込んでみました。
*乙女ゲーによくある設定(共通ルートやバッドエンドなどのよくある設定)の説明があります。分かりにくかったらすみません。
追放聖女の再就職 〜長年仕えた王家からニセモノと追い出されたわたしですが頑張りますね、魔王さま!〜
三崎ちさ
恋愛
メリアは王宮に勤める聖女、だった。
「真なる聖女はこの世に一人、エミリーのみ! お前はニセモノだ!」
ある日突然いきりたった王子から国外追放、そして婚約破棄もオマケのように言い渡される。
「困ったわ、追放されても生きてはいけるけど、どうやってお金を稼ごうかしら」
メリアには病気の両親がいる。王宮で聖女として働いていたのも両親の治療費のためだった。国の外には魔物がウロウロ、しかし聖女として活躍してきたメリアには魔物は大した脅威ではない。ただ心配なことは『お金の稼ぎ方』だけである。
そんな中、メリアはひょんなことから封印されていたはずの魔族と出会い、魔王のもとで働くことになる。
「頑張りますね、魔王さま!」
「……」(かわいい……)
一方、メリアを独断で追放した王子は父の激昂を招いていた。
「メリアを魔族と引き合わせるわけにはいかん!」
国王はメリアと魔族について、何か秘密があるようで……?
即オチ真面目魔王さまと両親のためにお金を稼ぎたい!ニセモノ疑惑聖女のラブコメです。
※小説家になろうさんにも掲載
聖女の任期終了後、婚活を始めてみたら六歳の可愛い男児が立候補してきた!
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
23歳のメルリラは、聖女の任期を終えたばかり。結婚適齢期を少し過ぎた彼女は、幸せな結婚を夢見て婚活に励むが、なかなか相手が見つからない。原因は「元聖女」という肩書にあった。聖女を務めた女性は慣例として専属聖騎士と結婚することが多く、メルリラもまた、かつての専属聖騎士フェイビアンと結ばれるものと世間から思われているのだ。しかし、メルリラとフェイビアンは口げんかが絶えない関係で、恋愛感情など皆無。彼を結婚相手として考えたことなどなかった。それでも世間の誤解は解けず、婚活は難航する。そんなある日、聖女を辞めて半年が経った頃、メルリラの婚活を知った公爵子息ハリソン(6歳)がやって来て――。
死んでるはずの私が溺愛され、いつの間にか救国して、聖女をざまぁしてました。
みゅー
恋愛
異世界へ転生していると気づいたアザレアは、このままだと自分が死んでしまう運命だと知った。
同時にチート能力に目覚めたアザレアは、自身の死を回避するために奮闘していた。するとなぜか自分に興味なさそうだった王太子殿下に溺愛され、聖女をざまぁし、チート能力で世界を救うことになり、国民に愛される存在となっていた。
そんなお話です。
以前書いたものを大幅改稿したものです。
フランツファンだった方、フランツフラグはへし折られています。申し訳ありません。
六十話程度あるので改稿しつつできれば一日二話ずつ投稿しようと思います。
また、他シリーズのサイデューム王国とは別次元のお話です。
丹家栞奈は『モブなのに、転生した乙女ゲームの攻略対象に追いかけられてしまったので全力で拒否します』に出てくる人物と同一人物です。
写真の花はリアトリスです。
そんな世界なら滅んでしまえ
キマイラ
恋愛
魔王を倒す勇者パーティーの聖女に選ばれた私は前世の記憶を取り戻した。貞操観念の厳しいこの世界でパーティーの全員と交合せよだなんてありえないことを言われてしまったが絶対お断りである。私が役目をほうきしたくらいで滅ぶ世界なら滅んでしまえばよいのでは?
そんなわけで私は魔王に庇護を求めるべく魔界へと旅立った。
【完結】追放された大聖女は黒狼王子の『運命の番』だったようです
星名柚花
恋愛
聖女アンジェリカは平民ながら聖王国の王妃候補に選ばれた。
しかし他の王妃候補の妨害工作に遭い、冤罪で国外追放されてしまう。
契約精霊と共に向かった亜人の国で、過去に自分を助けてくれたシャノンと再会を果たすアンジェリカ。
亜人は人間に迫害されているためアンジェリカを快く思わない者もいたが、アンジェリカは少しずつ彼らの心を開いていく。
たとえ問題が起きても解決します!
だって私、四大精霊を従える大聖女なので!
気づけばアンジェリカは亜人たちに愛され始める。
そしてアンジェリカはシャノンの『運命の番』であることが発覚し――?
悪役令嬢は伝説だったようです
バイオベース
恋愛
「彼女こそが聖女様の生まれ変わり」
王太子ヴァレールはそう高らかに宣言し、侯爵令嬢ティアーヌに婚約破棄を言い渡した。
聖女の生まれ変わりという、伝説の治癒魔術を使う平民の少女を抱きながら。
しかしそれを見るティアーヌの目は冷ややかだった。
(それ、私なんですけど……)
200年前に国を救い、伝説となった『聖女さま』。
ティアーヌこそがその転生者だったのだが。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる