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第2章 勇者の証
閑話 勇者の日常
しおりを挟む勇者の神殿から戻って、やる事が無くて退屈だ。
だから、私は、朝起きると直ぐに、ムサシのおじちゃんのところに行く。
ムサシのおじちゃんは、いつものように高いびきだ。
私は、おじちゃんのお腹に跳び乗る。
おじちゃんは、一回じゃあ起きないから起きるまでやる。
今日は、中々起きないなあ、毎日島に行っていたから、疲れているのかな?
今日は、本当に起きない。
私は、おじちゃんの長い杖を持ち、素振りを始めた。
すると、おじちゃんは、慌てて起きてきた。
やっぱり、起きてきたかあ。
『おじちゃん、新技はいつ教えてくれるの?』
「ああ、前に居合い抜きを教えたろ。」
『それは、もう出来るから、別のやつ。』
【確かに習得してたな。よし、お前はちっこい分、間合いが短いから、風の刃にするか?魔法も使えるしな。】
『風の刃 カッコいい。』
【よし、じゃあ練習場に行くぞ。】
いつものように、おじちゃん、肩に座り、練習場に向かう。
途中で、マリーナお姉ちゃんに見つかり、お姉ちゃんも着いてきた。
お姉ちゃんは、私真似をして、おじちゃんの肩に乗ろうとして怒られた。
お姉ちゃんも、新技をねだってる。
結局、お姉ちゃんにも、風の刃を教える事になった。
お姉ちゃんと並ぶ、的は正面の木だ。
【とりあえず、俺がやってみるから見とけ。】
おじちゃんは、そう言って、左足を下げて構える。居合い抜きの構えだ。
すると、目にも止まらない速さで、刀を抜き鞘に収めた。
すると、この葉が3つヒラヒラと舞い落ちる。
【いいかい、剣を抜く前に、剣に魔力を込める。剣を抜くと同時に、込めた魔力を剣先から放つんだ。】
【魔力は、少しでいい。この葉を1枚だけ切るつもりでいい。】
『えーでも、おじちゃんの時は、3つ落ちたよ。失敗?』
【あれか?いいんだよ。3回切ったからな。】
それから、マリーナ姉ちゃんといっぱい練習した。
マリーナ姉ちゃんは、風の刃を飛ばせる様に、なってきた。
でも、葉っぱをいっぱい落とすから、中々褒めてもらえない。
【お前は、レイピアだろう。何で刀みたいに振るんだ。お前の得意な捨て身付きでやって見ろ。ただし、足は動かすなよ。】
お姉ちゃんは、レイピアをほっぺに付けて構えると、付きを放った。
すると、この葉が1枚だけ落ちてきた。
【よし、後は、反復練習だ。】
お姉ちゃんすごい。
おじちゃんに褒められて、嬉しそうだ。
【次は、お前だな、どうも魔力の込め方が変だな。】
『うん、魔力が上手く通じない。』
【うーん、そうだな、光魔法を込めてみろ。病気を治す時の奴だ。】
『うん、やってみる。』
私は、病気を治す時の感じを思い出して、魔力を刀に込める。
そして、居合い抜きで離れた木を切った。
ズザザザ。
居合い抜きと同時に、光の塊が飛び出して、木に大きな穴があいて、木は倒れてしまった。
【魔力を込めすぎだ。】
おじちゃんに笑いながら怒られた。
お姉ちゃんは、固まってた。
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