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第4章 王都へ
第53話 散財
しおりを挟む翌日、ムサシは、ドワーフに預けた神剣を取りに出かけていった。
「あれ?サキは一緒に行かなかったの?」
『うん。ドワーフのおじちゃんと剣の話ばっかりしてつまらないもん。』
「じゃあ、私と何処に行く?」
『うん。防具が欲しい。』
「あ、そう、マリーナ出かけるわよ。」
その日は、3人で1日中、武具屋巡りだった。
夕方、神剣を腰に下げたムサシが戻って来た。
ちゃんと、柄が付いて鞘に収まっている。
【神剣だから、良いんだけどなあ、両刃の剣は、居合い抜きが出来なくてな、だから、今まで使ってた斬魄刀も治してもらった。】
そう言って、斬魄刀で居合い抜きを披露した。
【ところで、サキの防具を新調したのか?皮のチョッキか?】
「レザーアーマーよ。これなら居合い抜きの邪魔には、ならないでしょ。」
サキは、満足そうに、居合い抜きを披露した。
「えへん。サキだけじゃ無いわよ。私達も新調したの。」
【ほう、マリアのは鎖帷子と盾か?変わった形だな。】
「鎧はチェーンメールよ、フードは邪魔だから外してもらったわ、盾はカイトシールドと言うのよ。普通は重くて使えないけど、軽量化の魔道具が組み込まれているの。」
【マリーナのは、変わった鎧だな?】
(これは、プレートアーマーよ。前のより軽量で強度も向上しているわ。)
「それでね、ムサシ、この前の大蛇退治の時に、ギルドからもらったお金、全。部使っちゃた。」
【そ そうか。まあ良いさ。】
「じゃあ、この街での用件も終わったし、明日出発で良いわね。」
【ああ、それだけどなあ。ギルドに顔を出したら、面白そうな依頼が出てたので受けた。】
「それって、どういう事?もう少しここに、留まるの?」
【いや、出発はするさ。依頼の場所は、こことサマルカンドの中間くらいだ。報告もサマルカンドのギルドで良いらしい。】
次の日、私達は、サマルカンドに向けて出発した。
サマルカンドまでは、4日は掛かる予定だ。
ここからの道は、海から離れて山越えの道となる
「ねえ、ムサシ、その討伐依頼って何を討伐するの?」
【なんてことは無い。ただのオオカミさ。】
そう言うと、ニヤリと笑みを浮かべた。
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