ナノナイ少女

追憶劇場

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困惑

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神斗は、昨日から少女に違和感を覚えていた。
最近笑顔が増え、発作的に起こっていた手の震えも無くなってきていたのだが、昨日は何だか神斗の家に来たばかりの時に戻ってしまったようだった。
「…!」
今日は元に戻ったようだ。
昨日何があったか聞いても、『夢』としか返ってこなかった。
「…まあ、戻ってくれて一安心だ。」
「…♪」
鼻唄を歌いながら、少女が料理を作っている。
少女の料理の腕は、確実に上がっただろう。
レパートリーも増えて、飽きない。
…だが稀に失敗する。
台所から来る匂いと、こちらに謝ってくる少女で、大体察する。
「…ま、たまにはそうなるよな。」
神斗が台所に行くと、やはり焦げていた。
「だが思ったより上手いじゃないか」
焦げていたが、ちゃんとレシピの写真通りになっていた。
「…」
申し訳なさそうにしてる少女を座らせて、取り敢えず朝は簡単なもので済ませ、
「…どうしよう今日やることねぇ」
「…?」
今日神斗は暇だった。
「…外にでも行くか?」
「…!…」
少女は数秒たってからその言葉が自分にかけられた事を理解し、今度は悩み混んでしまった。
「適当に散歩するか。」
「…!」
少女は少し嬉しそうに頷いた。
「大分外にも慣れたな。」
「…」
少女はまだ不安そうに回りを見回している。
「…やっぱ、長年で刻まれたトラウマは簡単に消えないだろうな。」
顔や腕にまだ残る傷や痣を見ると、神斗はそう言った。
「…?」
と、少女が立ち止まった。
どうやら、和服を着ている女性の写真を見ているようだ。
「和服か。欲しい?」
少女は、頷いた。
「うぉ!?」
試着室から出てきた少女は、茶色がかった髪と黒い和服が似合いすぎるほど似合っていた。
「…?」
少女は照れるように首を傾げて見せた。
「凄い似合ってる。」
「…♪」
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