カタカナのカミサマ

追憶劇場

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極める無能とカミサマ

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『底』に、そいつは居ました。
「天才」と呼ぶ者も居ましたが、大抵の人間はそいつの事を「無能」とわらい、貶していました。
カミサマは、『底』に行く事が滅多になかったのですが、何の因果か導かれました。
『底』にいたのは、人間でした。
人間は、才能がありました。
ただ、広い世界で通用する物ではなく、その人間を越える天才に打ちのめされ、『底』に落とされました。
ただその人間が他の者と違ったのは、自分の才能を信じていたことでした。
カミサマは、『底』の人間に、人を超える才能を与えました。
『底』の人間は、カミサマに与えられた人智を超える才能を、自由に行使しようとしましたが…
『底』では、どんな才能も無意味でした。
何で『底』にいた人間は才能を欲しがったのでしょう。意味ないのに。

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