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全ての始まり
2. 少女起床そして襲撃
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少女は気配で目を覚ました、いや、気配よりも身に突き刺さる冷気で本能が強制的に目を覚まさせたのであろう。
癖であろうか、起きざまでぼやける目を擦り状況を把握しようとした。しかし、把握するよりも早く目に入ったのは長髪で剣道や弓道をする人間が着ている袴にハリー・ポッターで見るようなローブを纏っているという異様な光景。
そして自分の方を見ると、どのような服を直前まで着ていたのか記憶にはないが裸にバスタオルのようなものがかけて大きな花?のようなベッドのような所に寝ているという状態だ。
それに加え、目の前にいる男は手を伸ばしこう言った
「おはよう、起きれるかい?初めまして、俺は龍【りゅう】だよろしく。君の名前は?」
さあどうしよう?とりあえず、少女は男と自分の状態を繰り返しみて頭で選択肢を並べた。
結果…。
“はじめまして!こちらこそ!”
(なわけねーだろうがー!)
龍に返ったのは手でもなく、言葉でもない。
足だった。
――――?
無言の笑顔のまま停止した少女に疑問符を浮かべた龍は、顔に注意を持っていかれて死角から繰り出される足に気づかなかった。
「変態ぃぃぃぃぃ!」
ボゴッ!
――――!?
「ウブォ!?お、お、お、おま、ぞこは」
少女が言った言葉はある意味正論であろうが、それでもこの一撃は無慈悲であった。綺麗な直線を描いた右足が打ち抜いたのは、股間だった。正確には、金玉。正式名称「陰嚢または睾丸」。普段人体における最大の弱点である脳みそ等の臓器は骨や筋肉、皮膚等に守られているが、何故か男性の睾丸だけは皮膚オンリーで外に出ているのである。
その睾丸はほんの少しの衝撃(主に外部要因)で普通に股間を押さえ歩けなくなるほどの痛みが走るのだ。
ではその男の弱点に右足の強烈のストレートが炸裂したらどうなるか?
こうなる。
「オブブブブ…」
龍は白目を剥きながら股間を押さえうずくまりながら崩れた。
少女はその様子を見ながら掛けられているタオルを体に巻きつけ花から降りる。そしておもむろにガッツポーズをかました。
「…ッシャア!変態の玉ァ!獲ったどー!」
少女は叫び終えると、自分の服を探し始めた。
「よし!今のうちに服着て帰るか!あととりあえず警察に通報っと!…てかここ何処?見たことない風景なんだよねー、結構な田舎なのかな?いや?そもそも日本なの?ここ。まさか!私拉致された!?」
少女はうずくまっている龍に向き直ると、おもむろに蹴り始めた。
「おい!変態!犯罪者!ここ何処ですかー!んー?この人…日本人っぽいしなー、それに日本語喋ってたし。まさかの北朝鮮とか!?おい早く起きろ―!ここ何処だ―!?」
龍はやっと痛みが治まってきたところである。
(こいつ…、自分で急所蹴っておきながら早く起きろとか…、鬼畜か何かか?てか、やべえ。どれぐらい時間経った?早く移動しないとまずい…。でもまだ股間の違和感が…。)
「うぐっ、くっそ…、まだ痛い。だが、早く移動しないと…奴らが来る。こんなに長居する予定じゃなかったんだが」
「何意味わかんないこと言ってるんですか―?早く帰りたいので案内してくれますー?」
龍はよろよろになりながらも立ち上がったが、まだ痛みにより立つのがやっとだった。しかし、すぐにでもここから去りたいという気持ちで少女に口を開こうとした時だった…。
「…っ!?」
長年の経験による勘なのか、それとも気配を察知することに長けているのかは分からないが、龍は気づいてしまった。自分たち二人を狙う獣の気配を…。
「…フフフ、くっそ。来ちまった」
「は?何が来たんですか?仲間が来たとか?それでもちゃんと家に帰してもらいますよ!」
龍には正直、なんでこの少女がここまで強気なのか理解できなかったが、それよりも少女と口論するより自分の置かれた状況を把握し、的確に対処することに脳の処理を優先した
(恐らく気配から察するに、結構なスピード…。それに数も多い。俺の体の状況から今から走って逃げるのは無理、…ローブに杖はある、ならしゃーない。やるか…)
「嬢ちゃん、その恰好ですまないんだが、俺の後ろに隠れろ。今すぐにだ。恐らくすぐ終わるから」
「はあ?だから何言って…」
「来た」
――――?
龍は魔法陣を挟んだ向こう側の崖の上に目線を向けた。少女も同じように目線を向けた。
するとどうだろう、少女の目には記憶の何処にも無い動物が映り込んだ。
「…え?え?なにあれ?」
癖であろうか、起きざまでぼやける目を擦り状況を把握しようとした。しかし、把握するよりも早く目に入ったのは長髪で剣道や弓道をする人間が着ている袴にハリー・ポッターで見るようなローブを纏っているという異様な光景。
そして自分の方を見ると、どのような服を直前まで着ていたのか記憶にはないが裸にバスタオルのようなものがかけて大きな花?のようなベッドのような所に寝ているという状態だ。
それに加え、目の前にいる男は手を伸ばしこう言った
「おはよう、起きれるかい?初めまして、俺は龍【りゅう】だよろしく。君の名前は?」
さあどうしよう?とりあえず、少女は男と自分の状態を繰り返しみて頭で選択肢を並べた。
結果…。
“はじめまして!こちらこそ!”
(なわけねーだろうがー!)
龍に返ったのは手でもなく、言葉でもない。
足だった。
――――?
無言の笑顔のまま停止した少女に疑問符を浮かべた龍は、顔に注意を持っていかれて死角から繰り出される足に気づかなかった。
「変態ぃぃぃぃぃ!」
ボゴッ!
――――!?
「ウブォ!?お、お、お、おま、ぞこは」
少女が言った言葉はある意味正論であろうが、それでもこの一撃は無慈悲であった。綺麗な直線を描いた右足が打ち抜いたのは、股間だった。正確には、金玉。正式名称「陰嚢または睾丸」。普段人体における最大の弱点である脳みそ等の臓器は骨や筋肉、皮膚等に守られているが、何故か男性の睾丸だけは皮膚オンリーで外に出ているのである。
その睾丸はほんの少しの衝撃(主に外部要因)で普通に股間を押さえ歩けなくなるほどの痛みが走るのだ。
ではその男の弱点に右足の強烈のストレートが炸裂したらどうなるか?
こうなる。
「オブブブブ…」
龍は白目を剥きながら股間を押さえうずくまりながら崩れた。
少女はその様子を見ながら掛けられているタオルを体に巻きつけ花から降りる。そしておもむろにガッツポーズをかました。
「…ッシャア!変態の玉ァ!獲ったどー!」
少女は叫び終えると、自分の服を探し始めた。
「よし!今のうちに服着て帰るか!あととりあえず警察に通報っと!…てかここ何処?見たことない風景なんだよねー、結構な田舎なのかな?いや?そもそも日本なの?ここ。まさか!私拉致された!?」
少女はうずくまっている龍に向き直ると、おもむろに蹴り始めた。
「おい!変態!犯罪者!ここ何処ですかー!んー?この人…日本人っぽいしなー、それに日本語喋ってたし。まさかの北朝鮮とか!?おい早く起きろ―!ここ何処だ―!?」
龍はやっと痛みが治まってきたところである。
(こいつ…、自分で急所蹴っておきながら早く起きろとか…、鬼畜か何かか?てか、やべえ。どれぐらい時間経った?早く移動しないとまずい…。でもまだ股間の違和感が…。)
「うぐっ、くっそ…、まだ痛い。だが、早く移動しないと…奴らが来る。こんなに長居する予定じゃなかったんだが」
「何意味わかんないこと言ってるんですか―?早く帰りたいので案内してくれますー?」
龍はよろよろになりながらも立ち上がったが、まだ痛みにより立つのがやっとだった。しかし、すぐにでもここから去りたいという気持ちで少女に口を開こうとした時だった…。
「…っ!?」
長年の経験による勘なのか、それとも気配を察知することに長けているのかは分からないが、龍は気づいてしまった。自分たち二人を狙う獣の気配を…。
「…フフフ、くっそ。来ちまった」
「は?何が来たんですか?仲間が来たとか?それでもちゃんと家に帰してもらいますよ!」
龍には正直、なんでこの少女がここまで強気なのか理解できなかったが、それよりも少女と口論するより自分の置かれた状況を把握し、的確に対処することに脳の処理を優先した
(恐らく気配から察するに、結構なスピード…。それに数も多い。俺の体の状況から今から走って逃げるのは無理、…ローブに杖はある、ならしゃーない。やるか…)
「嬢ちゃん、その恰好ですまないんだが、俺の後ろに隠れろ。今すぐにだ。恐らくすぐ終わるから」
「はあ?だから何言って…」
「来た」
――――?
龍は魔法陣を挟んだ向こう側の崖の上に目線を向けた。少女も同じように目線を向けた。
するとどうだろう、少女の目には記憶の何処にも無い動物が映り込んだ。
「…え?え?なにあれ?」
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