真実の愛は罪か否か

KAORU

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真実の愛がもたらしたもの【そもそもの始まり】

閑話 エイミー・ペインという女② ※エイミー視点

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 16歳になり、学園に入学した。
 そこには、街にいた子たちとは違う貴族の子がたくさんいた。
 女の子たちは、綺麗で、日に焼けていない白い肌の子が多かった。だけど、笑顔は本物じゃない。確かに淑女教育で習ったのは、ああいうウソの笑顔だ。先生からは、エイミーはしなくていいって言われたから、形だけはできるように練習はしたけれど、使ったことはなかった。
 だけど、学園にいる女の子たちはみんなあのだ。仲良くなれそうにないな、と少しがっかりした。
 男の子たちは、みんなかっこいい子が多かった。街の子たちみたいな乱暴な言葉は使わないし、王子様みたいな人が多かった。
 やっぱりわたしのことは可愛いって言ってくれる人がいて、わたしの周りは男の人が多く集まるようになった。
 
 中でもとびきり王子様みたいだったのは、デビッド!!
 見た目もとびきりかっこよかったけど、贈り物も本当に素敵だった。
 高位貴族だからなのか、エスコートも完璧で、本当にお姫様みたいに扱ってくれた。
 最新の流行りのドレスとか、宝石とか。わたしがうれしいっ!!って喜ぶと、デビッドも本当にうれしそうに笑ってくれた。
 デビッドはわたしの特別だと思った。きっとお姫様にしてくれる王子様だと思った。
 キラキラのデビッドの笑顔は、わたしだけの特別で、ほかの女の子にその笑顔を向けているのをみたことがなかった。
 だから、デビッドとは特別に二人で会ったり、同じ部屋で過ごしたりするようになった。
 
 ほかの女の子たちから、デビッドには婚約者がいる、そんなに近い距離でいるのはよくない、って色々意地悪を言われたけど、デビッドや周りの男の子たちが守ってくれる。
「いつものエイミーでいいよ。笑っていて」ってみんなが言うから、わたしはいつものわたしでいいんだって思ってた。
 でも、先生たちからも注意されそうになったから、入学試験の時、なった先生に、私がこのままでいられるようにお願いした。面接のときみたいに、ちょっとだけいい子にしてて、と言われて、二人きりで会うようになったけど、その先生も大人の貴族で、わたしのことも気持ちよくしてくれる人だったから別に良かった。
 で、お願いを聞いてくれるから助かったし、おかげで誰からも怒られたりしなくなったから本当に良かった。

 学園でも、女の子の友達は少しだけ出来た。わたしと同じような男爵家だったり子爵家の子だったけれど、もらった贈り物の中から、その子たちに似合いそうなものをあげたら、喜んでくれてお友達になれた。
 その子たちから、1冊の小説をもらった。デビッドとわたしみたいなお話なのよって言われて。
 読んでみたら、素敵なお話だった。
 本物のこの国の王子様とは、わたしが出会うことはないけど、小説の王子様は金髪で紫の瞳のデビッドそのままだったし、デビッドに連れて行ってもらった舞台の王子様よりデビッドのほうがもっとかっこよかったから、私の王子さまはみんなが言うようにデビッドなんだろう。
 そう思ったら、デビッドの横にいるのが心地よくなって、ずっと一緒にいるようにした。みんなも応援してくれるし、意地悪な人はほとんど近くにいなくなったから。
 
 卒業する歳になったら、デビッドが、「婚約者と結婚したくない」って言ってきたの。
 デビッドの婚約者の人は直接会ったことがないけど、1年生の時に遠くから見たことがあった。なんでも身分が高いらしい。
 あのウソの笑顔が上手だけど、確かにデビッドとは釣り合わない気がした。だって、髪の毛も目の色も茶色なんだもの。
 この頃、毎日のようにデビッドとは、街の宿のベッドの上で、お互い気持ちよくなることをすることが多くなっていて。
 初めて家庭教師の先生に教えてもらった時より、わたしもずっと気持ちよくなる方法が上手になっていた。体も大人になって、デビッドはわたしの大きくなった胸が大好きで、よく顔を埋めている。「ふわふわで、大きくて、柔らかい。最高だね」って言ってくれる。
 触られるとわたしも気持ちよくなるから、お互いに最後まではしないと決めていたけど、割と際どいところまではしていた。
 デビッドは、子供のころから決められたこの婚約者が嫌いだったって言った。
 出会ったときにはもうあのウソの笑顔だったんだって。わたしみたいに心から笑った顔なんて見たことないって。
「エイミーと結婚出来たらいいのに」ってデビッドが言うから、「デビッドと結婚したら、わたしは侯爵夫人になるの?」って聞いた。
「そうだよ」って、デビッドが言ってくれて、「私の家は、布生地を扱う家なんだ。いつでも最新デザインのドレスも着させてあげられる。きっとエイミーに似合うよ」って。
 この時、わたしの心は決まったの。デビッドと結婚して、侯爵夫人になる。最先端のお洒落をして、みんなにドレスを見せたら、きっとデビッドのためにもなる。デビッドの家はお金がたくさんあるって聞いていたから、きっと笑って過ごせる。
 これって、お姫様みたいじゃない?綺麗なドレスと贅沢なお部屋、美味しいお料理。素敵な旦那様。
 だから、デビッドに、最後までしよう、って言ったの。
 先生は、「エイミーは男爵令嬢だから、純潔は失ったら駄目だよ。一番いい相手と結婚するときに使うんだ」って習ったから。

 そうして、わたしはデビッドと結ばれた。
 
 
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