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29話 リサ編③
お父様に対して怒りが収まらない。
ハイドは、仕事が忙しくわかっていないのよ!
わたしが怒っていると
「リサ、君の子どもはアイシャとターナの二人だ。ターナだけが娘ではない」
「当たり前よ!アイシャは前世で辛い思いをしたの!わたしはアイシャの親になってあげて育ててあげると決めたの!」
「……わかっていないんだね」
「何がかしら?」
「君のその言葉の意味だよ、アイシャはここで育つよりもカイザ様の所で暮らすのが幸せなのかもしれないな」
「貴方はアイシャを愛していないの?」
「大切だよ、ターナもアイシャも。この手で生まれた時から抱きしめて来たんだ。仕事に追われてなかなか会えなくても、寝ている姿を見れるだけでも幸せなんだ。アイシャに会えない今はとても辛いよ」
「だったら、アイシャを連れ戻して、ターナを虐めないように私たちが再教育し直してあげるべきでは?立派な大人になるためにも必要なことよ」
「今の君にはアイシャを託すなんて無理だ、アイシャはカイザ様といるべきだ。僕はもう一度君が聞いた話を調べ直してみるよ、アイシャとターナのことを」
「わたしがこれだけきちんと調べたのに何が不満があるの?」
「僕は僕の目で見て聞いて、納得したいんだ。二人の子ども達を守るためにもね」
「今さら父親面するの?」
「今までは向こうの領地が大変で行ったり来たりで時間が取れなかった。言い訳でしかないけど……なんとか落ち着いてきたので、これからは家族と向き合いたいんだ。今更かもしれないけど遅いかもしれないけど、後悔したくない」
「………そう、わかったわ」
ハイドは結婚してからお義父様の跡を継ぐため、領地と王都を行ったり来たりする生活で忙しかった。
時間の取れない夫の代わりにわたしはその分二人の娘に愛情をかけて育ててきた。
さらに最近は鉱山事故の後始末に追われて会うことも少なかった。
アイシャの家出でお父様にいろいろ言われたあと、ハイドも考え込んではいたけど、また領地に緊急で呼び出され出かけて行った。
わたしもこの国でも数少ない「癒し魔法」を使って患者さん達を救いたいと医者として働き出した。
アイシャは転生からか、前世そのままの姿で生まれた。
アイシャの美しさ、頭の良さ、優しさ全てが誇らしかった。
なのにアイシャのターナへの態度……わたしは腹立たしかった。
ハイドとは何度となく子ども達のことを話し合った。
なのにハイドは、わたしの話を否定するかのような態度と言葉。
わたしはきちんと調べて出した結果なのに。
そんな時、アイシャが学園で女子生徒に暴行を受けて大怪我をしたと聞いた。
またアイシャが怪我?
わたしは急ぎアイシャに会いにいこうと思った。
お父様に会いに行くと
「来なくていい」と、会わせてもらえなかった。
「どうして会えないのですか?」
「お前に会ったらアイシャが傷つく」
「な、何を言っているの?」
「アイシャを心配して駆けつけた顔ではない」
「は?」
どうして?
心配だから会いにきたの。
確かにまた怪我をするなんて……と呆れたのは本当よ。
アイシャには自分の行動を反省させて、こんな怪我させられるようなことがないようにきちんと話してあげなければいけないと思った。
またアイシャが何か隠れて意地悪なことをしたから殿下の取り巻きに絡まれたのだろうと思ったから。
ターナことを考えると、他の人たちにもしている可能性がある。
もうこれ以上アイシャが悪いことをしないように母親として教育してあげなければいけない。
怪我をしないように心配してあげているのに、お父様はまたおかしなことを言っている。
わたしはお父様を睨み
「わたしは大事な娘のアイシャのために、心配してきたのです。会わせないなんておかしくないですか?」
「アイシャを心配してきただけなら会わせる。だがお前はアイシャを心配しているのではなくて怒っているのだろう」
「な、何を……」
「もういい、帰れ。アイシャと離れて少しは真実が見えているかと思ったらお前の目は曇って濁っている。真実を見ることも出来ないのか」
わたしは追い返された。
何故?なぜ?どうして!
わたしはアイシャの母親なのに!
心配して会いに行ったのに!
ハイドは、仕事が忙しくわかっていないのよ!
わたしが怒っていると
「リサ、君の子どもはアイシャとターナの二人だ。ターナだけが娘ではない」
「当たり前よ!アイシャは前世で辛い思いをしたの!わたしはアイシャの親になってあげて育ててあげると決めたの!」
「……わかっていないんだね」
「何がかしら?」
「君のその言葉の意味だよ、アイシャはここで育つよりもカイザ様の所で暮らすのが幸せなのかもしれないな」
「貴方はアイシャを愛していないの?」
「大切だよ、ターナもアイシャも。この手で生まれた時から抱きしめて来たんだ。仕事に追われてなかなか会えなくても、寝ている姿を見れるだけでも幸せなんだ。アイシャに会えない今はとても辛いよ」
「だったら、アイシャを連れ戻して、ターナを虐めないように私たちが再教育し直してあげるべきでは?立派な大人になるためにも必要なことよ」
「今の君にはアイシャを託すなんて無理だ、アイシャはカイザ様といるべきだ。僕はもう一度君が聞いた話を調べ直してみるよ、アイシャとターナのことを」
「わたしがこれだけきちんと調べたのに何が不満があるの?」
「僕は僕の目で見て聞いて、納得したいんだ。二人の子ども達を守るためにもね」
「今さら父親面するの?」
「今までは向こうの領地が大変で行ったり来たりで時間が取れなかった。言い訳でしかないけど……なんとか落ち着いてきたので、これからは家族と向き合いたいんだ。今更かもしれないけど遅いかもしれないけど、後悔したくない」
「………そう、わかったわ」
ハイドは結婚してからお義父様の跡を継ぐため、領地と王都を行ったり来たりする生活で忙しかった。
時間の取れない夫の代わりにわたしはその分二人の娘に愛情をかけて育ててきた。
さらに最近は鉱山事故の後始末に追われて会うことも少なかった。
アイシャの家出でお父様にいろいろ言われたあと、ハイドも考え込んではいたけど、また領地に緊急で呼び出され出かけて行った。
わたしもこの国でも数少ない「癒し魔法」を使って患者さん達を救いたいと医者として働き出した。
アイシャは転生からか、前世そのままの姿で生まれた。
アイシャの美しさ、頭の良さ、優しさ全てが誇らしかった。
なのにアイシャのターナへの態度……わたしは腹立たしかった。
ハイドとは何度となく子ども達のことを話し合った。
なのにハイドは、わたしの話を否定するかのような態度と言葉。
わたしはきちんと調べて出した結果なのに。
そんな時、アイシャが学園で女子生徒に暴行を受けて大怪我をしたと聞いた。
またアイシャが怪我?
わたしは急ぎアイシャに会いにいこうと思った。
お父様に会いに行くと
「来なくていい」と、会わせてもらえなかった。
「どうして会えないのですか?」
「お前に会ったらアイシャが傷つく」
「な、何を言っているの?」
「アイシャを心配して駆けつけた顔ではない」
「は?」
どうして?
心配だから会いにきたの。
確かにまた怪我をするなんて……と呆れたのは本当よ。
アイシャには自分の行動を反省させて、こんな怪我させられるようなことがないようにきちんと話してあげなければいけないと思った。
またアイシャが何か隠れて意地悪なことをしたから殿下の取り巻きに絡まれたのだろうと思ったから。
ターナことを考えると、他の人たちにもしている可能性がある。
もうこれ以上アイシャが悪いことをしないように母親として教育してあげなければいけない。
怪我をしないように心配してあげているのに、お父様はまたおかしなことを言っている。
わたしはお父様を睨み
「わたしは大事な娘のアイシャのために、心配してきたのです。会わせないなんておかしくないですか?」
「アイシャを心配してきただけなら会わせる。だがお前はアイシャを心配しているのではなくて怒っているのだろう」
「な、何を……」
「もういい、帰れ。アイシャと離れて少しは真実が見えているかと思ったらお前の目は曇って濁っている。真実を見ることも出来ないのか」
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