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離縁してあげますわ!
【4】
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「おはようございます」
昼過ぎに起きてシャワーを浴びて制服に着替えて「行ってきます!」と元気な声で屋敷を出た。
ギャザが馬車で王城まで送ってくれた。馬車を降りて庭園を抜けて廊下を歩いてやっと職場に着いた。
屋敷から王城よりも馬車を降りてからの方が時間がかかるのよね。通い慣れた職場ではあっても、これからまた明日の朝まで仕事をしないといけないと思うと気が重い。
仮眠はとっても疲れは取れない。特にハンクスの情事の後を見てしまったからなのか寝つきも悪く頭がガンガンしてる。
だけど目の前の仕事は嫌でも終わらせなきゃ。
「遅くなりました。どこまで進んでいるかしら?」
みんな書類から目を離そうとしない。
とにかく早く殿下に頼まれた特別予算を組まなければ北部であった大洪水のため家や農地を失った民の復興支援金が出せない。
とりあえず予備予算から今は出しているがかなり不足している。
「半分くらいは……進んだと思います」
目を充血させてオズマンが答えた。
オズマンはわたしの3歳下の部下でわたしの助手として動いてくれている。
「ありがとう……一度休憩を取って。みんなも!」
わたしの声にみんなガタガタと椅子から立ち上がった。
「ああ、体がガチガチだ」
「腹減ったぁ」
「お茶誰か注いでくれないか?」
「あ、わたしやります!」
さっきまでシーンとした部屋だったのにみんな一気に気が緩みのんびりムードになった。
「これ、ウチからの差し入れです」
ファラとスレンがみんなに差し入れをとアップルパイをたくさん焼いてくれた。
ついでにサンドイッチも作りましたと手渡してくれた。
「やったー!」
「うわっ、美味しそう!」
今この部屋では10人の部下たちが作業を行なっている。殿下に頼まれた緊急予算のまとめと決算で追われて寝る暇もない。
わいわい言いながらみんなでテーブルを囲いアップルパイをおいしそうに食べている。
みんな早く帰してあげたい……気持ちだけはあるんだけど、被害に遭った人たちのことを考えたら一刻も早く予算を組んで議会に通してお金を動かしてあげたい。
「あともう少し、一踏ん張りだから頑張りましょう!終わったら順番にいっぱい休みを取りましょうね」
「一番休みが取れていないのはアリア副長なんですから、終わったらまず休みをとってくださいね?旦那様も寂しがってるでしょう?」
オズマンが気を遣ってそんなことを言い出した。
いやいや、わたしの家庭のことは放っておいて!
ちょっと顔を引き攣らせながら「そ、そうかしら?」と笑って誤魔化した。
みんなひと休憩を終えて仮眠する者、また仕事に戻る者と分かれた。
わたしは自分の机の上に置かれた山積みの書類に手をやると「さあ、終業時間まで頑張りましょう!」とみんなに声をかけた。
また静かな時間が過ぎていく。ペンを走らせる音と紙を触る音だけが聞こえる。
どれくらい集中していたのだろう。
「………………………リア?」
声をかけられて我に返った。
「…………えっ?」
遠くから聞こえてくるわたしの名に気がついて顔を上げて慌てて返事をしようとした。
「あっ………は、はい?」
目の前にいたのは……
「殿下?」
「アリア?僕の声を忘れたのか?」
いえ、忘れませんよ。今、このクソ忙しい状況を与えてくださったあなたのことを簡単には忘れられませんよ!
それにこの声……どれだけ今まで耳にしてきたのか……
周りの部下たちはこんなところに殿下が来られて驚き頭を下げてぺこぺこしている。
うん、殿下、あなたがいるとみんなの仕事手が止まり効率が悪いんだけど?
思わず喉まで出そうになった文句と嫌味をグッと我慢して作り笑いで殿下に返事をした。
「とんでもございません、殿下の素敵な声を忘れるなんて有り得ませんわ」
そうよ、だって学生の頃からの友人なんだもの。
昼過ぎに起きてシャワーを浴びて制服に着替えて「行ってきます!」と元気な声で屋敷を出た。
ギャザが馬車で王城まで送ってくれた。馬車を降りて庭園を抜けて廊下を歩いてやっと職場に着いた。
屋敷から王城よりも馬車を降りてからの方が時間がかかるのよね。通い慣れた職場ではあっても、これからまた明日の朝まで仕事をしないといけないと思うと気が重い。
仮眠はとっても疲れは取れない。特にハンクスの情事の後を見てしまったからなのか寝つきも悪く頭がガンガンしてる。
だけど目の前の仕事は嫌でも終わらせなきゃ。
「遅くなりました。どこまで進んでいるかしら?」
みんな書類から目を離そうとしない。
とにかく早く殿下に頼まれた特別予算を組まなければ北部であった大洪水のため家や農地を失った民の復興支援金が出せない。
とりあえず予備予算から今は出しているがかなり不足している。
「半分くらいは……進んだと思います」
目を充血させてオズマンが答えた。
オズマンはわたしの3歳下の部下でわたしの助手として動いてくれている。
「ありがとう……一度休憩を取って。みんなも!」
わたしの声にみんなガタガタと椅子から立ち上がった。
「ああ、体がガチガチだ」
「腹減ったぁ」
「お茶誰か注いでくれないか?」
「あ、わたしやります!」
さっきまでシーンとした部屋だったのにみんな一気に気が緩みのんびりムードになった。
「これ、ウチからの差し入れです」
ファラとスレンがみんなに差し入れをとアップルパイをたくさん焼いてくれた。
ついでにサンドイッチも作りましたと手渡してくれた。
「やったー!」
「うわっ、美味しそう!」
今この部屋では10人の部下たちが作業を行なっている。殿下に頼まれた緊急予算のまとめと決算で追われて寝る暇もない。
わいわい言いながらみんなでテーブルを囲いアップルパイをおいしそうに食べている。
みんな早く帰してあげたい……気持ちだけはあるんだけど、被害に遭った人たちのことを考えたら一刻も早く予算を組んで議会に通してお金を動かしてあげたい。
「あともう少し、一踏ん張りだから頑張りましょう!終わったら順番にいっぱい休みを取りましょうね」
「一番休みが取れていないのはアリア副長なんですから、終わったらまず休みをとってくださいね?旦那様も寂しがってるでしょう?」
オズマンが気を遣ってそんなことを言い出した。
いやいや、わたしの家庭のことは放っておいて!
ちょっと顔を引き攣らせながら「そ、そうかしら?」と笑って誤魔化した。
みんなひと休憩を終えて仮眠する者、また仕事に戻る者と分かれた。
わたしは自分の机の上に置かれた山積みの書類に手をやると「さあ、終業時間まで頑張りましょう!」とみんなに声をかけた。
また静かな時間が過ぎていく。ペンを走らせる音と紙を触る音だけが聞こえる。
どれくらい集中していたのだろう。
「………………………リア?」
声をかけられて我に返った。
「…………えっ?」
遠くから聞こえてくるわたしの名に気がついて顔を上げて慌てて返事をしようとした。
「あっ………は、はい?」
目の前にいたのは……
「殿下?」
「アリア?僕の声を忘れたのか?」
いえ、忘れませんよ。今、このクソ忙しい状況を与えてくださったあなたのことを簡単には忘れられませんよ!
それにこの声……どれだけ今まで耳にしてきたのか……
周りの部下たちはこんなところに殿下が来られて驚き頭を下げてぺこぺこしている。
うん、殿下、あなたがいるとみんなの仕事手が止まり効率が悪いんだけど?
思わず喉まで出そうになった文句と嫌味をグッと我慢して作り笑いで殿下に返事をした。
「とんでもございません、殿下の素敵な声を忘れるなんて有り得ませんわ」
そうよ、だって学生の頃からの友人なんだもの。
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