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嫌です。別れません
9話
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「やっと起きたか」
「あなたは……ダン?」
薄暗い部屋だけど、ダンの面影がある。
「ダン?はっ?あいつと俺を一緒にするな!」
「じゃああなたは?」
どこから見てもダンに似てる。だけど、ここ数年会ってないから違うの?
「ダンはもういないよ。俺とダンは従兄弟なんだ。似てるだろう?」
そう言ってニヤッと笑うこの男を見てダンではないんだと確信した。
ダンはもっとカッコよく笑うもの。こんないやらしい笑いはしないわ。
「あんたを捕えて、神殿に連れ戻すように依頼されていたのに、ダンの奴はあんたを隠してしまった」
「わたしを連れ戻す?」
「ああ、あんた、聖女だろう?あんたが消えて神殿はかなり困っているらしい。金が入らなくなったからな」
わたしを狙ってたの?
じゃあ、リオは?
「息子は?どこに?」
「リオか?あの子はな、ダンの義姉の息子だ。それも相手は高貴なお方の息子だからあんな寂れた村に隠していたんだろうな」
「あそこはダンの家、実家ではないの?」
だってダンはそう言ってたし、村の人たちもダンの子供の頃のことを知ってるわ。
「あそこはダンの従者だった男の実家だ。幼い頃、ダンを連れて何度かあそこにお忍びで遊びにきていたんだ。まさかあんなところにあんたもリオもいるとは思わなくて探すのに時間がかかったんだ。やっと見つけたと思ったらあんたたち二人はさっさと隠れて捕まえることはできなかった」
迷いの森に隠れ住んでいたから?捕まらなかったの?でも、今回リオの学校のために村に戻ってきたから?
「もう諦めて王都に戻ってたんだけど、ちょっと用事があってこの辺に来たらあんた達を見つけたんだ。
しっかり魔術で目眩しされていたからなかなかわからなかったけど、ほら、これ」
そう言って見せられたのはわたしがダンに渡した魔石だった。
「どうしてダンに渡した魔石を持っているの?」
「だ・か・らダンはもう居ないって言っただろう?あいつを殺して俺がもらったんだ」
「嘘!ダンは死なないわ!」
「死んだから俺が持ってるんだろう?」
「あなたのこと、絶対許さない!」
手は縛られたまま。だけどなんとかここから逃げなきゃ。
ダンとリオを探しにいかないと!
わたしは寝転がされていた体をなんとか起きあがろうとジタバタしていた。
「聖女も間抜けだな。こんなとコロで寝転がって!は?でもよく見たらなかなかいい女だな?」
舌を出してベロっと舐め回すようにわたしを見た。
ゾワゾワっと鳥肌が。
ダンと顔が似ていても全く違う。
気持ち悪い!!!
「ダンには可愛がってもらったのか?あいつはモテるだろう?俺と違って侯爵家の息子だからな。従兄弟なのに俺は男爵家の息子だ。ほんとムカつくよな、女だってあいつにばかり群がってくる」
「ダンはかっこよくて優しくて顔も良くてモテるもの」
「へぇ、あんたマジで惚れたんだ?だけどダンはリオの母親に惚れてたんだ。だからリオを必死で守った、あんたは利用されただけだ」
「ダンが好きだった女性……はリオの母親だったの?」
ショック?ううん、だって、ダンはいつもわたしに『リオのことすまない。だけど頼む、お前しか頼めない』と言ってくれた。
リオが『かあちゃん』って言ってくれるのがとても嬉しかった。
血は繋がっていなくてもわたしとリオとダンは家族だった。
「あなたのこと絶対許さない!」
「うわあああああああ」
突然男が床に倒れ込んで苦しみ始めた。
わたしが唯一闘える魔法は、『返報』。
癒してあげた人達の病をわたしは少しずつ魔力の中に貯めておいた。
それをジタバタしながらこの男の足首に近づき、縛られた手で必死で触った。
そしていろんな種類の病気を彼に移した。
「ぐえっ、がほっ、な、なんだ!気分が…悪い、か、体が……痛い、さ、寒…い、頭…が痛い、…………痒い、息…が…苦…し……い」
「あなたは……ダン?」
薄暗い部屋だけど、ダンの面影がある。
「ダン?はっ?あいつと俺を一緒にするな!」
「じゃああなたは?」
どこから見てもダンに似てる。だけど、ここ数年会ってないから違うの?
「ダンはもういないよ。俺とダンは従兄弟なんだ。似てるだろう?」
そう言ってニヤッと笑うこの男を見てダンではないんだと確信した。
ダンはもっとカッコよく笑うもの。こんないやらしい笑いはしないわ。
「あんたを捕えて、神殿に連れ戻すように依頼されていたのに、ダンの奴はあんたを隠してしまった」
「わたしを連れ戻す?」
「ああ、あんた、聖女だろう?あんたが消えて神殿はかなり困っているらしい。金が入らなくなったからな」
わたしを狙ってたの?
じゃあ、リオは?
「息子は?どこに?」
「リオか?あの子はな、ダンの義姉の息子だ。それも相手は高貴なお方の息子だからあんな寂れた村に隠していたんだろうな」
「あそこはダンの家、実家ではないの?」
だってダンはそう言ってたし、村の人たちもダンの子供の頃のことを知ってるわ。
「あそこはダンの従者だった男の実家だ。幼い頃、ダンを連れて何度かあそこにお忍びで遊びにきていたんだ。まさかあんなところにあんたもリオもいるとは思わなくて探すのに時間がかかったんだ。やっと見つけたと思ったらあんたたち二人はさっさと隠れて捕まえることはできなかった」
迷いの森に隠れ住んでいたから?捕まらなかったの?でも、今回リオの学校のために村に戻ってきたから?
「もう諦めて王都に戻ってたんだけど、ちょっと用事があってこの辺に来たらあんた達を見つけたんだ。
しっかり魔術で目眩しされていたからなかなかわからなかったけど、ほら、これ」
そう言って見せられたのはわたしがダンに渡した魔石だった。
「どうしてダンに渡した魔石を持っているの?」
「だ・か・らダンはもう居ないって言っただろう?あいつを殺して俺がもらったんだ」
「嘘!ダンは死なないわ!」
「死んだから俺が持ってるんだろう?」
「あなたのこと、絶対許さない!」
手は縛られたまま。だけどなんとかここから逃げなきゃ。
ダンとリオを探しにいかないと!
わたしは寝転がされていた体をなんとか起きあがろうとジタバタしていた。
「聖女も間抜けだな。こんなとコロで寝転がって!は?でもよく見たらなかなかいい女だな?」
舌を出してベロっと舐め回すようにわたしを見た。
ゾワゾワっと鳥肌が。
ダンと顔が似ていても全く違う。
気持ち悪い!!!
「ダンには可愛がってもらったのか?あいつはモテるだろう?俺と違って侯爵家の息子だからな。従兄弟なのに俺は男爵家の息子だ。ほんとムカつくよな、女だってあいつにばかり群がってくる」
「ダンはかっこよくて優しくて顔も良くてモテるもの」
「へぇ、あんたマジで惚れたんだ?だけどダンはリオの母親に惚れてたんだ。だからリオを必死で守った、あんたは利用されただけだ」
「ダンが好きだった女性……はリオの母親だったの?」
ショック?ううん、だって、ダンはいつもわたしに『リオのことすまない。だけど頼む、お前しか頼めない』と言ってくれた。
リオが『かあちゃん』って言ってくれるのがとても嬉しかった。
血は繋がっていなくてもわたしとリオとダンは家族だった。
「あなたのこと絶対許さない!」
「うわあああああああ」
突然男が床に倒れ込んで苦しみ始めた。
わたしが唯一闘える魔法は、『返報』。
癒してあげた人達の病をわたしは少しずつ魔力の中に貯めておいた。
それをジタバタしながらこの男の足首に近づき、縛られた手で必死で触った。
そしていろんな種類の病気を彼に移した。
「ぐえっ、がほっ、な、なんだ!気分が…悪い、か、体が……痛い、さ、寒…い、頭…が痛い、…………痒い、息…が…苦…し……い」
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