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30話 パーティー ③
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ソフィアを抱きかかえて悩んだ。
レベッカ様にソフィアを返すのが当たり前。だけどこのまま渡してもいいのか。
控え室でぎゅうぎゅうに締め付けられたドレスを少し緩めて無駄な飾りを少し外してあげた。
後で何か言われるだろうと思ったけどそんなことより子供が動きやすい方がいい。
「ソフィア、どうかしら?」
まだ3歳前のソフィアには、軽くなったとか動きやすくなったとかわからないかもしれないけど、ご機嫌が良くなったのは見ていてわかる。
うん、少しでも楽になったのなら良しとしよう。勝手なことをしたことは自覚はある。でも娘が転んでも『みっともない』と言ったレベッカ様のことを思い出すと腹が立ち、喧嘩なら買ってやる!とつい意気込んだ。
本当は多分勝てないし……そんな勇気もないくせに。
あの時はついカッとなったけど今の私はかなり弱気だ。本当は絶対関わりたくない相手なのに、子供のことになるとムキになってしまった。
ふと窓から庭園へ視線を向ける。
リュシアンは何も気づかず友達と庭園で楽しそうに遊んでいた。
その姿にホッとした。
レベッカ様に何か言われたりしていないようだ。
「ソフィア、動きやすくなったからお庭に出て遊ぶ?」
「うん!!」
「………あっ…ソフィアのお母様に許可をもらわなきゃ……」
関わり合いたくないのに……つい要らない言葉を言ってしまった。
「フィアのかあさま?」
「ええ、今日ここに一緒に来たでしょう?」
「ちがう!フィアの、まま、ここにいるの!」
ソフィアはそう言って私の体に必死でしがみついてきた。そんなソフィアを抱きしめ返すのを躊躇いながら「ソフィアの母様はレベッカ様なの」と言ってあげるしかなかった。
離縁して伯爵家との繋がりがない私がソフィアの継母だとはもう言えない。
なのに強気であんなこと言って……思わず感情的になってしまったことを今更ながら後悔した。
ほんと、前世の時も子供のことになるとつい周囲が見えなくなるのよね。
ソフィアやレベッカ様と関わり合いたくないと思って避けるつもりだったのに、自分の方から関わってしまうなんて……
「まま?」
ソフィアはしっかりしている子だけど、甘えるのが苦手。だから私はまず自分の気持ちを我慢せず「ままになんでもいいからお話ししてね」と優しく話しかけた。そして懐いてくれた。
私だってソフィアは可愛い。素直だしリュシアンとも仲良しさんだし。だけど関わってはいけな子。わかっているのに……子供を突き放すなんてできない。
バンッ!
突然控え室の扉を開けたのは体の大きな男性だった。
「おお、ここにいたのか」
ギロっと睨むように私達を見た男性はいきなり近づいて来た。
「あ、あの……」
ソフィアを急いで抱えて後退りをする私に「私はソフィアの祖父だ」と告げられた。
「レベッカ様のお父様?」
「ああ、そうだ」
レベッカ様もこの方も突然押しかけて来るのは、やはり親子だからなのかしら。
ソフィアにとってお祖父様のはずなのに嬉しそうな顔をしていない。
「ソフィア?」と問いかけたら「まま、こわい」と私の胸に顔を埋めた。
「怖い?」
「……うん」
「あの、何か御用ですか?突然入って来るなんて失礼ではありませんか?」
ーーこ、怖い。
でも……レベッカ様といい、このお方といい、やっぱり失礼だと思う。ソフィアが怖かっているしやっぱりつい一言言いたくなってしまった。
「ああ、すまない。田舎者の貴族だからな、無作法なんだ」
ニヤッと嗤う男性。
「ソフィアを探していたんだ。この昼間のパーティーに参加すると耳にしてやって来た」
大きな手が私たちに伸びた。
逃げたくても控え室の奥にいる私。
ソフィアを抱えてドレスを着てヒールの靴では走って逃げることもできない。
ーーああ、元旦那様が帰って来てからの私はいつも何かに巻き込まれてしまって……
「近寄らないでください!ソフィアが怖がっておりますわ」
レベッカ様にソフィアを返すのが当たり前。だけどこのまま渡してもいいのか。
控え室でぎゅうぎゅうに締め付けられたドレスを少し緩めて無駄な飾りを少し外してあげた。
後で何か言われるだろうと思ったけどそんなことより子供が動きやすい方がいい。
「ソフィア、どうかしら?」
まだ3歳前のソフィアには、軽くなったとか動きやすくなったとかわからないかもしれないけど、ご機嫌が良くなったのは見ていてわかる。
うん、少しでも楽になったのなら良しとしよう。勝手なことをしたことは自覚はある。でも娘が転んでも『みっともない』と言ったレベッカ様のことを思い出すと腹が立ち、喧嘩なら買ってやる!とつい意気込んだ。
本当は多分勝てないし……そんな勇気もないくせに。
あの時はついカッとなったけど今の私はかなり弱気だ。本当は絶対関わりたくない相手なのに、子供のことになるとムキになってしまった。
ふと窓から庭園へ視線を向ける。
リュシアンは何も気づかず友達と庭園で楽しそうに遊んでいた。
その姿にホッとした。
レベッカ様に何か言われたりしていないようだ。
「ソフィア、動きやすくなったからお庭に出て遊ぶ?」
「うん!!」
「………あっ…ソフィアのお母様に許可をもらわなきゃ……」
関わり合いたくないのに……つい要らない言葉を言ってしまった。
「フィアのかあさま?」
「ええ、今日ここに一緒に来たでしょう?」
「ちがう!フィアの、まま、ここにいるの!」
ソフィアはそう言って私の体に必死でしがみついてきた。そんなソフィアを抱きしめ返すのを躊躇いながら「ソフィアの母様はレベッカ様なの」と言ってあげるしかなかった。
離縁して伯爵家との繋がりがない私がソフィアの継母だとはもう言えない。
なのに強気であんなこと言って……思わず感情的になってしまったことを今更ながら後悔した。
ほんと、前世の時も子供のことになるとつい周囲が見えなくなるのよね。
ソフィアやレベッカ様と関わり合いたくないと思って避けるつもりだったのに、自分の方から関わってしまうなんて……
「まま?」
ソフィアはしっかりしている子だけど、甘えるのが苦手。だから私はまず自分の気持ちを我慢せず「ままになんでもいいからお話ししてね」と優しく話しかけた。そして懐いてくれた。
私だってソフィアは可愛い。素直だしリュシアンとも仲良しさんだし。だけど関わってはいけな子。わかっているのに……子供を突き放すなんてできない。
バンッ!
突然控え室の扉を開けたのは体の大きな男性だった。
「おお、ここにいたのか」
ギロっと睨むように私達を見た男性はいきなり近づいて来た。
「あ、あの……」
ソフィアを急いで抱えて後退りをする私に「私はソフィアの祖父だ」と告げられた。
「レベッカ様のお父様?」
「ああ、そうだ」
レベッカ様もこの方も突然押しかけて来るのは、やはり親子だからなのかしら。
ソフィアにとってお祖父様のはずなのに嬉しそうな顔をしていない。
「ソフィア?」と問いかけたら「まま、こわい」と私の胸に顔を埋めた。
「怖い?」
「……うん」
「あの、何か御用ですか?突然入って来るなんて失礼ではありませんか?」
ーーこ、怖い。
でも……レベッカ様といい、このお方といい、やっぱり失礼だと思う。ソフィアが怖かっているしやっぱりつい一言言いたくなってしまった。
「ああ、すまない。田舎者の貴族だからな、無作法なんだ」
ニヤッと嗤う男性。
「ソフィアを探していたんだ。この昼間のパーティーに参加すると耳にしてやって来た」
大きな手が私たちに伸びた。
逃げたくても控え室の奥にいる私。
ソフィアを抱えてドレスを着てヒールの靴では走って逃げることもできない。
ーーああ、元旦那様が帰って来てからの私はいつも何かに巻き込まれてしまって……
「近寄らないでください!ソフィアが怖がっておりますわ」
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