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お父様との対面。
キース様との結婚式の日取りが決まった。
わたしの実家のお父様とは全く連絡は取っていない中、アシュア様と王妃様が話を進めてくれた。
キース様もやっと屋敷に帰ってくることが出来た。
「ダイアナ一人にさせてごめん」
キース様がわたしの髪の毛先にそっとキスを落とした。
「アシュア様とリファ様がいつもそばにいてくださったので寂しくなかったですよ?」
「え?それは俺が寂しいよ、俺がいなくてもいいってこと?」
「ち、違います!キース様に会えなくて寂しかった…です」
顔が真っ赤になって俯くわたしにキース様は嬉しそうに笑った。
「よかった、ダイアナ、俺もずっと会いたかった」
ーーうっ、キース様のこの綺麗なお顔でこんなこと言われたらどうしていいのかわからないわ。
「ダイアナ、今度まとめて休みを貰えることになった。母上に聞いたんだけど公爵に会いに行きたい?」
「会いに行きたいと言うか最後に話したいと思っています」
「わかった、会えるように手配をしよう。だけどひとつ条件がある。俺も一緒に会う、それだけは絶対だから」
「はい、お願いします」
「じゃあ休みの時他に何をしたい?」
「他に?」
「うん、せっかくの休みだからどこかに行こう」
「あっ、それならいま上演している劇を観に行きたいです」
「わかった、チケットを押さえておくよ」
「ありがとうございます」
キース様とこんなに話をしたのは初めてかもしれない。
そしてキース様の休日の初日、公爵家へ久しぶりに帰ることにした。
大事なものはこの屋敷には何もない。
あんなに意地を張ってこの屋敷に執着したのに、お母様との思い出はこの場所にあるのではなくわたしの心の中にずっとあるのだとやっと気がついた。
客間に通されてキース様とわたしはお父様が来るのを静かに待った。
執事のトムが自らお茶を淹れてくれた。
「ダイアナ様お元気そうで安心いたしました。ここに来るのはとてもお辛いことだと思います。守って差し上げることができなくて申し訳ありませんでした」
トムが頭を深々と下げた。
彼の目には涙がたまっていた。
「トム、貴方がいつも家族からわたしを庇ってくれていたことわかっているわ。サリーのことは誰も気が付かなかったから仕方がないことなの。だってあんなに優しい人だったのだもの。それがあんな風に変わってしまうなんて思ってもみなかったわ」
「わたしは自分が情けないです。この屋敷に仕えていながら何も出来なかったのです」
「もういいの。トムが居てくれたからこの屋敷でなんとか過ごすことができたの。感謝しているわ」
トムはもう一度頭を下げて部屋を後にした。
二人で静かにお茶を飲んでいるとお父様が現れた。
「待たせてすまなかった」
お父様のその言葉に思わず声が出てしまった。
「えっ?」
自分の声に驚き慌てて「すみません、お忙しい中お時間を取っていただきありがとうございます、公爵様」と言った。
お父様は「公爵様」と言った最後の言葉を聞いて顔を顰めた。
ーー怒るだろうか?
そう思ったけどこの人をお父様と呼びたくなかった。
わたしには父も母ももういない。
今わたしの家族はキース様のネヴァンス家の人達とブラン王国のお祖父様達だけ。
この人は血が繋がった他人。お母様はわたしの心の中にいる。
だから今日公爵家とはさよならをする。
しばらくお互い言葉が出なかった。
黙ったままお茶を飲んでいた。
ーー早く話をしなければ帰れないわ。
「公爵様、キース様との結婚が決まりました」
「……そうか、おめでとう」
お父様はアシュア様達に話は聞いていたのだろう。特に何も言われなかった。
「………今まで、ダイアナに酷い態度を取ってきた……すまなかった」
「わたしは曖昧だった記憶が戻りお母様の日記も読みました。お母様は公爵様を愛していました。裏切られていたことを知っていても死ぬまでわたしと公爵様のことを思っていました。貴方が洗脳されていたとは言えわたしを冷遇したのは貴方の意思です。わたしは貴方との親子関係を解消したいと思って本日はここに来ました」
「……ここに書類は用意してある」
お父様はわたしがここにきた理由をわかっていたのだろう。何も言わずにすぐに書類を渡してくれた。
あとはこの屋敷を出ていけばもう二度と会うことはない。
そう思っているのに……
本当は聞きたいことがあった。言ってやりたいこともあった。
「公爵様はお母様を愛していましたか?貴方のせいでお母様はお爺様に穢されました、貴方を公爵にするためにお母様は辛い思いをしながら死んでいきました」
「……わたしに出会わなければエレファは幸せになれたのだろう、わたしは……エレファを愛していた、だが裏切ってしまった負目からお前とエレファに会わせる顔がなかった。私は狡い、父上に洗脳されていたとは言え楽な方へと逃げた。お前のことも手放せばいいものをエレファの忘形見を手放せなかった。なのにお前と向き合えなかった」
「本当に狡くて弱い人ですね?ミリア様のこと愛していましたか?異母弟妹を愛していますか?」
「ミリアに愛情は一切ない。だが二人の子供達のことは可愛い」
「そうですか……大切にしてあげてください」
ーーもうこれ以上話したくない。責めて怒っても虚しいだけ。
「キース様、帰りましょう?」
キース様は最後まで何も言わなかった。その代わり私の手を握ってくれていた。
私の情けない姿を見てもずっと手を握ってくれていた。
帰る時、玄関に異母弟妹のジェファとエリーナが見送ってくれた。
血は繋がっていてもほとんど交流はなかった。
わたし自身、なんと声をかけていいのかわからなかった。
二人に対しては恨みはない。嫌っているわけではない。でも二人には情はない。
わたしは冷たい異母姉なのだろう。
「お義姉様、今までごめんなさい。ずっと謝りたかった。ずっと無視して酷い態度をとってすみませんでした」
ジェファがわたしに謝った。そして横にいたエリーナも。
「ごめんなさい」
二人の目には涙が溢れていた。
こんな時優しい姉なら微笑んで二人を抱きしめて「気にしないで、あなた達を愛しているわ」と言うのだろうか。
でもわたしには出来なかった。
「さよなら、元気で」
それが今のわたしには精一杯だった。
お父様は黙ってわたしを見送った。
以前のお父様なら「そんな態度を弟達にするなんて!」と怒鳴ってわたしを叩いていただろう。
わたしは振り返ることなく玄関を出た。キース様の手を握りしめたまま。
「ダイアナ、すまなかった!許して欲しいとは思っていない。ずっと恨んでいてくれ。だがお前のことを愛していた。大切な娘だと思っていた。なのに向き合うことから逃げていた」
わたしは振り返らない。返事もしない。
書類を提出すれば、わたしはダイアナ・バーランドからダイアナ・ブランとなる。ブラン王国の国王である伯父様の娘としてキース様に嫁ぐ。
馬車に乗り込んだわたしはキース様の胸の中で泣いた。
あんな酷い態度しか取れなかった。そんな自分に呆れた。だけどこれが本心。
もう二度と彼らとは関わりたくない。
キース様は「ダイアナよく頑張ったね」と言ってくれた。
◆ ◆ ◆
【イアンとオリエの恋】
一つの話として連載始めました。
28日からは新しい話も追加しますのでもしよければ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
たろ
わたしの実家のお父様とは全く連絡は取っていない中、アシュア様と王妃様が話を進めてくれた。
キース様もやっと屋敷に帰ってくることが出来た。
「ダイアナ一人にさせてごめん」
キース様がわたしの髪の毛先にそっとキスを落とした。
「アシュア様とリファ様がいつもそばにいてくださったので寂しくなかったですよ?」
「え?それは俺が寂しいよ、俺がいなくてもいいってこと?」
「ち、違います!キース様に会えなくて寂しかった…です」
顔が真っ赤になって俯くわたしにキース様は嬉しそうに笑った。
「よかった、ダイアナ、俺もずっと会いたかった」
ーーうっ、キース様のこの綺麗なお顔でこんなこと言われたらどうしていいのかわからないわ。
「ダイアナ、今度まとめて休みを貰えることになった。母上に聞いたんだけど公爵に会いに行きたい?」
「会いに行きたいと言うか最後に話したいと思っています」
「わかった、会えるように手配をしよう。だけどひとつ条件がある。俺も一緒に会う、それだけは絶対だから」
「はい、お願いします」
「じゃあ休みの時他に何をしたい?」
「他に?」
「うん、せっかくの休みだからどこかに行こう」
「あっ、それならいま上演している劇を観に行きたいです」
「わかった、チケットを押さえておくよ」
「ありがとうございます」
キース様とこんなに話をしたのは初めてかもしれない。
そしてキース様の休日の初日、公爵家へ久しぶりに帰ることにした。
大事なものはこの屋敷には何もない。
あんなに意地を張ってこの屋敷に執着したのに、お母様との思い出はこの場所にあるのではなくわたしの心の中にずっとあるのだとやっと気がついた。
客間に通されてキース様とわたしはお父様が来るのを静かに待った。
執事のトムが自らお茶を淹れてくれた。
「ダイアナ様お元気そうで安心いたしました。ここに来るのはとてもお辛いことだと思います。守って差し上げることができなくて申し訳ありませんでした」
トムが頭を深々と下げた。
彼の目には涙がたまっていた。
「トム、貴方がいつも家族からわたしを庇ってくれていたことわかっているわ。サリーのことは誰も気が付かなかったから仕方がないことなの。だってあんなに優しい人だったのだもの。それがあんな風に変わってしまうなんて思ってもみなかったわ」
「わたしは自分が情けないです。この屋敷に仕えていながら何も出来なかったのです」
「もういいの。トムが居てくれたからこの屋敷でなんとか過ごすことができたの。感謝しているわ」
トムはもう一度頭を下げて部屋を後にした。
二人で静かにお茶を飲んでいるとお父様が現れた。
「待たせてすまなかった」
お父様のその言葉に思わず声が出てしまった。
「えっ?」
自分の声に驚き慌てて「すみません、お忙しい中お時間を取っていただきありがとうございます、公爵様」と言った。
お父様は「公爵様」と言った最後の言葉を聞いて顔を顰めた。
ーー怒るだろうか?
そう思ったけどこの人をお父様と呼びたくなかった。
わたしには父も母ももういない。
今わたしの家族はキース様のネヴァンス家の人達とブラン王国のお祖父様達だけ。
この人は血が繋がった他人。お母様はわたしの心の中にいる。
だから今日公爵家とはさよならをする。
しばらくお互い言葉が出なかった。
黙ったままお茶を飲んでいた。
ーー早く話をしなければ帰れないわ。
「公爵様、キース様との結婚が決まりました」
「……そうか、おめでとう」
お父様はアシュア様達に話は聞いていたのだろう。特に何も言われなかった。
「………今まで、ダイアナに酷い態度を取ってきた……すまなかった」
「わたしは曖昧だった記憶が戻りお母様の日記も読みました。お母様は公爵様を愛していました。裏切られていたことを知っていても死ぬまでわたしと公爵様のことを思っていました。貴方が洗脳されていたとは言えわたしを冷遇したのは貴方の意思です。わたしは貴方との親子関係を解消したいと思って本日はここに来ました」
「……ここに書類は用意してある」
お父様はわたしがここにきた理由をわかっていたのだろう。何も言わずにすぐに書類を渡してくれた。
あとはこの屋敷を出ていけばもう二度と会うことはない。
そう思っているのに……
本当は聞きたいことがあった。言ってやりたいこともあった。
「公爵様はお母様を愛していましたか?貴方のせいでお母様はお爺様に穢されました、貴方を公爵にするためにお母様は辛い思いをしながら死んでいきました」
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二人に対しては恨みはない。嫌っているわけではない。でも二人には情はない。
わたしは冷たい異母姉なのだろう。
「お義姉様、今までごめんなさい。ずっと謝りたかった。ずっと無視して酷い態度をとってすみませんでした」
ジェファがわたしに謝った。そして横にいたエリーナも。
「ごめんなさい」
二人の目には涙が溢れていた。
こんな時優しい姉なら微笑んで二人を抱きしめて「気にしないで、あなた達を愛しているわ」と言うのだろうか。
でもわたしには出来なかった。
「さよなら、元気で」
それが今のわたしには精一杯だった。
お父様は黙ってわたしを見送った。
以前のお父様なら「そんな態度を弟達にするなんて!」と怒鳴ってわたしを叩いていただろう。
わたしは振り返ることなく玄関を出た。キース様の手を握りしめたまま。
「ダイアナ、すまなかった!許して欲しいとは思っていない。ずっと恨んでいてくれ。だがお前のことを愛していた。大切な娘だと思っていた。なのに向き合うことから逃げていた」
わたしは振り返らない。返事もしない。
書類を提出すれば、わたしはダイアナ・バーランドからダイアナ・ブランとなる。ブラン王国の国王である伯父様の娘としてキース様に嫁ぐ。
馬車に乗り込んだわたしはキース様の胸の中で泣いた。
あんな酷い態度しか取れなかった。そんな自分に呆れた。だけどこれが本心。
もう二度と彼らとは関わりたくない。
キース様は「ダイアナよく頑張ったね」と言ってくれた。
◆ ◆ ◆
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