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3話
◆ ◆ ◆ エドワード
「リオ、やっと歩けるようになってよかった」
リーシャがベッドに来て俺に肩を貸してくれる。その肩に手を置いてベッドから立ち上がる。
左足が折れていた俺はまだ完全に歩くことは出来ない。
リーシャから松葉杖を受け取り、それを頼りに少しずつ歩を進める。
相変わらず記憶は戻らない。
誰も俺のことを探していないらしい。
俺は騎士だったのなら行方不明になっているのだろうから誰かしら探してくれているはずなのに。そんな話は入って来ない。
「リーシャ、世話になっていつもすまない」
「何言ってるの!リオが村の子供達に字や計算を教えてくれるからみんな助かってるのよ」
「俺が覚えているのはそんなことくらいだから……」
俺が身につけていた物には俺の素性が分かるものはなかったらしい。川に流された時には服もボロボロでまともな姿ではなかったと聞いている。
自分が何者なのか、歳は幾つなのか、名前は?どんなに思い出そうとしても思い出せない。
時間だけがどんどん過ぎていく。
このままここで暮らすわけには行かない。
怪我が治ったら一度王都へ行き騎士団に顔を出してみるつもりだ。そうすれば何かわかるかもしれない。
そう思いながらなんとか過ごしていた。
松葉杖無しで歩けるようになった頃、外を少しずつ歩く練習を始めた。
リーシャは隣で「大丈夫?転ばないでね」と声をかけてくれる。
「心配しなくて大丈夫、もう歩けるから」と話していると、村で勉強を教えている親達が話しかけてきた。
「リオさんとリーシャは本当に仲がいいな。元気になったら結婚するんだろう?」
「もう一緒に暮らしているんだからそりゃそうだろう」
「もう!おじさん達何言ってるの!」
リーシャが顔を赤らめている。
ーー結婚?
俺はリーシャに感謝はしていたがそんな風に彼女をみたことはなかった。
「リオさん、リーシャは明るくて素直で村一番の器量もちなんだ。大切にしてやってくれよ」
リーシャはそんなからかいの言葉を否定しようとしない。
俺は一瞬呆然としたが
「リーシャ家族には感謝しています。行く当てのない俺の面倒を見てもらいました。もう怪我も良くなりました。一度王都へ行き自分が誰なのか調べてみようと思っています」
俺ははっきりとリーシャとはそんな関係ではないと村の人たちに伝えた。
村の人達は驚いた顔をしていた。
「えっ?だって付き合ってるんだろう?リーシャがそう言っていたぞ」
「もうすぐ結婚すると聞いていたんだが……」
横に居たリーシャは慌てて大きな声を出した。
「リオ、早く行こう!」
俺の手を引いて村の人たちから離れようとした。
「リーシャ、あの人たちが言っているのはーーー「気にしないで!変なことしか言わないんだから!」
リーシャは誤魔化すように言うと話を逸らした。
「ねえ、それよりリオは王都へ行くの?」
「そのつもりだ、世話になっておきながら話すのが遅くなってすまない。いずれまた礼に伺うつもりだ。自分が誰なのか思い出したいんだ」
リーシャは俺の言葉に泣き崩れた。
◇ ◆ ◇ アーバン
兄貴が行方不明になってもうすぐ半年。
ラフェは妊娠9ヶ月になろうとしていた。
ラフェには年上の兄しかいない。実家に帰るとなれば兄家族と同居になる。
やっと実家から出て新しい生活が始まったのにまた肩身の狭い思いをすることになるだろう。
だからと言ってうちの敷地の住んでいる離れで暮らすのも今はいい。だけどもし俺が結婚すれば居づらくなる。
ベルと付き合い出したのはラフェが兄貴と結婚してから。ずっとラフェに片思いをしてきた。
物心ついた時からずっと一緒だったラフェ。両親同士が仲が良かったのもあって兄貴の婚約者に幼い頃から決まっていたラフェ。
俺にとっては兄貴の婚約者で幼馴染でしかなかった。好きだと気がついたのはラフェの両親が事故で亡くなった日。
ラフェに知らせが入った時たまたま一緒に遊んでいた俺は、ラフェの震える体を見て守ってやりたいと思って手を握りしめた。
「ラフェ、俺側にいるから、大丈夫だから」
8歳の俺たちは突然の死にどうしていいか分からず手を握り合うしか出来なかった。
おじさんとおばさんの遺体の対面の時、ラフェは声を殺して泣いた。
ただポロポロと涙を流して、一言も声を出さなかった。俺はそんなラフェを抱きしめて代わりに声を出して泣いた。
小さい時はラフェの方が体が大きかったのにいつの間にか俺の方が大きくなっていた。俺より少し小さなラフェが俺の腕の中で小刻みに震えながら泣いている姿にずっと守ってやりたいと思った。
それがラフェを女の子として意識した初めての日だった。
ラフェは自分は平凡で何にも取り柄がないと言う。だけど、茶色い髪は光に当たるとキラキラと輝いていてとても綺麗な髪だ。
華やかな顔ではないけど鼻筋も通っていて二重で瞳が大きい。前髪で隠して見えないようにしているから地味に見えるだけで、目を出して地味なワンピースから明るい服に着替えればかなり雰囲気は変わる。
本当は美人なのにあまりお洒落をしないだけ。おばさんが生きていた頃はラフェはいつも可愛くしていた。おばさんが死んでからは年上の兄が世話をするので、ラフェ自身もおしゃれをする余裕がなかった。時間もお金もそして心にも。
年上の兄には家庭があった。
だからラフェはあまり我儘を言わないおとなしい子になっていた。
だけどみんなにラフェの本当の姿がバレなくていいと俺は思っていた。
俺だけが知っていればいいと。兄貴の婚約者だけどまだ結婚するわけではない。俺はなんとか自分が結婚相手になれるかもしれない、そう思っていた。
俺は兄貴のいない今、自分がラフェを守りたい。そう考えてしまっていた。
「リオ、やっと歩けるようになってよかった」
リーシャがベッドに来て俺に肩を貸してくれる。その肩に手を置いてベッドから立ち上がる。
左足が折れていた俺はまだ完全に歩くことは出来ない。
リーシャから松葉杖を受け取り、それを頼りに少しずつ歩を進める。
相変わらず記憶は戻らない。
誰も俺のことを探していないらしい。
俺は騎士だったのなら行方不明になっているのだろうから誰かしら探してくれているはずなのに。そんな話は入って来ない。
「リーシャ、世話になっていつもすまない」
「何言ってるの!リオが村の子供達に字や計算を教えてくれるからみんな助かってるのよ」
「俺が覚えているのはそんなことくらいだから……」
俺が身につけていた物には俺の素性が分かるものはなかったらしい。川に流された時には服もボロボロでまともな姿ではなかったと聞いている。
自分が何者なのか、歳は幾つなのか、名前は?どんなに思い出そうとしても思い出せない。
時間だけがどんどん過ぎていく。
このままここで暮らすわけには行かない。
怪我が治ったら一度王都へ行き騎士団に顔を出してみるつもりだ。そうすれば何かわかるかもしれない。
そう思いながらなんとか過ごしていた。
松葉杖無しで歩けるようになった頃、外を少しずつ歩く練習を始めた。
リーシャは隣で「大丈夫?転ばないでね」と声をかけてくれる。
「心配しなくて大丈夫、もう歩けるから」と話していると、村で勉強を教えている親達が話しかけてきた。
「リオさんとリーシャは本当に仲がいいな。元気になったら結婚するんだろう?」
「もう一緒に暮らしているんだからそりゃそうだろう」
「もう!おじさん達何言ってるの!」
リーシャが顔を赤らめている。
ーー結婚?
俺はリーシャに感謝はしていたがそんな風に彼女をみたことはなかった。
「リオさん、リーシャは明るくて素直で村一番の器量もちなんだ。大切にしてやってくれよ」
リーシャはそんなからかいの言葉を否定しようとしない。
俺は一瞬呆然としたが
「リーシャ家族には感謝しています。行く当てのない俺の面倒を見てもらいました。もう怪我も良くなりました。一度王都へ行き自分が誰なのか調べてみようと思っています」
俺ははっきりとリーシャとはそんな関係ではないと村の人たちに伝えた。
村の人達は驚いた顔をしていた。
「えっ?だって付き合ってるんだろう?リーシャがそう言っていたぞ」
「もうすぐ結婚すると聞いていたんだが……」
横に居たリーシャは慌てて大きな声を出した。
「リオ、早く行こう!」
俺の手を引いて村の人たちから離れようとした。
「リーシャ、あの人たちが言っているのはーーー「気にしないで!変なことしか言わないんだから!」
リーシャは誤魔化すように言うと話を逸らした。
「ねえ、それよりリオは王都へ行くの?」
「そのつもりだ、世話になっておきながら話すのが遅くなってすまない。いずれまた礼に伺うつもりだ。自分が誰なのか思い出したいんだ」
リーシャは俺の言葉に泣き崩れた。
◇ ◆ ◇ アーバン
兄貴が行方不明になってもうすぐ半年。
ラフェは妊娠9ヶ月になろうとしていた。
ラフェには年上の兄しかいない。実家に帰るとなれば兄家族と同居になる。
やっと実家から出て新しい生活が始まったのにまた肩身の狭い思いをすることになるだろう。
だからと言ってうちの敷地の住んでいる離れで暮らすのも今はいい。だけどもし俺が結婚すれば居づらくなる。
ベルと付き合い出したのはラフェが兄貴と結婚してから。ずっとラフェに片思いをしてきた。
物心ついた時からずっと一緒だったラフェ。両親同士が仲が良かったのもあって兄貴の婚約者に幼い頃から決まっていたラフェ。
俺にとっては兄貴の婚約者で幼馴染でしかなかった。好きだと気がついたのはラフェの両親が事故で亡くなった日。
ラフェに知らせが入った時たまたま一緒に遊んでいた俺は、ラフェの震える体を見て守ってやりたいと思って手を握りしめた。
「ラフェ、俺側にいるから、大丈夫だから」
8歳の俺たちは突然の死にどうしていいか分からず手を握り合うしか出来なかった。
おじさんとおばさんの遺体の対面の時、ラフェは声を殺して泣いた。
ただポロポロと涙を流して、一言も声を出さなかった。俺はそんなラフェを抱きしめて代わりに声を出して泣いた。
小さい時はラフェの方が体が大きかったのにいつの間にか俺の方が大きくなっていた。俺より少し小さなラフェが俺の腕の中で小刻みに震えながら泣いている姿にずっと守ってやりたいと思った。
それがラフェを女の子として意識した初めての日だった。
ラフェは自分は平凡で何にも取り柄がないと言う。だけど、茶色い髪は光に当たるとキラキラと輝いていてとても綺麗な髪だ。
華やかな顔ではないけど鼻筋も通っていて二重で瞳が大きい。前髪で隠して見えないようにしているから地味に見えるだけで、目を出して地味なワンピースから明るい服に着替えればかなり雰囲気は変わる。
本当は美人なのにあまりお洒落をしないだけ。おばさんが生きていた頃はラフェはいつも可愛くしていた。おばさんが死んでからは年上の兄が世話をするので、ラフェ自身もおしゃれをする余裕がなかった。時間もお金もそして心にも。
年上の兄には家庭があった。
だからラフェはあまり我儘を言わないおとなしい子になっていた。
だけどみんなにラフェの本当の姿がバレなくていいと俺は思っていた。
俺だけが知っていればいいと。兄貴の婚約者だけどまだ結婚するわけではない。俺はなんとか自分が結婚相手になれるかもしれない、そう思っていた。
俺は兄貴のいない今、自分がラフェを守りたい。そう考えてしまっていた。
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