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番外編 アルバード②
僕が朝の鍛錬に参加していた時、アーバンおじさんが困った顔をして現れた。
「どうしたんですか?」
そっとおじさんの近くに言って聞いてみた。
「ああ、うん、すまないがしばらくここの訓練生達との朝練に参加できなくなった」
「そうなんですね、残念です。おじさんと鍛錬できるのがとても楽しみだったんですけど、用事があるのなら仕方がないですよね」
「俺もアルに教えるのは楽しみだったんだが、また別の機会に時間を作るから待っててくれ」
おじさんは時間があれば早めに出勤して訓練生の朝の鍛錬に顔を出して指導してくれていた。たまに会えるおじさんとの時間を楽しみにしていた。
たくさんいる訓練生の一人としてだけど、それでもおじさんから指導してもらえるのは嬉しかった。
僕が、がっかりした顔をあからさまにしたみたいで、おじさんは「また今度な」と約束をしてくれた。
朝早くと学校終わりは、訓練生は鍛錬に明け暮れている。
今は基本の構えや体力作りが主だけど、いずれはグレン様やアレックス様のように名だたる騎士になるのが目標だ。
ーーーいつかは…夢は叶うはずだから…努力を重ねれば……
学校では勉強も手を抜かないようにしている。そうしないと特待生から落とされるとお金が掛かってしまう。
お母さんにはもうお金のことで心配をかけたくない。
そんな僕にキズリーが心配して言った。
「頑張りすぎたら人間って死ぬらしいぞ。それに父上が言ってたんだけど、大事な大事な毛が抜けるらしい」
「大事な毛?」
「そう頭もだけどいろんな毛が………俺その話を聞いて勉強を頑張るのやめたんだ」
「そう?なんだ…」
キズリーは元々あんまり勉強はしてなかった気がするけどな。
「だからアルはほどほどにしてた方が絶対いいって!それに若い時から頑張ることを生き急ぐって言うらしいんだ」
「生き急ぐ?」
「生き急ぐは、『ものごとを焦るように急いで生きる』ってことで死に向かって生きていることらしい。アル、俺たちはまだ若いんだからそんなに急いで生きなくてもいいと思うんだ」
「う、うん」
「だからな、アル、今日は俺と放課後遊びに行かないか?」
「遊びに?」
ーーーなんだ、そう言うことか。
「ああ、最近街中で人気の美味しいケーキの店があるんだけど、男の俺が一人で行くにはちょっと抵抗があるんだ。アルは綺麗な顔立ちだしそういうオシャレな店に行っても見劣りしなさそうだから、一緒についてきて欲しいんだ」
「行ってみたいの?」
「いや言ってみたいんじゃなくて、アルの息抜きにどうかなと思って」
キズリーは少し照れて誤魔化していた。
「わかった、じゃあ今日はキズリーに付き合うよ」
「本当か?やった!じゃあ放課後絶対一緒に行こう!約束だぞ」
「うん、放課後声かけて!習慣でつい席立って鍛錬に行こうとするかもしれないから」
「仕方ないな。わかった、じゃあ約束だからな!」
僕とキズリーは、キズリーの家の馬車に乗り、街へ向かった。
最近は学校と王城の中にある鍛錬場と寮だけで生活していて街へ出かけることはほとんどなかった。
ケーキ屋さんに入ると人気店なのかかなり人がいた。特に女の子が多かった。
「久しぶりに街に来たよ」
「アルは王都で子供の頃は暮らしていたんだろう?」
「うん、そうらしい。あんまり記憶はないけど」
「なぁアル、お前何も言わないから俺勘違いしてたけど、お前、辺境伯領にあるノーズ子爵の義理の息子になってるらしいな」
「あー、うん、グレン様とお母さんが再婚したんだ」
ーーーそう言えばキズリーには下の名前を教えてなかった。学校ではアルバードとしか名乗っていない。
入学時は再婚していなかったので、平民だと思われていたからそのままにしておいたんだった。
「俺、お前が特待生として必死で頑張ってるから金がないんだと心配してたんだ。だっていくら頑張っても平民だと騎士隊に入団しても出世は難しいと聞いたことがあるしさ」
「キズリーっていい奴だね。僕のこといつも心配ばかりしてくれて。友達が出来ないだろうと言って声をかけてくれるし、おかげでいろんな子達と仲良くなれた」
「お前、忘れてるかもしれないけど入試の時、俺が試験会場がわからなくて困ってた時、『君も受験生?』って声をかけて『あっちだよ』って教えてくれたんだ。みんなピリピリしていて人に聞きにくくて戸惑っていた時で、おかげで落ち着いて試験受けられたんだ」
「あの時の?すっごく挙動不審なくらいキョロキョロしてる子がいて、あれは迷子だなって思ったんだ」
「迷子?違うよ!ちょっと場所がわからなかっただけなんだ」
「そっか、でもやっぱりキズリーはいい奴だね」
僕がそう言うとキズリーは顔だけでなく耳まで赤くなっていた。
二人で美味しいケーキを3個も食べて馬車が待っている場所まで歩いていると………
「なあ、あの子、なんとなくアルに似てないか?」
金髪に碧眼の男の子。僕とは髪色も違う。僕は明るめの茶色い髪だし瞳はコバルト色。だけど確かに顔が似ている。僕よりもひとまわり小さいけど……
なんとなくみてはいけない気がして「キズリー行こう」とその男の子の横を急いで通り過ぎようとした。
男の子は誰かを待っているようで店の前に立っていた。
「お父さん!」
男の子の声に僕は………
「どうしたんですか?」
そっとおじさんの近くに言って聞いてみた。
「ああ、うん、すまないがしばらくここの訓練生達との朝練に参加できなくなった」
「そうなんですね、残念です。おじさんと鍛錬できるのがとても楽しみだったんですけど、用事があるのなら仕方がないですよね」
「俺もアルに教えるのは楽しみだったんだが、また別の機会に時間を作るから待っててくれ」
おじさんは時間があれば早めに出勤して訓練生の朝の鍛錬に顔を出して指導してくれていた。たまに会えるおじさんとの時間を楽しみにしていた。
たくさんいる訓練生の一人としてだけど、それでもおじさんから指導してもらえるのは嬉しかった。
僕が、がっかりした顔をあからさまにしたみたいで、おじさんは「また今度な」と約束をしてくれた。
朝早くと学校終わりは、訓練生は鍛錬に明け暮れている。
今は基本の構えや体力作りが主だけど、いずれはグレン様やアレックス様のように名だたる騎士になるのが目標だ。
ーーーいつかは…夢は叶うはずだから…努力を重ねれば……
学校では勉強も手を抜かないようにしている。そうしないと特待生から落とされるとお金が掛かってしまう。
お母さんにはもうお金のことで心配をかけたくない。
そんな僕にキズリーが心配して言った。
「頑張りすぎたら人間って死ぬらしいぞ。それに父上が言ってたんだけど、大事な大事な毛が抜けるらしい」
「大事な毛?」
「そう頭もだけどいろんな毛が………俺その話を聞いて勉強を頑張るのやめたんだ」
「そう?なんだ…」
キズリーは元々あんまり勉強はしてなかった気がするけどな。
「だからアルはほどほどにしてた方が絶対いいって!それに若い時から頑張ることを生き急ぐって言うらしいんだ」
「生き急ぐ?」
「生き急ぐは、『ものごとを焦るように急いで生きる』ってことで死に向かって生きていることらしい。アル、俺たちはまだ若いんだからそんなに急いで生きなくてもいいと思うんだ」
「う、うん」
「だからな、アル、今日は俺と放課後遊びに行かないか?」
「遊びに?」
ーーーなんだ、そう言うことか。
「ああ、最近街中で人気の美味しいケーキの店があるんだけど、男の俺が一人で行くにはちょっと抵抗があるんだ。アルは綺麗な顔立ちだしそういうオシャレな店に行っても見劣りしなさそうだから、一緒についてきて欲しいんだ」
「行ってみたいの?」
「いや言ってみたいんじゃなくて、アルの息抜きにどうかなと思って」
キズリーは少し照れて誤魔化していた。
「わかった、じゃあ今日はキズリーに付き合うよ」
「本当か?やった!じゃあ放課後絶対一緒に行こう!約束だぞ」
「うん、放課後声かけて!習慣でつい席立って鍛錬に行こうとするかもしれないから」
「仕方ないな。わかった、じゃあ約束だからな!」
僕とキズリーは、キズリーの家の馬車に乗り、街へ向かった。
最近は学校と王城の中にある鍛錬場と寮だけで生活していて街へ出かけることはほとんどなかった。
ケーキ屋さんに入ると人気店なのかかなり人がいた。特に女の子が多かった。
「久しぶりに街に来たよ」
「アルは王都で子供の頃は暮らしていたんだろう?」
「うん、そうらしい。あんまり記憶はないけど」
「なぁアル、お前何も言わないから俺勘違いしてたけど、お前、辺境伯領にあるノーズ子爵の義理の息子になってるらしいな」
「あー、うん、グレン様とお母さんが再婚したんだ」
ーーーそう言えばキズリーには下の名前を教えてなかった。学校ではアルバードとしか名乗っていない。
入学時は再婚していなかったので、平民だと思われていたからそのままにしておいたんだった。
「俺、お前が特待生として必死で頑張ってるから金がないんだと心配してたんだ。だっていくら頑張っても平民だと騎士隊に入団しても出世は難しいと聞いたことがあるしさ」
「キズリーっていい奴だね。僕のこといつも心配ばかりしてくれて。友達が出来ないだろうと言って声をかけてくれるし、おかげでいろんな子達と仲良くなれた」
「お前、忘れてるかもしれないけど入試の時、俺が試験会場がわからなくて困ってた時、『君も受験生?』って声をかけて『あっちだよ』って教えてくれたんだ。みんなピリピリしていて人に聞きにくくて戸惑っていた時で、おかげで落ち着いて試験受けられたんだ」
「あの時の?すっごく挙動不審なくらいキョロキョロしてる子がいて、あれは迷子だなって思ったんだ」
「迷子?違うよ!ちょっと場所がわからなかっただけなんだ」
「そっか、でもやっぱりキズリーはいい奴だね」
僕がそう言うとキズリーは顔だけでなく耳まで赤くなっていた。
二人で美味しいケーキを3個も食べて馬車が待っている場所まで歩いていると………
「なあ、あの子、なんとなくアルに似てないか?」
金髪に碧眼の男の子。僕とは髪色も違う。僕は明るめの茶色い髪だし瞳はコバルト色。だけど確かに顔が似ている。僕よりもひとまわり小さいけど……
なんとなくみてはいけない気がして「キズリー行こう」とその男の子の横を急いで通り過ぎようとした。
男の子は誰かを待っているようで店の前に立っていた。
「お父さん!」
男の子の声に僕は………
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