1 / 25
1話
しおりを挟む
ライナ様の結婚式はとてもアットホームで思わずこちらまで涙が出てしまった。
わたしが騎士になって数年。
気がつけばオリソン国での生活に馴染んでこのままずっと一人なのだろうと思い始めた。
イアン様に告白されたあの日……
『忘れられないから、ずっとずっと愛しているから俺は君だけなんだこれからもずっと。貴女しか愛せない』
『わたしは…………』
断った。
だってオリソン国とアルク国での遠距離恋愛なんて無理がある。近くにいた時でもすれ違っていたのに……
いつも彼の近くには女性達がいる。本人は無自覚でも女性達は寄ってくる。
わたしはそんな生活にもう耐えられない。
新しい恋を見つけようと何度となくお付き合いをしてみた。
でも『イアン様ならこんな風にしてくれる』
『イアン様ならこう言うだろう』とつい彼と比べてしまい数度のデートで別れてしまう。
どんなに優しい人でもかっこいい人でも心が動かなかった。
もう恋愛はいいかなと思うようになった。
なのに……カイさんは本当に余計なことしかしない。
いつのまにかイーサン様の仕事のためと言ってイアン様をオリソン国へ連れて来た。
「オリエ、あいつは仕事ができる。いい奴をうちの国に引っ張ってこれた」と嬉しそうに言った。
わたしは顔が引き攣るしかなかった。やっと終わらせた恋をまた掻き乱そうとするカイさん。
「カイさん!どうしてイアン様を!」
「あー、もう終わったんだろう?だったら気にする必要はない。俺はこの国に必要な人材だから引っ張って来たんだ、お前のことは関係ない」
「………」
わたしは何も言えなくなった。
確かに関係ないのだからわたしが意見を言う必要はない。ううん、言う権利はない。
わたしの仕事は騎士。特に護衛が多くあまり彼と関わることはない。
王宮でも遠くから姿を見ることはあっても直接の接点はないはず。
イアン様がオリソン国に来てから話す機会はなかった。
このままお互いすれ違ったままで自然に時が過ぎると思っていた。
わたしが騎士になって数年。
気がつけばオリソン国での生活に馴染んでこのままずっと一人なのだろうと思い始めた。
イアン様に告白されたあの日……
『忘れられないから、ずっとずっと愛しているから俺は君だけなんだこれからもずっと。貴女しか愛せない』
『わたしは…………』
断った。
だってオリソン国とアルク国での遠距離恋愛なんて無理がある。近くにいた時でもすれ違っていたのに……
いつも彼の近くには女性達がいる。本人は無自覚でも女性達は寄ってくる。
わたしはそんな生活にもう耐えられない。
新しい恋を見つけようと何度となくお付き合いをしてみた。
でも『イアン様ならこんな風にしてくれる』
『イアン様ならこう言うだろう』とつい彼と比べてしまい数度のデートで別れてしまう。
どんなに優しい人でもかっこいい人でも心が動かなかった。
もう恋愛はいいかなと思うようになった。
なのに……カイさんは本当に余計なことしかしない。
いつのまにかイーサン様の仕事のためと言ってイアン様をオリソン国へ連れて来た。
「オリエ、あいつは仕事ができる。いい奴をうちの国に引っ張ってこれた」と嬉しそうに言った。
わたしは顔が引き攣るしかなかった。やっと終わらせた恋をまた掻き乱そうとするカイさん。
「カイさん!どうしてイアン様を!」
「あー、もう終わったんだろう?だったら気にする必要はない。俺はこの国に必要な人材だから引っ張って来たんだ、お前のことは関係ない」
「………」
わたしは何も言えなくなった。
確かに関係ないのだからわたしが意見を言う必要はない。ううん、言う権利はない。
わたしの仕事は騎士。特に護衛が多くあまり彼と関わることはない。
王宮でも遠くから姿を見ることはあっても直接の接点はないはず。
イアン様がオリソン国に来てから話す機会はなかった。
このままお互いすれ違ったままで自然に時が過ぎると思っていた。
209
あなたにおすすめの小説
あなたが幸せになるために
月山 歩
恋愛
幼い頃から共に育った二人は、互いに想い合いながらも、王子と平民という越えられない身分の壁に阻まれ、結ばれることは叶わない。
やがて王子の婚姻が目前に迫ると、オーレリアは決意する。
自分の存在が、最愛の人を不貞へと追い込む姿だけは、どうしても見たくなかったから。
彼女は最後に、二人きりで静かな食事の時間を過ごし、王子の前から姿を消した。
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
【完結】伯爵令嬢は婚約を終わりにしたい〜次期公爵の幸せのために婚約破棄されることを目指して悪女になったら、なぜか溺愛されてしまったようです〜
よどら文鳥
恋愛
伯爵令嬢のミリアナは、次期公爵レインハルトと婚約関係である。
二人は特に問題もなく、順調に親睦を深めていった。
だがある日。
王女のシャーリャはミリアナに対して、「二人の婚約を解消してほしい、レインハルトは本当は私を愛しているの」と促した。
ミリアナは最初こそ信じなかったが王女が帰った後、レインハルトとの会話で王女のことを愛していることが判明した。
レインハルトの幸せをなによりも優先して考えているミリアナは、自分自身が嫌われて婚約破棄を宣告してもらえばいいという決断をする。
ミリアナはレインハルトの前では悪女になりきることを決意。
もともとミリアナは破天荒で活発な性格である。
そのため、悪女になりきるとはいっても、むしろあまり変わっていないことにもミリアナは気がついていない。
だが、悪女になって様々な作戦でレインハルトから嫌われるような行動をするが、なぜか全て感謝されてしまう。
それどころか、レインハルトからの愛情がどんどんと深くなっていき……?
※前回の作品同様、投稿前日に思いついて書いてみた作品なので、先のプロットや展開は未定です。今作も、完結までは書くつもりです。
※第一話のキャラがざまぁされそうな感じはありますが、今回はざまぁがメインの作品ではありません。もしかしたら、このキャラも更生していい子になっちゃったりする可能性もあります。(このあたり、現時点ではどうするか展開考えていないです)
【完結】私の事は気にせずに、そのままイチャイチャお続け下さいませ ~私も婚約解消を目指して頑張りますから~
山葵
恋愛
ガルス侯爵家の令嬢である わたくしミモルザには、婚約者がいる。
この国の宰相である父を持つ、リブルート侯爵家嫡男レイライン様。
父同様、優秀…と期待されたが、顔は良いが頭はイマイチだった。
顔が良いから、女性にモテる。
わたくしはと言えば、頭は、まぁ優秀な方になるけれど、顔は中の上位!?
自分に釣り合わないと思っているレイラインは、ミモルザの見ているのを知っていて今日も美しい顔の令嬢とイチャイチャする。
*沢山の方に読んで頂き、ありがとうございます。m(_ _)m
【完結】嘘も恋も、甘くて苦い毒だった
綾取
恋愛
伯爵令嬢エリシアは、幼いころに出会った優しい王子様との再会を夢見て、名門学園へと入学する。
しかし待ち受けていたのは、冷たくなった彼──レオンハルトと、策略を巡らせる令嬢メリッサ。
周囲に広がる噂、揺れる友情、すれ違う想い。
エリシアは、信じていた人たちから少しずつ距離を置かれていく。
ただ一人、彼女を信じて寄り添ったのは、親友リリィ。
貴族の学園は、恋と野心が交錯する舞台。
甘い言葉の裏に、罠と裏切りが潜んでいた。
奪われたのは心か、未来か、それとも──名前のない毒。
【完結】愛され令嬢は、死に戻りに気付かない
かまり
恋愛
公爵令嬢エレナは、婚約者の王子と聖女に嵌められて処刑され、死に戻るが、
それを夢だと思い込んだエレナは考えなしに2度目を始めてしまう。
しかし、なぜかループ前とは違うことが起きるため、エレナはやはり夢だったと確信していたが、
結局2度目も王子と聖女に嵌められる最後を迎えてしまった。
3度目の死に戻りでエレナは聖女に勝てるのか?
聖女と婚約しようとした王子の目に、涙が見えた気がしたのはなぜなのか?
そもそも、なぜ死に戻ることになったのか?
そして、エレナを助けたいと思っているのは誰なのか…
色んな謎に包まれながらも、王子と幸せになるために諦めない、
そんなエレナの逆転勝利物語。
婚約者から「君のことを好きになれなかった」と婚約解消されました。えっ、あなたから告白してきたのに?
四折 柊
恋愛
結婚式を三か月後に控えたある日、婚約者である侯爵子息スコットに「セシル……君のことを好きになれなかった」と言われた。私は驚きそして耳を疑った。(だってあなたが私に告白をして婚約を申し込んだのですよ?)
スコットに理由を問えば告白は人違いだったらしい。ショックを受けながらも新しい婚約者を探そうと気持ちを切り替えたセシルに、美貌の公爵子息から縁談の申し込みが来た。引く手数多な人がなぜ私にと思いながら会ってみると、どうやら彼はシスコンのようだ。でも嫌な感じはしない。セシルは彼と婚約することにした――。全40話。
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる