『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道

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第17話「対空戦闘」

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三体のワイバーンが、隕石のような勢いでサラへ突っ込んでくる。  先頭の一体が、鋼鉄をも引き裂く鉤爪を突き出し、サラの持つ大盾に激突した。

 ガギィィィンッ!

 凄まじい金属音が周囲の空気を震わせる。  だが、サラは一歩も引かなかった。  『絶対防御の大盾』が赤く発光し、衝撃を瞬時に霧散させる。  ワイバーンの方が、予期せぬ硬さに驚いたように目を丸くし、反動でバランスを崩した。

「重さが足りないわよ! もっと腰を入れて突っ込んで来なさい!」

 サラが吼える。  その挑発に乗り、残りの二体も彼女に殺到するが、結果は同じだ。  どれだけ鋭い爪も、強靭な顎も、あの黒い盾の前では無意味だった。  傷一つ付かない要塞。それが今のサラだ。

「今です、リーナ!」

 俺の合図より早く、既に矢は放たれていた。  ヒュンッ!  風切り音が三つ、ほぼ同時に響く。  リーナの瞳は青く澄み渡り、【千里眼】によってワイバーンの翼膜にある極小の血管や筋肉の継ぎ目を捉えていた。

 ドスッ、ドスッ、ドスッ!

 矢は吸い込まれるように翼の関節を貫いた。  飛行能力を支える要を破壊され、ワイバーンたちは悲鳴を上げながら地面に叩きつけられる。  砂煙が舞い上がる。

「ニャッ!」

 その煙の中に、黒い影が躍り込んだ。  ミオだ。  【シャドウステップ】による瞬間移動。  影から影へと渡り歩き、墜落して藻掻いているワイバーンの懐へ潜り込む。

 彼女の両手には、鋭い短剣が握られている。  【連撃の心得】による高速の斬撃。  シュバババッ!  一瞬の交錯で、ワイバーンのアキレス腱と翼の付け根が切り裂かれた。  これで奴らは二度と空へは戻れない。ただの地を這うトカゲだ。

「仕上げだ」

 俺は隠れていた場所から飛び出す。  【神速の脚】を発動。  俺の姿は残像となり、這いずり回るワイバーンたちの間を縫うように駆け抜ける。

 視界には、三つの『赤い点』が見えている。  首の付け根、逆鱗の奥にある急所。

 一体目。  すれ違いざまに剣を突き入れる。  ズブリ。  抵抗なく刃が吸い込まれ、即死。

 二体目。  起き上がろうとしたところを、脳天から串刺しにする。  即死。

 三体目。  恐怖を感じたのか後ずさりしようとしたが、遅い。  喉元を貫く。  即死。

 パン、パン、パン。  乾いた破裂音と共に、三体の巨体は光の粒子となって消滅した。  後に残ったのは、数個のアイテムだけだ。

「楽勝だな」

 俺は剣を払い、ドロップ品を回収する。  【飛竜の皮】、【竜の牙】……そして、一本の青白い槍。

【飛竜の槍(ワイバーン・スピア)】 
【レアリティ:SR】 
【攻撃力:800】 
【効果:投擲時、命中補正(大)。投擲後、使用者の手元に自動で戻る。空を飛ぶ敵に対してダメージ2倍】

 出た。  狙い通りの品だ。  俺は槍を手に取り、重さを確認する。驚くほど軽い。これなら片手で扱える。

「すごい……本当に一方的だわ」

 サラが盾を下ろして呆れている。  彼女の鎧には、ワイバーンの爪痕一つ付いていない。

「私たちの連携、完璧でしたね!」 
「ああ。空を飛んでいようが関係ない。落として殴ればいいだけだ」

 上空にはまだ十体近くのワイバーンがいるが、仲間の悲劇を見て旋回を止めていた。警戒しているのだろう。  だが、俺の手には今、最高の対空兵器がある。

「降りてこないなら、こっちから落とす」

 俺は『飛竜の槍』を構え、上空の一体を見据えた。  【鑑定】によるロックオン。  赤い点がはっきりと見える。

「落ちろ」

 全力で投擲する。  ヒュオオオオッ!  槍は青い光の帯となり、物理法則を無視したような軌道で空を駆けた。  回避しようとしたワイバーンの動きを先読みし、その心臓部を正確に貫く。

 ギャァッ!  断末魔と共に、ワイバーンが空中で光となって爆散した。  そして、主を失った槍はクルクルと回転しながら戻ってきて、俺の手の中にカシリと収まった。

「便利すぎる」 
「ええっ!? あの高さまで届くの!?」 
「魔法武器だ。射程は視界の限りだ」

 俺はニヤリと笑う。  これなら、残りの連中もただの『空飛ぶ宝箱』だ。

「狩り尽くすぞ。一匹も逃がすな」

 俺たちは再開した。  サラが挑発し、降りてきた敵をリーナとミオが処理する。  高高度に留まる敵は、俺が槍で撃ち落とす。  作業と化した戦闘が続く。  街道は魔物のドロップ品で溢れかえり、俺のインベントリはホクホクだ。

 だが、最後の一体を倒し終えた時、異変が起きた。  空気がビリビリと震えるほどの咆哮が、雲の上から響き渡ったのだ。

 グオオオオオオオオッ!!

 これまでの雑魚とは格が違うプレッシャー。  雲を割って現れたのは、通常のワイバーンの倍はある、真っ赤な鱗に覆われた巨体だった。

【種族:レッドワイバーン(変異種)】 
【討伐推奨レベル:45】 
【ドロップアイテム:火竜の赤鱗、業火の袋、火竜の革鎧(SSR)】

 群れのボスのお出ましだ。  奴の口元から、チラチラと炎が漏れているのが見える。  ブレス持ちか。

「サラ、前に出ろ! 炎が来るぞ!」 
「げっ、マジで!? 盾が熱くなるのは勘弁してよ!」

 文句を言いながらも、サラは素早く俺たちの前に立ちはだかった。  俺は槍を握り直す。  SSR防具。次のエリア攻略に必須のアイテムだ。  あいつが今日のメインディッシュだ。
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