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血溜まりに浮かぶ憎悪
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はなさんは腕を噛み付くのをやめると、こちらに歯を剥き出した。威嚇されているのだろうか。
歯と歯の間から黒い液体が溢れている。
「中に悪霊化したお仙が入り込んでる」
「悪霊化?」
「うん、ただの地縛霊じゃない。石碑に縛られ長年動けなかったせいで強い悪霊になってしまっている」
悪霊か。定信を連れて行ったあの日のお仙さんは、既に人間らしい形を失い悪霊になりかけていた。
本人の感情よりも恨みの気持ちが大きくなり、自分ではコントロールが出来ないのだ。
あの石碑でこの地に縛り付けられる事により、月日をかけて怨恨の感情が更に大きくなってしまっているのだろうか。
「彼女の念が、強すぎる」
柴田さんは片方の頭を押さえてその場に蹲った。
「頭の中がっ」
「柴田さん!」
彼女に駆け寄り背を擦る。
「出テ……いけ……」
普段の声からは想像出来ない低い声だった。俺達は声の持ち主を勢い良く見上げる。はなさんの声帯をとおして霊の声を聞いた。
「お前がお仙か」
柴田さんにとっては今まで何度も聞いてきた霊の言葉だ。
「そウだ……愚、カナ弟の慰み者と、なり……村人、達に、嬲られたコと……恨めしい……」
彼女は200年の時を経た今でも、あの出来事を許せず苦しんでいる。
「お前が取り憑いている女性は、その出来事とは無関係だ。離せ」
「こノ女は、私ト……同じだ……憎ラシいこの、村の、外カラやっ……テきて、子を宿ス……」
「子を宿す?」
「……かわ、いい、かわイい赤ん坊……今度コソ、産ミ……育てる……」
そう言うと、はなさんーーお仙さんは腹を丸く撫でる。
腹部には妊娠特有の丸みは無く、傍目には見分けが付かない。
「はなさん、妊娠していたのか」
「柴田さんも聞いていなかったのか」
「ああ。もしかしたら本人もまだ気付いてないかもしれない」
『私ト……同じだ……』
お仙さんの言葉を思い出す。
はなさんは確かに村の外から嫁ぐ為にやって来ている。
あの時旅の僧侶は、封印が解けたらお仙さんと同じように村の外からこちらへ招き入れ、生贄として差し出さなければならないと言っていた。
「まさか」
俺は思い当たった可能性にぞっとした。
「どうした高畑、」
「生贄には条件があったんだ。亡くなった時のお仙さんと同じように村出身ではないかつ妊娠した女性という条件だ」
「じゃあ村長は何の為に私を村に入れたんだ」
「知らなかったんだよ、僧侶以外誰も」
「知らなかった?」
村人達は200年前から僧侶の言葉を言い伝えてきた。
しかし、僧侶の言葉の本当の意味を誰も知らなかった。だから妊婦ではなく生贄になれない柴田さんを連れて来てしまった。
「封印が解けた時、この村に彼女の邪悪な念を閉じ込めておくには条件を満たした女性が必要だった」
「それがはなさん……」
「同じ境遇の女性に取り憑かせ、その人ごと封印を結び直す。これは血を用いた封印と同じく禁じられた呪術と言われている」
「だから僧侶は黙ってたんだな」
柴田さんは苦い顔をした。もしこの場にその僧侶がいれば掴みかかっていたかもしれない。
「どうするんだ? 除霊出来るのか」
「やるしかないな。お仙さんを封印するにははなさんを犠牲にしなきゃなんないし、そうしない為には除霊するしかない」
俺達は頷き合い、唸るはなさんにゆっくりと近付いていく。
縛っていなければとっくに逃げられていたか、俺達が噛み千切られていたかのどちらかだ。
「貴様等……私ノ邪魔をスるの、か……」
途端に、家中でパキパキと激しい音が鳴り響いた。
「あぁ、どうしよう」
「何! これ何!?」
突然の物音に慌てる俺とは相対的に、柴田さんは心底嫌そうにため息をついた。
「こんな時に」
「窓がっ、がたがたしてるっ、窓っ」
「だぁー! 人まで騒ぐんじゃないっ」
驚いて抱き着くと、鬱陶しそうに言い頬をつねられた。
「結界が、破られた。いっぱいこっちに来てる」
柴田さんとはなさんは窓の外に目をやる。
はなさんは歯の奥をカチカチと鳴らして唸り声を大きくした。
「あいつラが……アイつラが、私を、騙シた……」
低く唸りながら怒りが抑えられないのか天井を仰ぎ肩を振るわせる。
彼女はあろう事か、後ろ手に縛っていた紐を引き千切った。
「ニクイ……ニクイ……」
胸が天井から引っ張られているかのように、はなさんの体は宙に浮いた。
パリンーー
窓ガラスが割れた音だろうか。様々な方角から聞こえてきた。
この家中の窓が割れてしまったのかもしれない。
何も聞こえず何も見えないが、ぶわと全身の毛が逆立つ。心臓が汗をかいているかのようにひんやりと冷たく、芯は熱い。
ずっと寒いこの部屋の気温が、また何度か下がったようだった。
はなさんの体を中心に冷気が広がっていき、そして背後から冷気が押し返してきた。
「お前か、お前がわし等を苦しめて」
「人間っ?」
背後から人の声がして、バッと振り返る。
俺にはただ人の声がしただけであったが、柴田さんには色々な声が聞こえてきていたのだろう。その中に人の声が混ざり驚いていたようだった。
振り返ると、刃渡り30センチはあろうかという鉈を携えた村長が立っている。
その目は真っ直ぐに宙に浮いたままのはなさんを見据えている。
柄を握る手は震え、顔は血が上り真っ赤になっている。
村長は鼻息も荒くこちらへ突っ込んで来る。呆気に取られる柴田さんを突き飛ばしてはなさんの元へと掛けて行く。俺は突き飛ばされた柴田さんを受け止めるので精一杯だった。
「やめろ! はなさんは取り憑かれているだけだ」
柴田さんの静止の声に耳を貸すことなく、はなさんに刃を振り上げる。
「貴様……定信……」
腹に響くその声に驚いたのか、村長はそのまま動きを止めた。
地面から平行に宙に浮いていたはなさんの体が、スローモーションのように起き上がり床に足を着ける。
「定信……許サぬ……」
「ばっ、化け物っ」
口元を真っ黒に濡らし怒りに染まったその形相は酷く恐ろしく、全員その場から動けない。
村長は尻餅をついた。
はなさんの中にいるお仙さんは、当時自分達家族を死に追いやった弟ーー定信によく似た村長に覆い被さると首を両手で掴んだ。
見た目だけではない。彼には村の血が流れている。その匂いは強く、お仙さんに当時を色濃く思い出させた。
「こロシてや、る……殺シ、テや……る」
「うぅっ、なんじゃこれは、やめ、やめろっ」
押し倒された村長に馬乗りになり首を絞めたまま、ごぼごぼと液体が溢れ出る。村長の顔を黒く濡らしていった。
二人を引き剥がさなければ。
このままではどちらかが死んでしまう。
絡み合う二人に飛び付こうと駆け寄った。
その時。
「この、化け物めっ」
村長は鉈の柄を掴み直し、はなさんの脇腹に突き刺した。
「やっ、はなさんっ」
「お、のレ……っ」
後ろから柴田さんの上擦った声がした。お仙さんは苦し気な声を漏らし、村長の首から手を離した。
「はあっ、はあっ、この、クソっ」
「やめろ、村長っ」
もう少し早く止めに入っていればこんな事にはならなかったのに、と脳に過りじんわりと目の前が霞む。
だがしかし、村長はパニックを起こしているのか、痙攣を起こすはなさんの体に何度も何度も刃を突き立てている。
「やめろって、言ってるだろっ」
「離せ、離せぇっ」
どうにかしなければという思いで泣きそうになりながら村長を後ろから押さえ付けた。
パニックを起こした人間は時に想像以上の力を発揮する。村長もじたばたと暴れ中々落ち着きはしなかった。
「い゛った!」
「高畑っ」
鉈の先が頬を掠め、反射的に村長を押さえていた両腕を離す。
一瞬背中がすっと冷えた。
頬に温かいものが伝うのを感じ指で拭う。指を確認すれば赤い液体が付着しており安心した。
ぜえぜえと身体全体で呼吸を整える村長は顔を黒い液体と汗に塗れさせている。
足元には彼のものではない血溜まりが出来ていた。その血溜まりは赤く、確かにヒトから流れた物だった。
目の前にぐったりと倒れる体に幾重にも連なった深い傷口からは、鮮やかな色の肉だけではなくその下に隠れている筈の筋や白い部分が見えている。
「はなさん! はなさん、っ」
呆然と動けずに居る村長に構っている余裕はなかった。
はなさんはもう化け物の顔をしていない。お仙さんの霊魂は刺された衝撃で抜けてしまったのだろうか。それともはなさんと一緒にあの世へ行ったのだろうか。
救急車を呼べば間に合うだろうか。彼女はまだ息をしているだろうか。
「ーーろ!」
後ろにいる柴田さんが叫ぶのが聞こえた。
今起きた出来事があまりにもショッキングで、反応が遅れる。
「高畑、離れろ!」
「う、わ」
歯と歯の間から黒い液体が溢れている。
「中に悪霊化したお仙が入り込んでる」
「悪霊化?」
「うん、ただの地縛霊じゃない。石碑に縛られ長年動けなかったせいで強い悪霊になってしまっている」
悪霊か。定信を連れて行ったあの日のお仙さんは、既に人間らしい形を失い悪霊になりかけていた。
本人の感情よりも恨みの気持ちが大きくなり、自分ではコントロールが出来ないのだ。
あの石碑でこの地に縛り付けられる事により、月日をかけて怨恨の感情が更に大きくなってしまっているのだろうか。
「彼女の念が、強すぎる」
柴田さんは片方の頭を押さえてその場に蹲った。
「頭の中がっ」
「柴田さん!」
彼女に駆け寄り背を擦る。
「出テ……いけ……」
普段の声からは想像出来ない低い声だった。俺達は声の持ち主を勢い良く見上げる。はなさんの声帯をとおして霊の声を聞いた。
「お前がお仙か」
柴田さんにとっては今まで何度も聞いてきた霊の言葉だ。
「そウだ……愚、カナ弟の慰み者と、なり……村人、達に、嬲られたコと……恨めしい……」
彼女は200年の時を経た今でも、あの出来事を許せず苦しんでいる。
「お前が取り憑いている女性は、その出来事とは無関係だ。離せ」
「こノ女は、私ト……同じだ……憎ラシいこの、村の、外カラやっ……テきて、子を宿ス……」
「子を宿す?」
「……かわ、いい、かわイい赤ん坊……今度コソ、産ミ……育てる……」
そう言うと、はなさんーーお仙さんは腹を丸く撫でる。
腹部には妊娠特有の丸みは無く、傍目には見分けが付かない。
「はなさん、妊娠していたのか」
「柴田さんも聞いていなかったのか」
「ああ。もしかしたら本人もまだ気付いてないかもしれない」
『私ト……同じだ……』
お仙さんの言葉を思い出す。
はなさんは確かに村の外から嫁ぐ為にやって来ている。
あの時旅の僧侶は、封印が解けたらお仙さんと同じように村の外からこちらへ招き入れ、生贄として差し出さなければならないと言っていた。
「まさか」
俺は思い当たった可能性にぞっとした。
「どうした高畑、」
「生贄には条件があったんだ。亡くなった時のお仙さんと同じように村出身ではないかつ妊娠した女性という条件だ」
「じゃあ村長は何の為に私を村に入れたんだ」
「知らなかったんだよ、僧侶以外誰も」
「知らなかった?」
村人達は200年前から僧侶の言葉を言い伝えてきた。
しかし、僧侶の言葉の本当の意味を誰も知らなかった。だから妊婦ではなく生贄になれない柴田さんを連れて来てしまった。
「封印が解けた時、この村に彼女の邪悪な念を閉じ込めておくには条件を満たした女性が必要だった」
「それがはなさん……」
「同じ境遇の女性に取り憑かせ、その人ごと封印を結び直す。これは血を用いた封印と同じく禁じられた呪術と言われている」
「だから僧侶は黙ってたんだな」
柴田さんは苦い顔をした。もしこの場にその僧侶がいれば掴みかかっていたかもしれない。
「どうするんだ? 除霊出来るのか」
「やるしかないな。お仙さんを封印するにははなさんを犠牲にしなきゃなんないし、そうしない為には除霊するしかない」
俺達は頷き合い、唸るはなさんにゆっくりと近付いていく。
縛っていなければとっくに逃げられていたか、俺達が噛み千切られていたかのどちらかだ。
「貴様等……私ノ邪魔をスるの、か……」
途端に、家中でパキパキと激しい音が鳴り響いた。
「あぁ、どうしよう」
「何! これ何!?」
突然の物音に慌てる俺とは相対的に、柴田さんは心底嫌そうにため息をついた。
「こんな時に」
「窓がっ、がたがたしてるっ、窓っ」
「だぁー! 人まで騒ぐんじゃないっ」
驚いて抱き着くと、鬱陶しそうに言い頬をつねられた。
「結界が、破られた。いっぱいこっちに来てる」
柴田さんとはなさんは窓の外に目をやる。
はなさんは歯の奥をカチカチと鳴らして唸り声を大きくした。
「あいつラが……アイつラが、私を、騙シた……」
低く唸りながら怒りが抑えられないのか天井を仰ぎ肩を振るわせる。
彼女はあろう事か、後ろ手に縛っていた紐を引き千切った。
「ニクイ……ニクイ……」
胸が天井から引っ張られているかのように、はなさんの体は宙に浮いた。
パリンーー
窓ガラスが割れた音だろうか。様々な方角から聞こえてきた。
この家中の窓が割れてしまったのかもしれない。
何も聞こえず何も見えないが、ぶわと全身の毛が逆立つ。心臓が汗をかいているかのようにひんやりと冷たく、芯は熱い。
ずっと寒いこの部屋の気温が、また何度か下がったようだった。
はなさんの体を中心に冷気が広がっていき、そして背後から冷気が押し返してきた。
「お前か、お前がわし等を苦しめて」
「人間っ?」
背後から人の声がして、バッと振り返る。
俺にはただ人の声がしただけであったが、柴田さんには色々な声が聞こえてきていたのだろう。その中に人の声が混ざり驚いていたようだった。
振り返ると、刃渡り30センチはあろうかという鉈を携えた村長が立っている。
その目は真っ直ぐに宙に浮いたままのはなさんを見据えている。
柄を握る手は震え、顔は血が上り真っ赤になっている。
村長は鼻息も荒くこちらへ突っ込んで来る。呆気に取られる柴田さんを突き飛ばしてはなさんの元へと掛けて行く。俺は突き飛ばされた柴田さんを受け止めるので精一杯だった。
「やめろ! はなさんは取り憑かれているだけだ」
柴田さんの静止の声に耳を貸すことなく、はなさんに刃を振り上げる。
「貴様……定信……」
腹に響くその声に驚いたのか、村長はそのまま動きを止めた。
地面から平行に宙に浮いていたはなさんの体が、スローモーションのように起き上がり床に足を着ける。
「定信……許サぬ……」
「ばっ、化け物っ」
口元を真っ黒に濡らし怒りに染まったその形相は酷く恐ろしく、全員その場から動けない。
村長は尻餅をついた。
はなさんの中にいるお仙さんは、当時自分達家族を死に追いやった弟ーー定信によく似た村長に覆い被さると首を両手で掴んだ。
見た目だけではない。彼には村の血が流れている。その匂いは強く、お仙さんに当時を色濃く思い出させた。
「こロシてや、る……殺シ、テや……る」
「うぅっ、なんじゃこれは、やめ、やめろっ」
押し倒された村長に馬乗りになり首を絞めたまま、ごぼごぼと液体が溢れ出る。村長の顔を黒く濡らしていった。
二人を引き剥がさなければ。
このままではどちらかが死んでしまう。
絡み合う二人に飛び付こうと駆け寄った。
その時。
「この、化け物めっ」
村長は鉈の柄を掴み直し、はなさんの脇腹に突き刺した。
「やっ、はなさんっ」
「お、のレ……っ」
後ろから柴田さんの上擦った声がした。お仙さんは苦し気な声を漏らし、村長の首から手を離した。
「はあっ、はあっ、この、クソっ」
「やめろ、村長っ」
もう少し早く止めに入っていればこんな事にはならなかったのに、と脳に過りじんわりと目の前が霞む。
だがしかし、村長はパニックを起こしているのか、痙攣を起こすはなさんの体に何度も何度も刃を突き立てている。
「やめろって、言ってるだろっ」
「離せ、離せぇっ」
どうにかしなければという思いで泣きそうになりながら村長を後ろから押さえ付けた。
パニックを起こした人間は時に想像以上の力を発揮する。村長もじたばたと暴れ中々落ち着きはしなかった。
「い゛った!」
「高畑っ」
鉈の先が頬を掠め、反射的に村長を押さえていた両腕を離す。
一瞬背中がすっと冷えた。
頬に温かいものが伝うのを感じ指で拭う。指を確認すれば赤い液体が付着しており安心した。
ぜえぜえと身体全体で呼吸を整える村長は顔を黒い液体と汗に塗れさせている。
足元には彼のものではない血溜まりが出来ていた。その血溜まりは赤く、確かにヒトから流れた物だった。
目の前にぐったりと倒れる体に幾重にも連なった深い傷口からは、鮮やかな色の肉だけではなくその下に隠れている筈の筋や白い部分が見えている。
「はなさん! はなさん、っ」
呆然と動けずに居る村長に構っている余裕はなかった。
はなさんはもう化け物の顔をしていない。お仙さんの霊魂は刺された衝撃で抜けてしまったのだろうか。それともはなさんと一緒にあの世へ行ったのだろうか。
救急車を呼べば間に合うだろうか。彼女はまだ息をしているだろうか。
「ーーろ!」
後ろにいる柴田さんが叫ぶのが聞こえた。
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