【R18】【挿絵多い】ラバーマスクガール

まへまへ

文字の大きさ
11 / 58

第11話 悟の趣味の時間

しおりを挟む
夜、寮の自室。


一日中フロアでの緊張と昂ぶりがまだ全身に残っているハルカは、借りたラバースーツをそっと取り出した。

オイルの感触を思い出しながら、慎重に身体に滑り込ませる。

ラバーが肌に密着する感覚。

コルセットが胸を押し上げ、編み上げのブーツが脚を強調する。

マスクを被せると、目だけが覗く異質な存在に変貌する。
(……これで……あの時の感覚が……また味わえる……)

ハルカはスマホを手に取り、SNSのライブ配信アプリを立ち上げる。

カメラに向かって、赤い瞳のまま微笑む。



画面越しに見える自分の姿は、昼間フロアで感じた視線を思い出させ、胸の奥に熱を広げた。

カメラに向かって、マスク越しの低く妖艶な声で挨拶する。

「こんばんは……ラバーマスクガールです」

自分の姿を画面越しに確認するたび、フロアで視線を浴びた時の熱が身体中に蘇る。

胸の奥から、羞恥と快感が混ざり合い、背筋が震える。

床に腰を下ろし、脚を少し開き、指先を唇に当ててカメラをじっと見つめる。
(……もっと……私を見て……!)

フロアで受けた視線を、仮想の観客に置き換え、妖艶な視線で画面を貫く。

コメント欄が次々に流れる。

「ラバーマスクガール、エロすぎ!」
「その姿で見せて!」
「何?!!!いつもと全然違う!綺麗!」

その言葉に、ラバーマスクガールの身体は熱を帯び、マスク越しに舌先を軽く動かしながら、さらに官能的な動きを披露する。

羞恥と快感、フロアでの体験が配信の世界で何倍にも増幅される。
(……このまま……ずっと、この感覚に浸りたい……)

画面の向こうの誰かに見られることで、ラバーマスクガールは現実の自分とは別の快楽と陶酔に身を委ね、夜の時間を満たしていくのだった。


ーーーーー 悟の秘密の趣味の時間 ーー

そのとき夜、悟の部屋。

いつものように、一日の疲れを癒す趣味の時間。

彼はパソコンの前に座り、静かに動画や画像を探していた。

ふと、ライブ配信アプリの一覧に目をやる。

――ラバーマスク……?

興味本位でクリックすると、画面に映ったのは、黒く艶めくラバースーツに身を包み、赤い瞳を光らせる「ラバーマスクガール」だった。

(……なんだこれ……?)

その動きは滑らかで、妖艶な目線がカメラを貫く。

声もマスク越しなのに低く、どこか挑発的で、胸がざわつく。

悟は画面に釘付けになる。
(……やばい……この人……すごい……)

コメント欄にはリスナーたちの反応が飛び交い、画面の向こうで妖艶に動くラバーマスクガールをさらに煽る。

悟は思わずニヤリと笑った。

(……これは……俺の趣味の時間にぴったりかも……)

画面越しに見つめるだけで、身体の奥に熱が広がる。

興奮と好奇心が入り混じり、悟は完全にこの配信に惹き込まれていった。

画面越しのラバーマスクガールに釘付けになった悟は、思わず画面下の「お気に入り」ボタンをタップした。
(……これ、絶対見逃せない……)

さらに、アプリの設定を確認すると、配信が始まるたびにスマホが通知してくれるプッシュ通知があることに気づく。

悟はすぐに設定をオンにした。

「よし……これでいつでも見られる」

彼はニヤリと笑い、椅子にもたれかかる。

これまでの趣味の時間が、ラバーマスクガールのおかげでさらに刺激的なものになった。

画面に映る妖艶な動き、赤い瞳、ラバーの艶やかな光――

想像するだけで、胸の奥がざわつく。
(……俺、完全にハマったな……)

それからは、授業やアルバイトの合間も、スマホの通知を気にして過ごす日々が始まった。

「次の配信はいつだろう」と胸を高鳴らせながら、悟はラバーマスクガールの世界に少しずつ没入していくのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

継承される情熱 還暦蜜の符合

MisakiNonagase
恋愛
61歳の睦美と、20歳の悠人。ライブ会場で出会った二人の「推し活」は、いつしか世代を超えた秘め事へと変わっていった。合鍵を使い、悠人の部屋で彼を待つ睦美の幸福。 しかし、その幸せの裏側で、娘の愛美もまた、同じ男の体温に触れ始めていた。 母譲りの仕草を見せる娘に、母の面影を重ねる青年。 同じ男を共有しているとは知らぬまま、母娘は「女」としての業(さが)を露呈していく。甘いお土産が繋ぐ、美しくも醜い三角関係の幕が上がる。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

処理中です...