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自習の時間

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今日は先生が出張なので、次の時間は自習だ。課題のプリントが前から回ってくる。

「あっ…」前の席の女子がプリントを落としてしまった。僕の足元に落ちたプリント、
僕はそれを手で拾って後ろの席に回す。

プリントに名前を書き終える頃、後ろの方の席がなにか騒がしい

「なにこれ!?プリントが汚れてるんだけど」

「裸足の足跡がついてるぞ」

クラスみんなの注目が、一斉に僕の足元に


だけど、僕はプリントを踏んでいない


「こんなの山口の仕業以外にあり得ないだろ」

「お前、足の裏見せてみろよ」

男子に言われるがまま足の裏を上に向ける
僕の汚れた足の裏を覗き込む男子

「汚ったねー、これは確定だな!」

家を出るときから靴を履くことなく、今日一日校舎内を裸足で過ごした僕の足の裏
確かに真っ黒に汚れていた

「土踏まずまで真っ黒…」

「指の間に埃が挟まってるよ」

「ご飯粒がくっ付いてガビガビになってる」

皆んなが僕の汚れて足の裏を見て、口々に好き勝手を言っている


「プリント汚した上、嘘ついて
 これは罰として特別に調教だな」

「えっ…」

「はい、10分延長。

 先生の負担を減らすための俺らの努力を
 なんだと思ってるんだよ。
 ただ、今は授業中で特別指導室に
 行くわけにはいかないからここで。
 とっとと、教卓の上で正座しろ」

理不尽な言い分だが、今の僕は反抗することはできない。反抗は調教と称して僕の足の裏に全て返ってくるだけなのだ
言われるがまま、黒板に向かい教卓に正座すると、教室の皆んなの方に僕の足の裏が晒された

「うわっ」

「汚い…」

嘲笑、哀れみ、嫌悪感…そんな雰囲気を背中にひしひしと感じながら、僕はひたすら恥ずかしさに耐えるしかなかった

つづく
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