21 / 73
第一章 ロードライトの令嬢
21 謝罪
しおりを挟む
いつものことではあるのだが、兄とシリウス様が来る週末を、わたしはどうしても待ち侘びてしまう。それ以外、日々の刺激がないからだろうか。
何か、趣味でも持てば変わるのかな。
でも、六花としてのわたしの趣味といえば、ゲームか、もしくはSNSをぼうっと眺めることだったため、この世界で生かせるとも思えない。
前世の記憶を取り戻す前のリッカの趣味も、絵本を読むか、メイドさんたちとボードゲームをするか、あとは窓の外の景色をぼんやり眺めるか、くらいなものだったし。
その時、廊下から足音が聞こえてきた。加えて、少年二人の話し声も。
おざなりなノックの後、予想通り、兄とシリウス様が姿を見せた。
二人はわたしの顔を見て、嬉しそうにニコッとする。二人のそんな顔を見ると、わたしまで嬉しくなってくる。
「リッカ!」
わたしの元に駆け寄ってきた兄は、そのままぎゅっとわたしを抱き締めた。
思わず驚いてしまうものの、そう言えば先週は「またね」も言えずに倒れてしまったのだっけ。
「リッカ……良かった……また、お前の元気な顔を見ることができた……」
わたしの肩と背中を撫でながら、兄は長く息を吐いていた。
「……はい、お兄様。心配かけてしまってごめんなさい」
一体どれだけ、この人を心配させてしまったのだろう。
兄の強ばった背中を撫でると、やっと安心したように、兄の身体から少しずつ力が抜けていった。
シリウス様も、わたしの頭をうりうりと撫でては「心配したんだぞ」と笑ってみせる。
「ま、黒曜は本当、今にも自分が死にそうな顔をしてたけどな。今週は全然授業に身が入ってなくって、何度も先生に怒られてたよ」
「シリウス、そういうのをリッカにバラすのはやめろ」
ちょっと鼻を啜りながら、兄はシリウス様に文句を言う。
シリウス様は肩を竦めたものの、優しい眼差しでただわたしたちを見つめていた。
やっと落ち着いたのか、兄はわたしからそっと身を離した。
それでもふとした瞬間に、兄は泣きそうな顔で、確認するかのようにわたしの頬や頭に触れてくる。何だかくすぐったい。
そんなわたしたちの、優しくも穏やかな時間は、一人の侵入者によって破られた。
部屋の扉をノックして、誰かが部屋に入ってくる。
メイドさんの誰かかと、何となしに顔を上げた。
「……シギル!?」
父の従者であり、ロードライトの中でも秘匿された第六分家の当主を務めている、シギル・ロードライト。
これまで浮かべていた柔らかな表情を一転させ、兄は険しい顔で立ち上がる。
シギルは薄く笑みを浮かべたまま「お邪魔しますよ」と軽く頭を下げた。
「何の用だ、変態」
兄が短く吐き捨てる。
ま、とシギルは心外だとばかりに口元を覆ってみせたものの、一切傷ついていないことは明白だ。
「これは酷い。ただリッカ様のお部屋に訪れただけだというのに、何という言われようでしょうか……あぁ、でも、ここがリッカ様のお部屋……」
「嗅ぐなド変態。シリウス」
「あいよ。はいはい、変態さんはお帰り願いますねー」
シリウス様は素早く立ち上がると、シギルを部屋からぐいぐい押し出そうとする。
「待って待ってちょっと待ってくださいよ!」と、シギルは焦ったように声を上げた。
「我が主人から言付けを預かってるんですぅっ! 次期当主様、ねぇ聞いて!?」
シギルの言葉に、兄は動きを止めた。
やがて、兄ははぁぁと大きなため息をつきながらも、シリウス様に引くように言う。
「何だって?」
心の底から嫌そうな声だったが、シギルは気にする素振りもない。
シギルの言葉に、わたしたちは三人揃って目を瞬かせた。
「我が主人、ロードライト本家当主メイナード様が、皆様をお呼びです。『当主の間』にてお待ちしています」
◇◆◇
今日も今日とて兄に背負われ、シギルの後ろを着いて行く。
水面のような扉を抜け、螺旋階段を上って『当主の間』へ。
二度目に見た父の姿は、前回とはなんだか少し違った。
いや、見た目は違わないのだけど、なんというか……少し、そわそわしてる? ような?
前回は『当主の間』前での相対だったというのに、今日は『当主の間』の中心に置かれたソファへと案内された。
なんと紅茶まで出してもらえる高待遇。前回の待遇との違いに驚いてしまうものの、問題が一つだけあった。
「二人掛けのソファに三人……なら、俺が立てばいいか……」
ソファを見てそう呟いていたシリウス様を尻目に、兄はわたしを抱え上げると、そのまま自身の膝の上へと座らせた。
そして、立ったままのシリウス様を見上げると「シリウス」と隣の座面をぽんぽんと叩いてみせる。
……大人二人がゆうゆうと座れるソファなのだから、子供三人くらい余裕なのでは? なんてツッコミは野暮だろうね……。
「……さっすが黒曜、歪みねぇー……」
「は?」
「なんでもねぇよ、ありがとなー」
肩を竦めながら、シリウス様も腰を下ろした。
兄は後ろからわたしをぎゅっと抱きしめつつ「なんか体調おかしいなって感じたら、すぐさま僕に言うんだぞ。いいな?」と言い聞かせてくる。
「分かりました、お兄様」
素直に頷いた。
と、兄は「本当に分かってるんだよなー?」と甘やかすような声で言いながら、わたしのほっぺに自分の頬を擦り付けてくる。思わず、くすくすと声を上げて笑った。
父は、そんな兄とわたしのやり取りを驚いたように見つめていたが、やがてコホンと咳払いをすると、おずおずと口を開いた。
「あー……いいかな、オブシディアン……」
「リッカ、紅茶にお砂糖はどのくらい入れようか? 少し熱いから、冷めるまでちょっとの間待ってような。それともリッカは、甘くて冷たいジュースの方が好みかな?」
そんな父の言葉を、しかし兄は見事なまでに無視する。
その威力たるや、ちょっと父がおろおろしてしまうほどだった。なんだか少し気の毒だ。
……あ、でも、個人的には飲み慣れない紅茶より、甘いジュースの方が欲しいかもしれない。
兄にそう伝えると、兄はすぐさま側に控えているメイドさんを呼んだ。
即座に冷たいジュースがストローと共に恭しく持って来られる。すげぇ。
……普段は水と白湯ばかり飲んでいるから、甘くて冷たいジュースは、なんだかすごく新鮮な気分だった。
童心に戻った気分というか。いや、今の方が子供なんだけど。
父は空気を取り戻そうと、二度ほど咳払いをする。
「えー、その、来てもらったのは他でもない、先週の件で……」
「まずはリッカに、これまでの謝罪をする方が先でしょう」
すぐ耳元で、冷ややかな声がした。
その声の主が、さっきまでわたしを甘やかしていた兄のものであると、一拍遅れてから気が付いた。
わたしの頭を優しい手つきで撫でながら、兄は厳しい眼差しで父を見据えている。
一瞬固まった父だが、やがて顔を上げると、真っ直ぐな瞳でわたしを見つめた。
深々と頭を下げる。
「――これまで本当にすまなかった、リッカ」
真摯な声だった。
「お前の痛みも苦しみも、何一つ私は見ていなかった。ただ私は、ロードライト当主として……家名についた疵をどうやったら隠せるかということしか考えていなかった」
「…………」
「どういう出自であろうと、生まれた子供に罪はない。そんなこと、分かっていたはずなのにな。ただ意固地になって、お前の身体と心を長い間傷つけてしまった」
悪かった、と、父はぽつりと呟いた。
「……わたしこそ、これまでありがとうございました」
父は驚いたようにわたしを見る。
そんな父の顔を見返して、わたしはにっこりと笑ってみせた。
「血が繋がっていないのに、それでも娘として育ててくれたこと、本当に感謝しています。わたしは、この家に生まれていなかったら、ここまで生きることすら出来ずに死んでいたと思いますし……それに、生まれのことも」
そこで、わたしは言葉を止めた。父の横に立つシギルに視線を向ける。
それで、父は何かを察したようだ。物言いたげにシギルを睨みつけている。
シギルはあからさまに父から目を逸らすと、下手くそな口笛を吹いていた。……全く。
「呪いのこと、教えてもらえますか」
胸に手を当て、父を見つめる。
父は表情を引き締めると、ふと視線を下へ落とした。
「……少し、長い話になるが」
――そんなもの。
聞く用意なんて、とうの昔に出来ている。
何か、趣味でも持てば変わるのかな。
でも、六花としてのわたしの趣味といえば、ゲームか、もしくはSNSをぼうっと眺めることだったため、この世界で生かせるとも思えない。
前世の記憶を取り戻す前のリッカの趣味も、絵本を読むか、メイドさんたちとボードゲームをするか、あとは窓の外の景色をぼんやり眺めるか、くらいなものだったし。
その時、廊下から足音が聞こえてきた。加えて、少年二人の話し声も。
おざなりなノックの後、予想通り、兄とシリウス様が姿を見せた。
二人はわたしの顔を見て、嬉しそうにニコッとする。二人のそんな顔を見ると、わたしまで嬉しくなってくる。
「リッカ!」
わたしの元に駆け寄ってきた兄は、そのままぎゅっとわたしを抱き締めた。
思わず驚いてしまうものの、そう言えば先週は「またね」も言えずに倒れてしまったのだっけ。
「リッカ……良かった……また、お前の元気な顔を見ることができた……」
わたしの肩と背中を撫でながら、兄は長く息を吐いていた。
「……はい、お兄様。心配かけてしまってごめんなさい」
一体どれだけ、この人を心配させてしまったのだろう。
兄の強ばった背中を撫でると、やっと安心したように、兄の身体から少しずつ力が抜けていった。
シリウス様も、わたしの頭をうりうりと撫でては「心配したんだぞ」と笑ってみせる。
「ま、黒曜は本当、今にも自分が死にそうな顔をしてたけどな。今週は全然授業に身が入ってなくって、何度も先生に怒られてたよ」
「シリウス、そういうのをリッカにバラすのはやめろ」
ちょっと鼻を啜りながら、兄はシリウス様に文句を言う。
シリウス様は肩を竦めたものの、優しい眼差しでただわたしたちを見つめていた。
やっと落ち着いたのか、兄はわたしからそっと身を離した。
それでもふとした瞬間に、兄は泣きそうな顔で、確認するかのようにわたしの頬や頭に触れてくる。何だかくすぐったい。
そんなわたしたちの、優しくも穏やかな時間は、一人の侵入者によって破られた。
部屋の扉をノックして、誰かが部屋に入ってくる。
メイドさんの誰かかと、何となしに顔を上げた。
「……シギル!?」
父の従者であり、ロードライトの中でも秘匿された第六分家の当主を務めている、シギル・ロードライト。
これまで浮かべていた柔らかな表情を一転させ、兄は険しい顔で立ち上がる。
シギルは薄く笑みを浮かべたまま「お邪魔しますよ」と軽く頭を下げた。
「何の用だ、変態」
兄が短く吐き捨てる。
ま、とシギルは心外だとばかりに口元を覆ってみせたものの、一切傷ついていないことは明白だ。
「これは酷い。ただリッカ様のお部屋に訪れただけだというのに、何という言われようでしょうか……あぁ、でも、ここがリッカ様のお部屋……」
「嗅ぐなド変態。シリウス」
「あいよ。はいはい、変態さんはお帰り願いますねー」
シリウス様は素早く立ち上がると、シギルを部屋からぐいぐい押し出そうとする。
「待って待ってちょっと待ってくださいよ!」と、シギルは焦ったように声を上げた。
「我が主人から言付けを預かってるんですぅっ! 次期当主様、ねぇ聞いて!?」
シギルの言葉に、兄は動きを止めた。
やがて、兄ははぁぁと大きなため息をつきながらも、シリウス様に引くように言う。
「何だって?」
心の底から嫌そうな声だったが、シギルは気にする素振りもない。
シギルの言葉に、わたしたちは三人揃って目を瞬かせた。
「我が主人、ロードライト本家当主メイナード様が、皆様をお呼びです。『当主の間』にてお待ちしています」
◇◆◇
今日も今日とて兄に背負われ、シギルの後ろを着いて行く。
水面のような扉を抜け、螺旋階段を上って『当主の間』へ。
二度目に見た父の姿は、前回とはなんだか少し違った。
いや、見た目は違わないのだけど、なんというか……少し、そわそわしてる? ような?
前回は『当主の間』前での相対だったというのに、今日は『当主の間』の中心に置かれたソファへと案内された。
なんと紅茶まで出してもらえる高待遇。前回の待遇との違いに驚いてしまうものの、問題が一つだけあった。
「二人掛けのソファに三人……なら、俺が立てばいいか……」
ソファを見てそう呟いていたシリウス様を尻目に、兄はわたしを抱え上げると、そのまま自身の膝の上へと座らせた。
そして、立ったままのシリウス様を見上げると「シリウス」と隣の座面をぽんぽんと叩いてみせる。
……大人二人がゆうゆうと座れるソファなのだから、子供三人くらい余裕なのでは? なんてツッコミは野暮だろうね……。
「……さっすが黒曜、歪みねぇー……」
「は?」
「なんでもねぇよ、ありがとなー」
肩を竦めながら、シリウス様も腰を下ろした。
兄は後ろからわたしをぎゅっと抱きしめつつ「なんか体調おかしいなって感じたら、すぐさま僕に言うんだぞ。いいな?」と言い聞かせてくる。
「分かりました、お兄様」
素直に頷いた。
と、兄は「本当に分かってるんだよなー?」と甘やかすような声で言いながら、わたしのほっぺに自分の頬を擦り付けてくる。思わず、くすくすと声を上げて笑った。
父は、そんな兄とわたしのやり取りを驚いたように見つめていたが、やがてコホンと咳払いをすると、おずおずと口を開いた。
「あー……いいかな、オブシディアン……」
「リッカ、紅茶にお砂糖はどのくらい入れようか? 少し熱いから、冷めるまでちょっとの間待ってような。それともリッカは、甘くて冷たいジュースの方が好みかな?」
そんな父の言葉を、しかし兄は見事なまでに無視する。
その威力たるや、ちょっと父がおろおろしてしまうほどだった。なんだか少し気の毒だ。
……あ、でも、個人的には飲み慣れない紅茶より、甘いジュースの方が欲しいかもしれない。
兄にそう伝えると、兄はすぐさま側に控えているメイドさんを呼んだ。
即座に冷たいジュースがストローと共に恭しく持って来られる。すげぇ。
……普段は水と白湯ばかり飲んでいるから、甘くて冷たいジュースは、なんだかすごく新鮮な気分だった。
童心に戻った気分というか。いや、今の方が子供なんだけど。
父は空気を取り戻そうと、二度ほど咳払いをする。
「えー、その、来てもらったのは他でもない、先週の件で……」
「まずはリッカに、これまでの謝罪をする方が先でしょう」
すぐ耳元で、冷ややかな声がした。
その声の主が、さっきまでわたしを甘やかしていた兄のものであると、一拍遅れてから気が付いた。
わたしの頭を優しい手つきで撫でながら、兄は厳しい眼差しで父を見据えている。
一瞬固まった父だが、やがて顔を上げると、真っ直ぐな瞳でわたしを見つめた。
深々と頭を下げる。
「――これまで本当にすまなかった、リッカ」
真摯な声だった。
「お前の痛みも苦しみも、何一つ私は見ていなかった。ただ私は、ロードライト当主として……家名についた疵をどうやったら隠せるかということしか考えていなかった」
「…………」
「どういう出自であろうと、生まれた子供に罪はない。そんなこと、分かっていたはずなのにな。ただ意固地になって、お前の身体と心を長い間傷つけてしまった」
悪かった、と、父はぽつりと呟いた。
「……わたしこそ、これまでありがとうございました」
父は驚いたようにわたしを見る。
そんな父の顔を見返して、わたしはにっこりと笑ってみせた。
「血が繋がっていないのに、それでも娘として育ててくれたこと、本当に感謝しています。わたしは、この家に生まれていなかったら、ここまで生きることすら出来ずに死んでいたと思いますし……それに、生まれのことも」
そこで、わたしは言葉を止めた。父の横に立つシギルに視線を向ける。
それで、父は何かを察したようだ。物言いたげにシギルを睨みつけている。
シギルはあからさまに父から目を逸らすと、下手くそな口笛を吹いていた。……全く。
「呪いのこと、教えてもらえますか」
胸に手を当て、父を見つめる。
父は表情を引き締めると、ふと視線を下へ落とした。
「……少し、長い話になるが」
――そんなもの。
聞く用意なんて、とうの昔に出来ている。
0
あなたにおすすめの小説
「俺が勇者一行に?嫌です」
東稔 雨紗霧
ファンタジー
異世界に転生したけれども特にチートも無く前世の知識を生かせる訳でも無く凡庸な人間として過ごしていたある日、魔王が現れたらしい。
物見遊山がてら勇者のお披露目式に行ってみると勇者と目が合った。
は?無理
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
弟に前世を告白され、モブの私は悪役になると決めました
珂里
ファンタジー
第二王子である弟に、ある日突然告白されました。
「自分には前世の記憶がある」と。
弟が言うには、この世界は自分が大好きだったゲームの話にそっくりだとか。
腹違いの王太子の兄。側室の子である第二王子の弟と王女の私。
側室である母が王太子を失脚させようと企み、あの手この手で計画を実行しようとするらしい。ーーって、そんなの駄目に決まってるでしょ!!
……決めました。大好きな兄弟達を守る為、私は悪役になります!
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~
いとうヒンジ
ファンタジー
ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。
理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。
パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。
友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。
その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。
カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。
キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。
最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。
【長編版】悪役令嬢の妹様
紫
ファンタジー
星守 真珠深(ほしもり ますみ)は社畜お局様街道をひた走る日本人女性。
そんな彼女が現在嵌っているのが『マジカルナイト・ミラクルドリーム』というベタな乙女ゲームに悪役令嬢として登場するアイシア・フォン・ラステリノーア公爵令嬢。
ぶっちゃけて言うと、ヒロイン、攻略対象共にどちらかと言えば嫌悪感しかない。しかし、何とかアイシアの断罪回避ルートはないものかと、探しに探してとうとう全ルート開き終えたのだが、全ては無駄な努力に終わってしまった。
やり場のない気持ちを抱え、気分転換にコンビニに行こうとしたら、気づけば悪楽令嬢アイシアの妹として転生していた。
―――アイシアお姉様は私が守る!
最推し悪役令嬢、アイシアお姉様の断罪回避転生ライフを今ここに開始する!
※長編版をご希望下さり、本当にありがとうございます<(_ _)>
既に書き終えた物な為、激しく拙いですが特に手直し他はしていません。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる