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序章 英国フォルティア学院

こうして長期的策略を思いついたんです。

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「くすっ… もはや、貴方々の"負け"ですよ理事長に会長。手持ちのカードで勝敗が決まる、とても屈辱的でしょう?自分たちの駒にしてやられる気分は…」

クリフェイドは、ほくそ笑む。

「なぜ、僕がわざわざ彼ら親子を助けるために今、この場にいるか分かりますか? 別に普通に助けるためなら隙をついて助けることに造作もなかったこの僕が。

そう、理由は…

入学したての頃に会長が僕に媚薬を飲ませ、性奴隷にしようとしたあの日、この最高のシナリオを思い付いたんですよ?別にね、実際は僕もその媚薬を飲みませんでしたが、僕を襲う?強姦?性奴隷? 

クスッ… 本当にふざけたことを。

あまりにも腹が立ちましてね、そのときに、この長期的策略を思い付いたんですよ?

刑務所に送ることは簡単でしたが、理事長が大金を支払ってでも息子である会長を刑務所から出すことは目に見えていましたし、

何より… ただ刑務所にぶち込むだけじゃ、つまらない。

ならば、いっそ"その時"が来るまでに理事長たちの手駒を自分の手持ちの札に変えてしまおう、と・・ 思いましてね?ーーつまり、今、学園にいる生徒たちは全員、僕の駒なんです。おわかり頂けましたか…?」

――… なんて恐ろしい子供だ!!


密偵二人が持つトランシーバーから聞こえるクリフェイドの言葉に王宮の政務室は静まり返る…

「…シュバルク、お前は子供にどういう教育をしているんだ?」

王さえも些か眉間を寄せるほど、子供がやるにしては、えげつないことだった。

「いえ… 他の家庭と大して変わらないかと…」

シュバルクは首を傾げつつ答えた。


ーーーーーーーーーーーーーー……
ーーーー……
ーー…


――… 媚、薬だ・・とーっっ!!!??

「ま、まずいっ!だめだ!ヒューっ!!」

「こ、これ以上は無理ですっっ!!」

一方、廊下ではヒューの同僚と部下が必死にヒューを抑えていたが、クリフェイドの"媚薬"という単語に眉尻が吊り上がるや、今にも理事長たちを殺しに行きそうな禍々しい殺気が溢れ出る。ヒューを抑えつけられるのも時間の問題だった。
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